【クラシコムのしごと】配布中のクラシ手帳、どうやって作っているの? 携わる3人にインタビュー
編集スタッフ 糸井
当店で働くスタッフの様子をお届けしている不定期連載「クラシコムのしごと」。
今回話をきいたのは、「クラシ手帳」づくりに携わるスタッフたちです。
2018年から始めた、クラシ手帳。配り始めてから7冊目、表紙のイラストが変わり、近年は一緒に使えるアイテムも増えてきました。そこで、その手帳のデザイン検討や、お客さまに届けるまでの仕事をしているスタッフに話をきいてみましたよ。
▲(左から)メディア編集グループの岡本、コーポレートクリエイティブ室(CC室)の鈴木、ストア編集グループの西。
使っているときの「佇まい」も大事にしています
鈴木:
「手帳を検討する季節になると、各部署から担当者が集まり、一つのプロジェクトとして一緒に仕事をしています。
私の担当は、手帳そのもののデザインや中身の検討、表紙を担当するイラストレーターさんとのコミュニケーションなどになります。実は手帳プロジェクトは入社した年からほぼずっと携わっていて、毎年思い入れを持って進めています」
毎年デザインが異なる手帳。表紙は、北欧をテーマにしつつも、暮らしの道具や、日常のふとした風景などから選び、毎日使う人にとっても、飽きのこないモチーフを選んでいるそう。
鈴木:
「クラシ手帳は、商品として売るのではなく、お買い物してくださった方にプレゼントしているもの。
だからこそ年齢や性別問わず、色んな人に受け入れてもらいやすい、懐の深いデザインが大事だなと思っています。
とはいえ、毎年楽しみに使っていただけたらと思っているので、理想としては『昨年の表紙も素敵だったけど、今年はもっと素敵』と思ってもらえるような表紙づくりを心がけています。そのために、年ごとに異なるイラストレーターさんにお願いしたり、色を模索したりしているんです」
▲今年のクラシ手帳2024はこちら。爽やかなレモンイエローの表紙に、イラストレーターの横山雄さんが描く、落ち着きのあるグレーで描かれたカモメが印象的です。
鈴木:
「今年のイラストも、ここにたどり着くまでにいくつか候補があって、どれも素敵で悩ましかったんです。北欧をモチーフにした動物にしたい旨をイラストレーターさんに相談し、実はヘラジカのモチーフなども候補もあったんですよ。
レモンイエローの表紙はこれまで使っていなかった色であること、見ていて元気が出ることなどからスムーズに決まりましたね」
合わせて使えるアイテムや、コンテンツが増えていくのも嬉しい
他のメンバーは、それぞれどのようなことを担当しているのでしょうか?
岡本:
「普段はメディア編集グループで、読み物などを作っているのですが、それに並行するかたちで、この手帳プロジェクトを担当しています。
各部署に担当者がまたいでいるので、そのスタッフたちの作業の進捗を確認したり、SNSへの露出を考えたり。いよいよお届けスタートが近づくと、告知記事を作成しています。
年々、お客さまが待ってくださっている雰囲気を感じているので、きちんとその日に、いい状態でお渡しできるように努めていますね」
鈴木:
「手帳にまつわる商品やコンテンツも、ここ数年でずいぶん増えましたよね!
例えば、手帳じかんを今より少しでも快適に、楽しんでもらえるようにと生まれた『回転スタンプ』。お客さまのお声や、SNSで使ってくださる様子を見つけると、とても喜んでもらえているのが嬉しくて。
その声にお答えして、今年は2つ目の回転スタンプを製作したんですよね」
▲クラシ手帳を自分らしく彩ることができる回転スタンプ。発売中の第2弾を使っている様子を動画でお届けしています。
西:
「私は、普段ストア編集部で商品ページ等を制作しています。手帳プロジェクトには、昨年から参加していて。主に回転スタンプの商品ページを担当しています。長く続くクラシ手帳のなかで生まれたアイテムだからこそ、どのようにご紹介したら魅力が伝わるだろうと悩むことがありました」
西:
「でも、自分自身が元々、文具が好きだったこともあって。中学生から手帳にシールを貼ったり、スタンプを押したりするのが好きだったのもあり、当時を思い出しながら、紹介する方法を模索しました。
この回転スタンプは、簡単に手帳をかわいく彩れるのが魅力。 毎日書けなくても空白部分にポンとスタンプを押すだけでもいい感じになるので、肩の力を抜いて手帳時間を楽しんでいただけたらと思いながらページを作りました」
私たちも「自由に」使ってきました
▲これまでお届けしてきた手帳の背表紙をずらりと並べてみました。
マンスリーとウィークリーカレンダー、それとリストページのみというシンプルな設計だからこそ、それぞれが自由に使いやすいのもクラシ手帳の特徴です。ちなみに、みなさんはどんな風に使っているのでしょうか。
西:
「大学を卒業してからは、スケジューリングはスマホアプリを使うようになったので、手書きの手帳には『ひとこと日記』を書いています。分量は3行ほどで、やりたいことや欲しいもの、ここの収納を見直したい、などの計画を。いいことばかり書いていたほうが、見直したときに楽しいかなと思って。
タイミングは、寝る前や、休みの日に外に出かけて『日記時間』を作るときもあります」
鈴木:
「特に使っていたのは産休のときでした。頻繁にスーパーに買い出しできない時期に、『1週間の献立』を立てるのによく使っていて。
1週間分のレシピをまとめてメモをしてから、買い物に行くというルーティーンをしばらく続けていましたね」
岡本:
「私は昔から、手帳にこまめに書き込めるタイプじゃなくて……。続けられない自分に凹むこともあったけれど、今は『形のないものを形に残す』ことに使うようになりました。
例えばクラシ手帳には、子育て中の忘れたくないことや、本で出会ってよかった言葉なんかを書き込んでいたことも。 スケジュールを立てるためというより、忘れたくないことを残す場所のような使い方をしてみたら、自分の生活に馴染むようになった気がします」
安心感とワクワクのバランスを守りながら
鈴木:
「今年で7冊目。ひとつのコンテンツがここまで続いているのも、常に変化の多い社内では珍しいプロジェクトかもしれません。
手帳や財布って、自分のパーソナリティを表すものというか、それを使っている自分の姿を意識することが多いアイテムな気がしていて。だからこそ、置いているときや、使っているときの佇まいの雰囲気は、これからも大切にしていきたいなと思っています。
他にも、手帳サイズや中身に極端な変化はありませんが、例えば、フォントのサイズも最近では少し大きく変更したりしていて……」
岡本:
「そういった細かな調整も、クラシ手帳ならではですよね。長く続けているからこそ、お客さまの声を拾って、チャレンジして、反映しやすいところもあるのかもしれません。
個人的にも、毎年のようにSNSなどで投稿される写真やレビューを拝見しては、なんだかお客さまとコミュニケーションをとれるツールになっているなと感じていて。日記という、日々の暮らしに密接に寄り添うアイテムだからこそ、これからも実際にお客さまの暮らしのなかで、喜んでいただけたらいいなと思っています」
▲文字がもう少し大きいと嬉しいという使い手の声をもとに、あるときからほんの少し大きく変更しているそう(後:改良前、前:改良後)。
***
手帳にまつわる読み物や、手帳じかんがもっと楽しくなるアイテムなど。年々、クラシ手帳から派生するコンテンツが増えていっていることに、改めて広がりを感じた今回。
毎年届けるものだからこその、安心感と、新鮮味のバランスを取りながら、手帳をお客さまに届けるスタッフの姿がとても印象的でした。
次回はどんなチームが登場するでしょうか。楽しみにお待ちいただけたら嬉しいです。
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