【雑貨のはなしをしよう】「芯」の通った頼れる相棒。〈tidy〉のフロアワイプ
渡辺平日
僕はいつも思うのですが、掃除用品を選ぶのはすごくむずかしいです。変にカラフルなものやハデなものが多く、一箇所にまとめておくとひどくゴチャついてしまいます。
その様子を見てさらに思います。部屋をきれいにするための道具が、部屋の調和を乱しているのは、大きな矛盾ではないかと。そういうわけで、掃除の道具選びにも可能なかぎりこだわっています。
特に重宝しているのが無印良品のプロダクトです。デザインはシンプルで、価格もリーズナブル。必要なときに買い足しやすいのもうれしいですね。おかげで気軽に使うことができます(忘れてしまいがちですが、いつも使う道具がいつでも入手できるのはほんとうに祝福すべきことです)。
道具を選ぶときに大切にしていること
もうひとつ頼りにしているのが〈tidy〉のプロダクト。デザイン性と機能性に優れた日用雑貨を手がけているブランドでして、さいきん買ったものではこのフックを重宝しています。
よく見るとこのフック、片側がクルッと丸まっていて、引っ掛けているものを触っても落ちにくくなっているんです。ちょっとした工夫ですが、おかげでグッと便利になっています。「もの」としても美しく仕上がっていて、空間に自然と馴染んでくれるのもポイントです。
さて、今回のお話の主役は、tidyのフロアワイプです。最大の特徴はなんといってもその整然とした佇まいでしょう。部屋のどこに置いても雰囲気を損ねることはありません。
個人的な意見ですが、毎日使う道具を選ぶときは「雰囲気を損ねない」ことを重視するべきだと考えています。……と、いきなり言われてもですよね。ちょっと具体的に説明しましょう。
一見、オブジェのように見えるこのアイテム。実は手のツボを押すための道具なんです。
効果をアピールするためか、マッサージ用品は妙にハデなものが多く、引き出しの中など目立たないところに置かれがちです。「取り出すのがおっくうになり、気がついたらホコリをかぶっていた」というのはよくある話ではないでしょうか。
でも、これぐらい洗練されたツボ押しであれば話が変わってきますよね。机の上に置いてあっても気にならないどころか、インテリアの一部として空間に溶け込んでくれます。
「すぐに手に取れる場所に置けること」。これが優れたデザインの効用のひとつだと僕は考えています。
「芯」を感じさせる優れた使い心地
▲手にしっかりとなじみ、握ると「よし。掃除をがんばるぞ!」という気分にさせてくれます。
さてさて。話をフロアワイプに戻しましょうか。
グリップにはブナ材を採用。もともと丈夫な素材ですが、さらに耐久度を高めるため、しっかり乾燥させたものを厳選しているそうです。
このごろは人工木材の品質も向上し、遠目には区別がつかないほどに精巧なものもありますが、やっぱり無垢材はいいなと使うたびに感じます。
▲国内で製造した金属パーツを使用。耐久性が高く、長く愛用することができます。
シャフト(柄)にもぜひご注目を。この長さであれば連結式にするところを、このフロアワイプでは継ぎ目のない一体構造を採用しています。コストは高くなりますが、そのぶん耐久性は抜群。毎日使う道具として存分に力を発揮してくれますよ。
全体的によくできたプロダクトですが、シートを取り付ける方法は好みが分かれるかもしれません。
一般的なアイテムの場合、ワイパーに切り込みがあって、そこにシートを差しこむ構造になっています。一方、tidyのフロアワイプは、ワイパーとヘッドでシートを挟みこむ構造を採用しています。慣れれば簡単ですが、それまでは手間に感じるかも……。
ただですね、この方式のほうがシートがずれにくいので、床の清掃がたいへん捗ります。爪が長い人でも扱いやすいという利点もありますし、使い続けるうちに「こっちのほうが便利だね」となる方も多いと思います。
「機能性とデザイン性、どちらも大事にしたい」
そんなあなたにはtidyのフロアワイプをおすすめします。シートの取り替えにもすっかり慣れたころには、きっと、生活に欠かせない相棒になっていることでしょう。
……ところで。いつものことではありますが、特に今回は芯がないというか、話題があちこちに飛んでしまいました。「お部屋の清掃も大事だけど、お話の整理も心がけないとなあ」と思う今日このごろです。
本日登場したアイテム
【イラスト】イチハラ マコ
【写真】1枚目と3枚目:渡辺平日、その他:クラシコム
※編集部注記
記事に登場したtidyのS字フックとオブジェのようなツボ押しは、渡辺平日さんの私物につき、当店での取り扱いはございません。
渡辺平日
日用品愛好家。海の見える小さな町で生まれ育ちました。毎日が平日のつもりで、日夜せっせと文章を書いています。趣味は町歩きと物件探しと民話収集。そういう話題が耳に入ると、反応して振り返ります。主な寄稿先は『LaLa Begin』『和樂web』『goodroom journal』など。Twitterアカウントは@wtnbhijt。
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