【バイヤーのコラム】お弁当づくりと、大好きな一冊のこと。
編集スタッフ 松田
▲この日のおかずは、えのき茸の肉巻・黒酢の煮卵・焼きお揚げ。
おべんとう生活、再開しました。
社会人になってから、つくり始めたお弁当。
クラシコムに入社したばかりの頃も頻繁に作っていたのですが、この冬の寒さで早起きができなくなってからというもの、最近はめっきりお弁当をつくる回数が減っていました。
お昼休みに喫茶店やおそば屋さんに行くのも気分転換になっていたので、「もうしばらくはいっか」と思っていた矢先に聞こえた、「この頃はお弁当箱、棚の奥の方に仕舞われているね」という夫の独り言。
さすがにそろそろ再開してみようかな、、と思い立ったのです。
まずは「作り置き」という、小さな小さな工夫から…
▲煮卵の残ったタレで作った鶏の黒酢煮、菜の花の塩茹で、卵焼きを前日の夜に作り置き。ごはんにのせるじゃこと山椒もスタンバイ。
以前まで「お弁当はその日の朝に作ったほうが、絶対美味しい!」と思っていたので、詰めるおかずは一から全て朝に作っていました。
でも、この冬ですっかり習慣となってしまった遅めな起床をいきなり早めるのは難しい…。
そこでお弁当づくりのリハビリとして始めたのが、前日夜の作り置き。
夕食づくりの合間に煮卵をつくったり、小松菜をゆでておいたり。夕食のおかずも、お弁当用に少し別容器に分けておいて。
最後にお弁当箱をキッチンに準備してから就寝。
ここまで準備しておけば、「まだ布団から出たくない…」なんて時も「いやいや、昨日準備したのだから作らなきゃ…!」と気合いで起きるように(苦笑)
何とか起きれたらパパッと詰めるだけ。これでかなり、お弁当づくりへのハードルが下がりました。
それでも起きれず寝坊してしまった時には、早起きが得意な夫が、作り置きのおかずを詰めてくれるようになったので、ありがたく甘えるようにしています。
▲お弁当再開にあたって鉄製の卵焼き器を新調、作り置き用にiwakiの保存容器も買いました。
工夫と言えるほどでもない小さな変化ですが、作り置きと役割分担のおかげで再開したお弁当生活。
朝家を出るとき、できたお弁当を携えると、いつもよりほんのちょっと弾んだ気持ちになります。
不思議と懐かしい気持ちでいっぱいになる一冊。
阿部了(写真・著)、阿部直美(文・著)
『おべんとうの時間』(木楽舎)
お弁当といえば、「おべんとうの時間」という本が大好きです。
登場する人びとの「おべんとう」から垣間見える、日々のこと、仕事のこと、家族のこと、こどもの頃のこと。まるで一緒におしゃべりしているかのような、温かい文章で綴られています。
ちょっと気恥ずかしそうにお弁当をほおばる姿をうつした写真の数々が、またとっても素敵なのです。
ページをめくりつつ、自分が中学生の時、会社勤めで忙しかった母が、朝早くに炊きたてのごはんでお弁当を作ってくれたことを思い出したりして。
今だからわかります、、お母さん大変だっただろうなぁ…。
この本を読むと、お弁当は特別なものじゃなくても、懐かしい記憶を思い出すきっかけになったり、家族や誰かとのコミュニケーションそのものなんだなぁと感じます。
わたしも、無理のない範囲で続けながら、この本に登場する方たちのようにお弁当にまつわる思い出を重ねていけたらいいなと思います。
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