【衣替えのコツ】第2話:すっきりクローゼットに向けて。収納アイテムの選び方。
衣替えが楽になるコツは、衣装ケースやボックスの選び方がポイント。無印良品のポリプロピレンの収納ケースやIKEA(イケア)のハンガーなどを使って整理整頓が得意な、住空間収納プランナー・整理収納アドバイザーの梶ヶ谷陽子さんにおすすめのアイテムをご紹介いただきます。高さと奥行きが選び方のポイントで、クローゼットの大きさや収納したい衣類の種類を検討しながら、最適な収納ボックスの選び方をお届けします。押入れに入りきらない布団や厚手のコートには圧縮袋での収納術、またクリーニング店の保管サービスを活用するアイデアも教えていただきました。
編集スタッフ 二本柳
写真 清永洋
整理収納アドバイザーの梶ヶ谷陽子(かじがや ようこ)さんに、「衣替えのコツ」 をお聞きしています。
前回の第1話では、衣替えのファーストステップ 「手持ちの服を整理する」 ための考え方や、衣類を手放す判断基準について教えていただきました。
第2話でご紹介するのは、整理をした衣類をクローゼットに収納するプロセス。なかでもアイテム選びに焦点をあてて、話を伺いました。
こんな服、あったんだ! がないクローゼットに。
梶ヶ谷さんのクローゼット収納は、「手持ちの衣類を管理しきれるかどうか」 がとても大切なポイント。
衣替えを機にどこかへしまった洋服が、そのまま忘れ去られ、こんな服あったんだっけ〜!? なんてことにならないように。
一目でワードローブの全貌が分かることを大切にしているそうです。
そして、それを可能にするのが収納アイテムの選び方。
梶ヶ谷家のクローゼットを拝見しながら、選び方のポイントと、愛用中のおすすめ収納用品をご紹介いただきました。
これは要チェック!
選ぶときのポイント
「奥行き」と「高さ」が肝心。
梶ヶ谷さん:
「私は 『奥行き』 と 『高さ』 を収納アイテムの要にしています。
具体的には、服を重ねることができないくらいのサイズ感。
奥行きがあればあるほど、高さがあればあるほど、収納量はアップしますが、管理しきれなくなったら意味がありませんよね。
我が家の収納は 『重ねない』 が基本なんです。衣類の肥やしができないように、自分がどれだけの服を持っているかを一目で分かるようにしていますよ」
何を収納するのか? どこに置くのか?を事前に考える。
梶ヶ谷さん:
「もうひとつ、アイテム選びで重要になってくるのが、収納する 『もの』 と 『場所』 のイメージがついているかどうかです。
たとえばこの3つは事前に検討すると、失敗が少ないですよ」
(1)埃をかぶせたくないものかどうか?
(YESならフタつき)
(2)頻繁に取り出すものかどうか?
(YESならオープン棚)
(3)引き出しを開ける空間は十分にあるかどうか?
(内部のサイズだけで考えると開け閉めしにくいケースも)
なるほど……。こうした事前の確認をするかどうかで、その後の使いやすさがグッと変わりそうですね。
それでは、そんな梶ヶ谷さんが実際に愛用しているアイテムを見ていきたいと思います。
梶ヶ谷家で愛用中!
おすすめ収納アイテム
(1)無印良品のラタンバスケット。
△無印良品 重なるラタン長方形バスケット・大(約幅36×奥行26×高さ24cm)
梶ヶ谷さんがシーズンオフの衣類を保管するために選んだのは、無印良品のバスケット。
ご自身のオフシーズン用に3個、ご主人用に2個、ゴルフウェアや水着などイベント用に1個で計6個のバスケットが並んでいました。
梶ヶ谷さん:
「もともと衣類を入れると決めていたので、通気性のよいラタン素材であること。そして埃がかぶらないフタつきであること。そのあたりを気にして選びました。
それから何より、ここに置こうと決めていたクローゼットの空間に高さと奥行きがぴったりだったんです」
また、洋服選びがたのしくなるようなクローゼットを目指す梶ヶ谷さんにとっては、見た目の可愛さも決め手だったそう。
ところがラタンのバスケットは、透明のものと違い、中に何が入っているかが一目で分からない。そこで、ちょっとした工夫を施していました。
△無印良品 横ブレしにくいS字フック・大 2個入り(約7cm×1.5×14cm)、mon・o・tone ストレージタグ
梶ヶ谷さん:
「バスケットにS字フックを取り付けて、さらにラベルをつけてみたんです。
以前、ゴルフウェアを探していた夫が取っておろして、取っておろして……を繰り返していたのを見かけて。これはダメだ!とラベリングしました」
(2)無印良品のユニットシェルフ+帆布バスケット。
△無印良品 スチールユニットシェルフ、帆布バスケット(幅56cm)
次に見せていただいたのは、棚やバスケットを自由に組み合せることのできる無印良品のスチールユニットシェルフ。
梶ヶ谷家では、夫婦あわせて全部で10個の帆布バスケットが使われていました。
梶ヶ谷さん:
「これの良いところは、引き出しごと上下に交換できるところです。
たとえば夏は、厚手のセーターを入れた引き出しを1番下にしていました。でも秋冬になったら取り出しやすい1番上の段へ移動しますよ」
(3)無印良品とIKEAのハンガー。
△無印良品 アルミ洗濯用ハンガー、IKEA BUMERANG(ズボン&スカート用)
自称 “ずぼら” な梶ヶ谷さん。
最近、洋服をたたむのが何より面倒だと気がつき、シーズン中の服はほとんどハンガーにかけて収納しているそうです。
梶ヶ谷さん:
「無印良品のアルミハンガーはスッキリした見た目だけじゃなく、クローゼットの中で幅をとらないのが魅力。だから沢山かけられて便利なんです。
我が家ではハンガーを洗濯兼用にして、干し終わったらハンガーごと収納するスタイルを採用しています」
△スカートはIKEAの「BUMERANG」がかさばらずオススメとのこと。
圧縮袋は使う? 使わない?
衣替えのタイミングで見直したい収納アイテム。最後に、布団や厚手のコートを保管しておくのに便利な 「圧縮袋」 についても聞いてみました。
梶ヶ谷さん:
「我が家では圧縮袋は使わずに、クリーニング店の保管サービスを活用しています。
春夏のあいだ、厚手のコートでも1着200円台(※)で預かってくれるので、案外手頃ですし便利ですよね」
※金額は店舗によって差があります。
梶ヶ谷さん:
「それから整理収納の相談でよくいただくのは、 『来客用の布団はどう収納したらいい?』 ということなんです。
これについても最近は本当にサービスが充実していて、布団もレンタルした方が良い場合もあります。
たとえば来客は1年に多くて2〜3回かな、という場合。圧縮袋に入れたまま放置する期間があまりに長いのも心配ですし、かといってこまめに干すのも面倒。そういう方にはレンタルをおすすめしています。
収納には 『どちらが良い!』 という正解はなくて、あくまで自分のライフスタイルに合わせて選択していくべきだと思っているんです。
今日ご紹介したアイテムも、あくまで 『かんたん・ラク』 が最優先の我が家だから選んだものたち。人によっては服のシワが気になる方もいるでしょうし、保管サービスを使わなくても十分なスペースがあるお家もあるでしょう。
ご自身の性格や、お家の空間に合わせて最適な収納方法や収納用品を選んでくださいね」
次回の第3話では、衣類をしまうステップに進みたいと思います。
一目でワードローブの全貌が分かるよう工夫した梶ヶ谷家のクローゼット。その中身はどうなっているのでしょうか?
(つづく)
もくじ
梶ヶ谷陽子(かじがや ようこ)
Bloom Your Smile代表。夫と長女(8歳)、長男(3歳)の4人暮らし。2013年の2人目出産を機に、整理収納アドバイザーとしての活動を本格的に行い、Amebaブログ「整理収納レシピ。」も多くの支持を集めている。著書に『無印良品の整理収納』(マイナビ出版)など。10月には『忙しい人のための家事をラクにする収納』(エクスナレッジ)が発売される。http://ameblo.jp/yoko-bys/
▽梶ヶ谷陽子さんの著書はこちら。
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