【スタッフのお宅訪問】第1話:もうすぐ30歳。「理想のインテリア」と現実のギャップを埋めるために
編集スタッフ 栗村
本日から全3話で、特集「スタッフのお宅訪問」をお届けします。
今回紹介するのは、入社2年目の編集スタッフ小林の自宅。約63平米、全部屋和室の3DKに、夫婦ふたりで暮らしています。
遊びに行ったことのあるスタッフからは「とにかく居心地がいい」という情報を事前にキャッチしていました。
1話目では、まだまだ悩み中というインテリアの全貌と、小林なりの工夫を見てみましょう。
それではさっそく、おじゃまします♪
全室たたみの3DKって、暮らしにくくない?
小林が暮らすのは築35年のマンション。全室たたみで古さはあれど、壁やドアなどがきれいにリノベーションされた3DKという間取りです。
広めのLDKがメインの物件が多いなか、小さな部屋が3つある「3DK」という間取りは暮らしにくくはないのでしょうか?まず全体のレイアウトを見せてもらいました。
玄関から入って、廊下を抜けて行くと、スカっと抜けた気持ちのいい空間が広がっています。右手には6畳をゆったりと使ったダイニング。
左手には、食器棚で緩く仕切られたキッチン。
そしてさらに奥には、ソファや本棚が置かれたリビングが続いています。
部屋を仕切る襖を全て外して、広めのワンルームのように使っているようです。
あえて築35年のマンションを選んだ理由
スタッフの事前情報の通り、入った瞬間から気持ちがいい小林宅。この部屋を決めるに至ったポイントはどこだったのでしょうか。
小林:
「私、新築でピカピカすぎるのが苦手で、ちょうどいい古さのマンションに絞って部屋探しをしたんです。
ここは前に住んでいた方がリノベーションをしていて、佇まいは古いけど中は綺麗で、味付けしやすそうって思いました。
あとは何より部屋に入った時に、窓から見えたグリーンが気持ちよくて。それを見た瞬間に、ほぼ心は決まっていました」
暮らしてみてわかった「たたみの良さ」
小林:
「全室がたたみということは、全然意識していなかったんです。というより、たたみは無視しちゃっていました。フローリングと同じように、椅子やテーブル、それにソファも置いてます。多少の跡はつきますが、あまり気にしていません。
ここに引っ越すまでは、フローリングの部屋でしか暮らしたことがなくて、たたみに直接座るという発想もありませんでした。今はたたみの気持ちよさを知っているので、そのままゴロンと横になることもあります。特に夏は布団よりもたたみの方が気持ちよくてそのまま寝ちゃうこともあるくらいです」
夫婦で持ちよった家具を、部屋になじませるために
▲ダイニングチェアは「Swallowdale Antiques(スワロウデイル・アンティークス)」で購入したもの
どの家具もごく自然にたたみに馴染んでいる印象ですが、どのように選んでいったのでしょうか。
小林:
「実はこの家に越してから買った家具ってすごく少なくて、新しく買ったものはダイニングチェアと、キッチンの食器棚くらい。あとは夫と私がそれぞれ一人暮らしの時から使っていたものです。
結構ちぐはぐな感じもあるし、本当はどれも買い換えたいくらい。
とはいえ、今あるものにもそれなりに愛着はあるので、どうレイアウトしたら心地いいか、あれこれ試しながら定期的に模様替えをしています。
引っ越す前は約32平米のワンルームにふたりで住んでいたので、家が広くなった分、インテリアをもっと楽しみたい気持ちも出てきて。今はまだ、広さを持て余していると言うか、空いたスペースをどうやって埋めたらいいかわからなくて、試行錯誤中です。
そこに置いてある絵も、どこに飾るといいのか正解がわからなくて、棚の上に飾ってみたり、壁にかけてみたり、移動させながら落ち着く場所を探しています」
▲ポスターはイサム・ノグチの「AKARI 絵紙 9AD」
「余白を活かす」に憧れるけど、白壁はついうめたくなる
小林:
「ダイニングは、内見した時に白い壁が綺麗で、この壁は埋めずに余白を活かしたいなと思っていました。
でも、何も置かないと殺風景になりすぎるので、隅に飾るスペースを設けることに。実はこれ、私が一人暮らしをしていた時に使っていたローテーブルなんです。
いきなり新しい飾り棚を買うのはハードルが高いので、まずは持っていたテーブルであれこれ試しています」
▲ローテーブルは「IDÉE(イデー)」で購入
小林:
「さらに間を埋めるためにハンガーラックも置いています。もともと持っていたものなんですが、試しにこの場所に置いてみたらしっくりきたので、定位置になりました。
余白を活かしたいと思いつつ、空間を持て余している感じがあったり、結局色々置いてしまったり、なかなかバランスが難しいです」
不満をすぐには解決できないけれど。模様替えでリセット
小林:
「ここに越してきて1年、暮らしていると色々と気になることはあるんです。建具と家具の木の色味が合っていないなとか。キッチンの床の模様が気になるなとか。
そういう不満がたまってきたら、模様替えをするとスッキリするんです。
不満はすぐには解決できないけれど、今持っているものの配置を変えたり、使い道を変えたり、あれこれ試すと現状も楽しめる気がします」
「理想の暮らし」には遠いけれど、インテリアは楽しみたい
小林:
「あと新しい家具が増えないのは、私がかなり買い物に慎重になってしまうからかもしれません。
初めて一人暮らしをしたのが23歳。その時は自分の好みがわからなくて、でも部屋に合うかどうかを考えて、それなりに悩んで家具を買ったんです。だから愛着もあるし、まだまだ使えるなとも思っていて。
だんだん年齢を重ねてきて、やっと自分の好みがわかってきたんです。
新しい家具を揃えたい気持ちはあるけれど、好きなものがわかってきたからこそ、家具は慎重に選びたくて。予算もあるからほしいもの全部が買えるなんてことはないし、なかなかすぐ理想には近づけないものですね」
理想の暮らしにはまだまだ遠いと話す小林。けれど焦ることなく、今ある家具をうまく使って、自分たちが心地よいと思える空間を模索しているようでした。
2話目では、元々飲食店で働いていた小林ならではの、キッチンの使い方に注目していきます。
(つづく)
【写真】鍵岡龍門
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