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大平一枝の『日々は言葉にできないことばかり』

大平一枝の『日々は言葉にできないことばかり』

電車を待っているときや眠る前など、日常のなんでもない瞬間に、何年も前の些細なもやもやを、不意に思い出すことがある。わざわざ、「じつはあのとき悲しかったんです」と口にするほどでもない、とるにたりないこと。なのに、なんだか忘れられないできごと。やるせない感情。わだかまりというほどでもない心のしこり。つくづく、日々は喜怒哀楽より、言葉にできない感情のほうが多いなあと思う。この連載では、そんな名指せない感情について、文筆家の大平一枝さんがさまざまな方とお話をしていきます。

カルチャー
【連載|日々は言葉にできないことばかり】:名もなき感情にラベルを貼ってしまうのは、もったいない(最終回)
2023/10/30
 生きているうちのほとんどが、喜怒哀楽からこぼれ落ちた、言葉にならない感情ではないか。そんな、誰もが持っている「言葉にならなさ」をテーマにした連載全12回の最終回である。 やわらか...
カルチャー
【連載|日々は言葉にできないことばかり】:弱音のハードルを下げようって、自分に言い聞かせてます
2023/09/19
 数カ月後にパンデミックが起こることなど予想だにしなかった2019年10月、三浦直之さんと、本サイトで対談した。 そのとき彼が発した「名指せない感情」という言葉が、肯定の響きをまと...
カルチャー
【連載|日々は言葉にできないことばかり】:ここからの人生は、ひとりよがりでいこうと決めた
2023/08/25
 日々は、喜怒哀楽からこぼれ落ちた感情のほうが圧倒的に多い。言葉にするほどではない寂しさや生きづらさ。あるいは、当たり前すぎて人に言うほどではないけれど、心震える美しさや小さな感動...
カルチャー
【連載|日々は言葉にできないことばかり】:だましだまし、折り合っていく。自分のトリセツの作り方
2023/07/28
 次から次へと言葉が溢れる。思考を言語化するのが追いつかない、そんな印象のヨシタケシンスケさんは、藤沢のアトリエで雄弁に語りだした。 対談のテーマについて、「おもしろそうだなと思い...
カルチャー
【連載|日々は言葉にできないことばかり】:これも自分。うまく付きあっていくしかない
2023/06/19
 2年前。 初めて会ったとき「一枝ちゃんって呼ばせてもらうね!」と朗らかに言われた。白い歯に、口角がきゅっとあがったスマイルライン。鈴のような澄んだ声。 山本浩未さんとはおない年だ...
カルチャー
【連載|日々は言葉にできないことばかり】:世界はなんて広いんだ。ひとりぼっちがたくさんいる!
2023/05/26
 ニットデザイナーの三國万里子さんと、東京都現代美術館のカフェでお話をした。 天井が高くて明るく、横長の窓が額のよう。中庭と空を眺められるのびやかな場所で、互いに「こんな素敵なスペ...
カルチャー
【連載|日々は言葉にできないことばかり】:それがないと自分が育たない、と思う時間
2023/04/24
 そこにいると深海にいるように気持ちが鎮まる。漆黒色の本棚をぬっていると、自分が活字の海を泳ぐ魚のように思えてくる。ゆらゆらすいすい。好きなところにたゆたい、好きな水草の中で動きを...
カルチャー
【連載|日々は言葉にできないことばかり】:孤独や言葉にできないというのは、心あたりのある感情
2023/03/29
「たとえばせつないとか、寂しいとか、孤独とか。否定するような悪い感情なんだろうか。それも含めて人生で、むしろ尊い、慈しみたい感情ではないか。そんなところを企画の出発点にしています」...
カルチャー
【連載|日々は言葉にできないことばかり】:自分がいつも、いちばんの親友
2023/02/27
 白いチューリップが2輪、ダイニングテーブルですっくと頭を天に向けていた。花弁が膨らみかけている。可憐なだけではない、凛とした佇まい。「ひとり暮らしは寂しい……というのはおかしな偏...
カルチャー
【連載|日々は言葉にできないことばかり】:愛すべき孤独。寄り添うべき孤独。
2023/01/26
 入学した日。就職した日。結婚した日。子どもが生まれた日。 たとえば自分史を書くなら、そんな特別ではない日のほうがずっと多く、空欄ばかりになるだろう。 この連載は、空欄のなんでもな...
カルチャー
【連載|日々は言葉にできないことばかり】:努力してもままならないことが人生にはある
2022/12/27
 電車を待っているときや寝入る時など、日常のなんでもない瞬間に、何年も前の些細なもやもやを、不意に思い出すことがある。なんであのとき「ノー」といえなかったんだろう。このとき、気持ち...
カルチャー
【新連載|日々は言葉にできないことばかり】:怒り、喜び、悲しみ。100%の感情ってあまりない
2022/11/25
不意に思い出す、何年も前のもやもや 電車を待っているときや眠る前など、日常のなんでもない瞬間に、何年も前の些細なもやもやを、不意に思い出すことがある。なんであのとき「ノー」といえな...