【バイヤーのコラム】寝てもさめても、「食器棚」が欲しい。
バイヤー 石谷
「新生活」という言葉がキラキラと飛び交う4月。
普段は腰が重くてなかなか出来ないことも、やる気にさせてくれるから、春って面白い季節です。
そう感じたのは、3日前のこと。スタッフ田中の「本棚づくり」のコラムを見て驚きました。
なぜなら、ちょうど同じ時期に、家具の組み立てに奮闘していた人はもう一人、ここにもいたのです。(笑)
* * *
私の場合はというと、連日の展示会で、素敵な器を見続けていたからなのでしょうか。
気づけばいつからか、猛烈に「食器棚」が欲しくなっていたのです。
そんなある時、「これだ!」というデザインのものを、ネットで発見しバンザイ……したのも束の間。
それが相当難易度が高そうな、組み立て家具であることが分かりました。
いつもだったら、諦めてしまうところなのですが、使いやすそうな上に、家の間取りに絶妙フィットしそう……! そして、どうにもそのデザインが気に入ってしまって、迷っていました。
大変そう、だけどやっぱり欲しいなあ。そう思いながら、このいたずらな出会いに踊らされること数日。
「春」が背中が押してくれたのでしょうか。はたまた自分の中にいた勇者が、道を開けてくれたのでしょうか。
この時ばかりは「挑戦してみようじゃないか!」と、購入ボタンを押していたのです。
はじめのうちは楽しく組み立てていたけれど、そんな気持ちも長くは続きませんでした。
予想はしていたけれど、実際に始めてみると、やっぱりしんどいし、時間もかかる。
上段部が完成した頃には、すでに4時間が経過していました。
▲4時間かけて作った上段部。
控えめに見てももうクタクタだけど、どうしても今日中に完成させたい。
なぜなら、夢にまで見たあの食器棚ライフが、もうすぐそこなのだから。
心とは裏腹に、作業スピードは落ちていくばかり。
「あれ、なんで私こんなに苦しみながら組み立てているんだっけ?」やっとそう気づけたのは、限界を迎えたころ。
「今日、食器棚を完成させる!」はもはや趣味の域を越えて、タスクになってしまっていたのです。
「先の自分」を喜ばせようと必死で、「今の自分」に優しくできていないことって、思い返せばよくあること。
我慢して乗り越えるのも一つの選択肢。だけど、出来ることならやっぱり、今もこの先も、どちらも楽しみながら過ごしたい。
それからというもの、バランスを意識してみることにしました。ついつい頑張りすぎたりして、これが意外にも難しいのだけれど。
一気に完成させるのではなく、できることからコツコツと。
平日は夜も遅いので、小さな部品を組み立てたり。休日は、手つかずだった部分や、大きなパーツ同士を組み合わせたり。
▲ゆったり組み立てていたものだから、後半にはすっかり猫のくつろぎ場所に。
そんなことをしてたら、組み立て終わるまでに1週間以上かかってしまいました。だけど、心地良い時間が過ごせたのも本当。
完成した食器棚を見て、こんなにも大きな家具を、組み立てられちゃったんだなと、なんだか自信もついたような。
* * *
頑張りすぎたり、「これで合ってるかな?」と不安で押しつぶされそうになることもあるけれど、自分に合ったペースで一歩一歩進めば、きっと最後には形になる。
心ワクワクするものを見つけたなら、とにかく挑戦してみることが大事、なのかも。
キッチンに佇む大きな食器棚は、そんなことを教えてくれた気がしました。
さあ、新しい食器棚に、これからなにを入れよう。
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