【スタッフコラム】静けさのなかに身を置いたら
お客様係 今野
心地よさを感じて。
最近、ちょっとだけ立ち止まって、自分のリフレッシュ法を見つめています。
きっかけは、友人が講師を務めるヨガのワークショップに参加したときのこと。
久々の参加を楽しみにしていたその日、日本庭園のなかに建つ平屋が開催場所でした。
ひとたび足を踏み入れると、都心の住宅街にいるのが嘘のように、静寂という言葉がぴったりな空間が広がっていました。
ヨガのはじまりとともに瞼を閉じると……自分の呼吸と一緒に聞こえてくる音や、肌に感じる温度や風が心地よくて。
・風に吹かれて重なり合う木々
・池を泳ぎ回る水鳥
・木造家屋にあたる雨風
・ひんやりと、そして、程よくフィットする畳の感触
情報量の多い日常では、なんとなく通り過ぎてしまうかもしれないそれらが、ひとつひとつ心と体に響きました。
次第に、五感が研ぎ澄まされていくようでした。
「あぁ、こういう時間って、大事だなぁ」と。
数日経ってからも、そのときの感覚を何度も思い出している自分がいました。
普段のわたしは、自分が帰宅したら歌いながらの家事、夫が帰宅したら寝る間も惜しんでおしゃべりなどと、静寂とはかけ離れた暮らしぶり。
休日には、街歩きをしてカフェやレストランを開拓したり、外食に出かけた帰りにカラオケに行ったりと、アクティブに過ごして気分転換するのが「自分のリフレッシュ法」とばかり、思っていました。
けれど、日常のなかで静かな時間を作り出すということがただ苦手なだけで、本当はすごくそんな時間を必要としていたのかもしれません。
いつもの行動のなかでは気づけなかったそのことに、自分で気づくために訪れた日だったかのようでした。
どちらかではなく、どちらも。
静かな空間、心安らぐ色・音・香り・触りごこち、体への心地よい刺激……。
そのすべてのエッセンスを揃えることはなかなかむずかしいけれど、自分ひとりでもできる範囲でと試みています。
たとえばお風呂上がりの時間。
窓辺にヨガマットを敷いたら照明を少し落として、お気に入りのオイルを伸ばしながらゆっくりストレッチ。
そんなふうに、日々の暮らしのほんのひとこまを、“苦手だけど必要としている” 静かな時間にしてみたら、なんだかちょっと調子がいいんです。
「動」と「静」のリフレッシュ。どちらがどうということでもなく、今のわたしはどちらも必要。
静けさのなかに身を置くということが、いつもの発散方法では満たされなかった部分を補完して、ときにはひとつの選択肢として選べるように。
昨日よりも今日を、より穏やかに暮らせたらと思っています。
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