【店長コラム】雨降りだった土曜日。こと細かに日記を書いてみたくなりました。
店長 佐藤
ある週末の日記
7月18日 土曜日(雨のち曇り)
朝起きたら、またも雨降り。しかも結構降っている。
晴れ間が恋しい。
そんなわけでパジャマで気が抜けたまま、朝ごはん。
コーヒーはドリップせず、今日はインスタントコーヒーで。トースト。果物。目玉焼き。いつもすぎるメニュー。
それでも胃に食べ物が入り、熱々のコーヒーを飲むと、身体が少しずつ起き出してくるのが分かる。
小学四年生の息子が、昨年の春から一年以上続いている習いごとがあり、その分野が本人もとても好きなようで今日も雨降りなのに傘をさして、飛び跳ねるように走って出かけて行った。
「たったひとつでもそういう分野に出会えて良かったね」という気持ちで毎週土曜日は送り出している。
でも長続きしなければ、それはそれで良いかなとも。一年でも二年でも夢中になってやれたことがあった、それで十分いいんじゃないかなと。
しかも数年前のなんでもどこにでも付き添っていた日々のことを思い起こせば、我が子が一人で習いごとに行って帰ってくる。それだけで小さな奇跡みたいなものだとさえ思う。少し前の過去を思い起こすと、「今」当たり前のようにできている「それ」は凄いことだ。
夫もコーヒーショップに本を持って出かけたので、家の中での貴重なひとり時間。ここぞとばかり家事にいそしませてもらうことにする。
まずSpotifyでプレイリストをかける。(今日は「洗濯と、音楽と。」という名前のプレイリスト。当店がつくっているプレイリストだが、暮らしの中で誰よりも聴いている自信がある。家事が捗るのでおすすめです)
家事にいそしむ前に、まずは身支度を。
ノーメイクでパジャマのままだと、ゴロゴロしながらずっとスマホをいじったりしてしまうので、まずはシャッキとするために身支度だ。
今朝のメイクタイムは、近所の化粧品売り場で3色買いしてしまったばかりの「UZU」のアイライナーを試してみる楽しみがある。
美味しいパンを買っておくと翌朝早起きをちょっとだけ頑張れるように、新しいメイク道具があると休日でも早く試してみたい気持ちでメイクしようとなれるのが面白い。
シルバーのラメが入ったアイカラーをポンポンとまぶたにのせた後、息を止めて集中して、ネイビーのアイラインを引く。
よしっ。
土曜日の午前中の家事には、自分のなかで決めている大らかなルーティンがある。
まず最初に必ずするのはダイニングテーブルの白い天板を磨く作業から。
掃除用のスプレーを白い天板めがけてシュッシュと吹きかけ、濡れた布巾できれいに磨き上げる。
白い天板がより白くなると、ここでさらなる家事への「やる気スイッチ」が入る。長年続いている自分だけの儀式みたいなものかもしれない。
このあとは朝ごはんの食器洗いをして、そのままキッチンの掃除。
次は家じゅうの床に掃除機をかける。平日は気になった部分だけモップをかけたり、部分的に掃除機をかけたりで凌いでいるので、週末はテレビボードの下のほうや、ソファーの下、手が届きづらい部屋の隅のほうまでしっかり掃除機をかける。
ずっと雨続きで気持ちも沈みがちだし、家のなかもなんだかモヤリとした何かが漂っているような気がするので、今日は掃除機をかけた後、モップがけもすることに。
床掃除においては最近すっかり相棒と化した「MQ・Duotex」のプレミアムモップ。まずは乾拭きでモップをかけ、仕上げは水拭きで。
床に艶が出る上、裸足で歩いても気持ちがよい床に生まれ変わってくれる。
ここまでやったら、終盤は室内の植物の水遣りと手入れ。
お風呂掃除は後回しとすることにする。お風呂掃除が一番苦手で腰が重い。湿気が多い季節だからお風呂場が一番見て見ぬふりしないほうがいい場所であることは十分理解しつつ、でも後回しに。
大体ここまでで約1時間。腰が重い作業はすかさず後回しにするか、家族に担当してもらうことにする大らかなマイルーティン。
息子と夫が帰宅する前に、お昼ご飯の用意でもしておくかと思いつつ、それよりも先に残りの時間は昨日自宅のポストに届いたばかりの本を読むことにする。
6月末に発売されたばかりの『仕事本 わたしたちの緊急事態日記』という本だ。
ここのところ、特に時世に大きな変化があった2月以降、集中して活字を追うのが難しくなった。気持ちがあっちこっちに行って活字になかなか集中できない。
そんな日々のなかで、知人がSNSでこの本を読めて凄く良かったと書いており、不思議とこの本は読めそうと興味をそそられてポチッとしたのだ。
緊急事態宣言が発令されたあと、様々な職業・立場の人がそれぞれの生活のなかで何を考えたり、何をしたり、何を食べたり、何を見たり読んだりしていたのか。何を決めたのか。
特別な時期の「日記」であり「記録」であり「ドキュメンタリー」に溢れた一冊。
リビングの隅にある「読書コーナー」と名付けている場所に腰掛け、梅シロップ炭酸割りを飲みながら、慎重に、そして少しだけドキドキしながらこの日記本を読み始める。
こうして今、わたしも日記を書いているのは、この本の影響があると思う。
この本を読んでいると、こんなことを思う、こんなことを考える、という話以上に、どこへ行った、何をした、何を食べたという行動ひとつひとつこそ記録しておきたいと願わされる。自分で意識する以上に、それらに意味があるように感じられる。
毎日記録することはできなくとも、時おりこんなふうにして、なんでもない週末のある日についてこと細かに書いておきたい衝動に駆られてしまう。
お昼は結局、習いごとから帰ってきた息子と夫を誘って外食をすることに。
近所の珈琲店に家族で入り、わたしはたらこクリームパスタ、夫はカツサンド、息子は唐揚げとホットドッグと、思い思いに好きなものを注文する。
食べ終わるとソファー席でくつろいだまま、わたしはさっきの読書の続き。夫も持ってきた本を広げ、息子はわたしの隣でゲームをしている。
こんな土曜日も悪くないなぁ。
どこにも出かけない土曜日の午後は、ポッカリと気持ちと時間に余白ができる。
溜まった家事も午前中の作業で一定終わりが見えているから気持ちもリラックスし始めているうえに、まだ明日も休みじゃん!という意味で。
午後になり陽の光は差さないまでも雨がやんでくれたので、ベランダの植物の手入れをすることにする。
息子が育てているヘチマの鉢植えの成長ぶりについても、ベランダに一緒に出て観察したり。
大人と子供のコミュニケーション、遊びも学びも、ベランダガーデンづくりを通じて一緒くたにできてしまうのが良いなぁと感じる。
こうも雨が続くと、プランター栽培しているハーブや野菜、他の植物たちも根腐れしやすくなりそうでとっても心配。
少しでも風通しがよくなるように、悪くなった葉っぱや咲き終わった花などを丁寧に取り除いていく。
小さなキノコが生えちゃってるプランターも発見してギョッとしたり、ナメクジに出くわしてギョッとしたり。ベランダガーデンは本当に「感動」と「ギョッとすること」とが同居していてそれも面白い。
植物からエネルギーを分けてもらうために、居心地のいいミニガーデンをつくるために、様々なお手入れの過程は決してきれいごとばかりではいかない。そういうところもわたしは好きなんだと思う。
夜ご飯は、冷蔵庫に残っている野菜と、冷凍しているお肉などを使い切るための整理メニュー。
それでも自分で作った料理は、身体がホッとする。
6月は自分でも全く予想していなかった展開だったがNetflixで『愛の不時着』という韓ドラマにハマり夜更かしを続けていたのだけれど、今は同じく韓ドラマの『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』を見ている。展開にヤキモキしながら。全24話なので、まだまだ先が長い。
すっかりソン・イェジンという女優のことを好きになっている。
今日も夜更かし決定だ。
その世界にハマれるフィクションと触れ合えている時期は、寝不足でもなぜか健やか。続きを見たくて、日中もどこかそれを楽しみで頑張れるというか。
自分が生きる現実とフィクションの間にいるようなフワフワとした感覚の中で、現実が若干痺れる状況にあったとしても「なんとか頑張れる」というのが、どこかで心地よいのかもしれない。
そう考えるとフィクションて偉大。エンターテイメントに感謝。心からそう思う。
そういうものを、ことを、つくり出せる側に回れるようになりたいとも願う。
誰に頼まれているわけでもない、それなのにそういうことをしてみたいとついつい願ってしまう。できるかできないかを考える前に、そういう願いが先に湧いてきてしまう。それが勘違いならそれまででよいし、そのうちのどれかたった一つでも勘違いでなかったら幸せだなと思う。
(結局のところ書き終わったあと読み返したら、「こんなことを思う」というのをいっぱい書いてしまっている日記だった、汗。でもこのまま公開します)
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