【ハサミがあれば】前編:箸おきにひつじのオブジェ。5分でつくる、愛しい北欧の切り絵たち

編集スタッフ 糸井

好きな色の紙をちょきちょき切って、あらわれる動物や、カラフルなお花のモチーフ。それが置物やコースターになってしまう「切り絵雑貨」たちは、素朴なおまもりのようで、あるとなんだかお部屋をワクッとさせてくれます。きっと、家でのちょっとしたあそび時間にもぴったりかもしれません。

なんたって、ハサミさえあればできちゃうのですから。

特集「ハサミがあれば」では、5分とかからず作れる、とびきりの切り絵雑貨のつくり方をご紹介します。

教えていただくのは、クラフト作家の上原かなえ(うえはらかなえ)さん。長野で紙をはじめ、自然素材で創作活動をされ、手がけるデザインや淡く上品な色あわせは、どこか北欧を感じるもの。どうやらインスピレーションの源泉は、デンマークの手芸学校に通うかたわら、街中でふと見かける切り絵の数々だったようです。

そんなお話を交えつつ、前編では、暮らしをちょっぴり彩るような、北欧モチーフの3つの切り絵のつくり方を教わりました。

 


ハサミがあれば5分で完成!
北欧風の切り絵雑貨を教わりました


 

紙選びも楽しい!
花モチーフの箸置き

まずは準備するものから。必要なのは、ハサミとえんぴつ、たまにのり。そしてお好きな紙だけです(紙はコシのあるものの方が立体的に仕上がるのでおすすめとのこと)。

とっておいたお気に入りの包装紙や楽譜なども素敵に仕上がりますから、ぜひ家にあるものから手軽に試してみてください。

用意するもの
・お好きな正方形の紙(見本は、葉っぱ・10cm、お花・7.5cmです)
・えんぴつ
・ハサミ

つくりかた

1 葉っぱとお花をつくります。まず、使いたい大きさに切った紙を2枚用意
2 それぞれ大きい方は三つ折りに、小さい方は四つ折りにする
3 えんぴつで型をマークして
4 チョキっと切る
5 葉っぱを開き、葉脈に沿って再度折り目をしっかりつける
6 お花は、花弁すべてに折り目をつける
7 開き、6でつけた折り目に沿って、花弁を山折りにする。立体感を出しましょう
8 葉っぱの上にそのままかさねて完成!

▲型見本を拡大したものはこちら。

▲折り方と名称。

上原さん:
「花弁が丸まったものや、くぼみのあるもの、とがったものなど、様々なお花の輪郭をイメージしながらアレンジしました。端っこの切り落とし方も、ちょっと変えるだけで随分と、ガクのかたちが変わってきます。そんなちょっとした切り込みだけでも、表情に変化が生まれるのが切り絵のおもしろいところですね。

いくつか作ってみたら、試しに自分なりのアレンジを効かせてみても。ホチキスでとめておくと紙がずれにくく、一層切りやすいですよ」

▲モチーフ違いはこちら。ぜひ試してみてくださいね。

 

 

グラスや花瓶の下に敷いて
幾何学モチーフの「コースター」

用意するもの
・お好きな正方形の紙(見本は11.5cmにて作成))
・えんぴつ
・ハサミ

つくりかた

1 使いたい大きさに紙を切る
2 2回折る
3 もう半分に折る
4 型を描く
5 切って、完成!

型見本を拡大したものはこちら。

上原さん
「紙の折り目に切り込みを入れることで、レースのような窓あき模様ができます。ポイントは、なるべく外側に切り込みをいれること。完成して広げたとき、紙のふち部分に模様がくるようになって素敵ですよ」

▲モチーフ違いはこちら。

 

 

毛糸をとれば夏仕様
コロンと可愛い「ひつじのオブジェ」

用意するもの
・お好きな紙(はがき程度の厚みがあると◎)
・えんぴつ
・ハサミ
・両面テープorのり
・毛糸(あれば)

つくりかた

1 使いたい大きさに紙を切る(見本は10×12cmにて)
2 半分に折り、ひつじの形を描く
3 切る。目の部分は目打ちで穴を開ける(ペンで書いてもOK!)
4 裏返して折り曲げる
5 お腹部分は、折り目がつかないようにふんわり丸めて、のりまたは両面テープで止める。しっぽの先端は、内側同士をのり付けする。

▲型見本を拡大したものはこちら。

仕上げはお好みで毛糸を巻いても。今の季節には、毛糸なしの夏仕様もぴったりですね。暑さがなくなってきた頃に冬じたくをしてあげましょう。

大・中・小のサイズを作ったり、色をアレンジしたりして、ひつじの家族を作ってみるのもおすすめです。

▲大・12×15cm、小・9×11cmの紙にて作成。

 

北欧のおばあちゃんと、切り絵のこと

上原さん:
「北欧に暮らしていたころのこと。スーパーに行く道すがら、ある横断歩道を曲がったところに印象的なお店があって。そこは、可愛らしいおばあちゃんが経営する小さなお店、出窓にはいつも、その季節ごとの切り絵が飾ってありました。いつでも、お店の前を通る人を楽しませていたんですね。

そんな風に北欧には、日々の暮らしを心地よく、彩ったり飾ったりするのが本当に得意な人たちばかり。身近な素材である『紙』はきっと、夏の楽しさのように、訪れた季節への喜びを表現するのに格好の素材なんですね」

切り絵以外にも、紙をつかって『ラッピングする』ことも身近だったそう。誰かに贈り物をするときはみんな大抵、自分でくるっとラッピングしてしまうんです、と上原さん。家に手頃な紙がなくても、簡単な包装紙とリボンはキヨスクみたいなところでも必ず扱っているのだとか。ちょうど日本で七夕に飾りがお店に置かれるみたいに、当たり前の素敵な暮らしの風景なんですね。

そんな北欧をモチーフにした、切り絵たち。家の窓際や、玄関を、ちょっぴり飾り付けてくれる切り絵づくりは、きっと楽しい時間になると思うのです。

(つづく)

【写真】滝沢育絵(19枚目のみ、上原かなえ)

もくじ

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上原かなえ

1980年、鹿児島生まれ。デンマークの手芸学校に留学のち、2008年より「サルビア工房」として、紙や布をはじめとしたさまざまな素材の声に耳を澄ましながら、デザインと手仕事で暮らしを色どる作品をつくる。現在は拠点を長野に移し、雑貨デザイン、クラフト本の執筆、ワークショップ指導、ディスプレイ展示などの活動を行う。著書に『北欧のかわいい切り紙』(河出書房新社)、『ハニカムペーパー・クラフト』(グラフィック社)など。Instagramは@kanaeuehara_papercraftから。


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