【店長コラム】わたしのこれまでの14年間を支えてくれたもの。
店長 佐藤
今から1年半ほど前に、こんなコラムを書いたことがありました。
よく聞かれるんです。「兄妹で仕事するってどんな感じですか?」って
もしかしたらこのコラムを読んでくださっている方のなかにはご存知ではない方もいらっしゃるかもしれないので、あらためて自己紹介!?してみます。
この「北欧、暮らしの道具店」を運営しているのはクラシコムという会社で、この会社を今から14年前に実の兄と兄妹ふたりだけで共同創業しました。
「一緒に会社をつくろう」と最初に誘ってきたのが兄。
だから、とてもとても自然に兄である青木がクラシコムの代表取締役になり、わたしはクラシコムの取締役ということになりました。
さらに言えば、「北欧、暮らしの道具店」という店をオープンさせたときに今度はお店を代表する役割が必要となり、わたしが「店長」として仕事をすることになりました。
それが、今から十数年前にはじまったこと。
わたしがいつしか社内でもひとつの愛称のように「てんちょー、てんちょー」(「おてんちょ」なんてふざけて呼ぶスタッフもいます)と呼ばれたり、お客さまから「店長さん」と認識していただくようになった背景はこのようなところです。
いよいよ来年2020年には会社として15年目に突入するのが見えていて、まだまだ15年ではありますが、それでも15年というちょっとだけ区切りのいい数字に自分たちの歩みを振り返り、この先の歩み方を考えることが増えています。
例えて言うならば、個人の人生と会社の歩みがひとつの地図におさまっているとして、それをカーナビで眺めているとします。
ここまでの十数年はカーナビで言えば、現在地から半径100メートルくらいのアップで「はい、次」「はい右」と、とにかく必死でただただ夢中でルートを追ってきたような感じだったのかもしれません。
でも最近感じている好奇心としては、半径数キロ、数十キロ、いやもっともっと引いて地図全体を見渡したい。
その好奇心の過程のなかで、これまでの歩み、つまり「過去」を振り返るということをしているような気がします。振り返る余裕もなかった「過去」がカーナビのなかで視野に入ってきているということだとも思います。
そして、そこから同時に未来を考えたい。
まもなく会社が15年目という節目に突入するタイミングで、ようやく「過去⇄いま⇄未来」を見渡してみたい気持ちに。
それくらい今まで視野の広さなんて意識できないくらいただただ必死だったという、なんともお恥ずかしい話ですが……。
そのためにはまず「過去」から。自分の場合は、その順序なんだろうと思います。
兄妹で経営してきた二人三脚の14年を思い返すとき、なにが助けになってなんとか頑張ってこられたのかな?と。これについても「過去」を振り返ってみることがあります。
真っ先に出てくるのは「毎週月曜日の経営会議」。これが助けになったものとして一番にあがる答え。
私たちは毎週月曜日に1時間半〜2時間くらい、とにかく兄妹で話をします。
いちおうは経営会議という名前なので、組織のこと、人のこと、オペレーションのこと。プロダクトやサービスのことをたくさん話します。
でも実のところ、この会議の本当の役割は、お互いが持つ弱さのこと。どちらかが見て見ぬふりしようとしている部分についての指摘。
正直「いたたたたっ」「そ、そこだけは」となるような話です……。
兄妹だからでしょうが、お互いのごまかそうとしているタイミングや説明の上手さが嫌というほどに分かってしまうので、逃がしてあげてもいいなというタイミングのときは突っ込みませんが、ここを突っ込まないとこの先会社にとってよくないなと思ったときは勇気を出して刀を抜きます(笑)
年に一回か二回。いや三回くらいでしょうか。
お互いがこの刀を抜くタイミングを持てるように、あとの年間約40回程度の会議ではある意味で「そこまではいかないぬるい話」をしているのかもしれないとさえ思います。
絶対にごまかせない相手と、とにもかくにも週に一回はじっくり話すという仕組みがあり、そのなかで年に数回の割合でとてもとても重要なやりとりがあり、きっとその機会に会社や自分自身のあり方において大事な更新をしてきているのかもしれないと。
だからこそ大事な相手との大事なコミュニケーションはきっと、「楽しいな」と「気が重いな」が半分半分だと思うのです。
自分のなかの「なにか」を更新したいと願うとき、それを話したり相談する相手がただ気持ちのいいことを言ってくれる人ではないか?そこに向かう自分にちょっとの「気の重さ」があるか?は、わたしにとっては大切にしたいポイントです。
こんなやりとりはもちろんスタッフとの間にも存在していると思います。
お客さまとの間にも時に「気持ちがいい」だけではいかないコミュニケーションが生じるシーンもあると思います。
でも、そんなひとつひとつをフワーッとやり過ごさないことが自分自身の14年間の歩みを助けてくれたと感じています。
さて。
過去を振り返る以上に、未来を思い描いていくことはもっともっと難しいです。
これからの自分がどうあると良いのか?自分にとっても、周りの人にとっても。そんな答えを出すのはやっぱり一筋縄ではいきません。
でも超具体では、つくってみたいモノやお客さまにドキドキしていただきたいコトがまだまだ湧き上がってきます。
なのでそれを原動力にして、今日までの過去の自分を紐解きながら、また来年2020年も、新しいものを手にしたり手放したりしながら自分とお店を更新し続けていけたらと願います。
おそらく、このコラムが2019年最後の店長コラムとなります。とりとめのない内容になってしまいましたが、とりとめのないまま書いてみるのも年末らしい!?なんて感じながらただただ書いてみました。
最後まで読んでくださり、頭のなかにしばしお付き合いいただいたことに心から感謝です。
11月末に当店のiOSアプリのリリースもありましたが、年内にもうひとつ早くお客さまにお知らせしたくてウズウズしてることが控えています。
最後まで順調に進めばではありますが、またそのタイミングでお会いしましょう!!
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