【私の愛しいワンルーム】後編:模様がえでリフレッシュ。心地よい本棚づくりや、掘り出し物の見つけ方

編集スタッフ 吉野

一人暮らしの部屋を模様替えしていたとき、インスタグラムで目に留まったのが、フリーランス編集者・安達薫さんのワンルーム。

ロマンティックなレースのカーテンやレモンモチーフの小物、ロッキングチェアなどが、そこで過ごす安達さんと一緒に、居心地良さそうに並んでいました。

この素敵な場所は、どうやってつくられてきたのだろう。そのヒントを探すように、安達さんにお話を伺っている今回の特集。

前編では、お部屋探しのこと、部屋づくりで大切にしていることを。つづく後編では、安達さんが「趣味」と話す模様替えのことや、ときめくアイテムとの出合い方を教えていただきました。

前編はこちらから

「停滞しているな」と思ったときは、
模様替えにかぎります

こまめに模様替えをしている安達さん。インスタグラムの投稿を見ると、アートや椅子の位置が入れ替わったと思ったら、ベッドや棚など大きめの家具が動いていることも。

その度に部屋の雰囲気が変わり、今の安達さんにとって快適な住まいになっているのが伝わります。

▲郷里・熊本の画家、坂本善三さんのポスター

安達さん:
「模様替え、好きなんです。ほとんど趣味と言ってもいいかもしれません。

例えばベッドは、両側に隙間を作って置いたり、どちらかの壁につけてみたり。備え付けのクローゼットも可動式なので、空間をゆるりと分けるのに使ってみたり。

ソファや本棚は、間取りの問題で大きく動かすのが難しいのですが、角度を変えずに左右に動かすことはできますね」

動かすものによっては強い気持ちが必要そうですが、そのときは「急にスイッチが入る」と安達さん。

安達さん:
「自分の中で、ちょっと最近停滞しているなとか、変わりたいな、という気持ちになることってありませんか。わたしの場合はそういうときに模様替えをすると、心身ともにスッキリする気がするんです。

大きめの家具を動かすときはもちろん大変です(笑) それでも動かしたいという気持ちとガッツで、汗だくになりながらやっています」


前向きに積読中。心地よい本棚づくり

部屋の真ん中で存在感を放つ大きな本棚は、20年近く使っているもの。棚の中や上に、たくさんの本や雑誌が並んでいます。

その背表紙を眺めてみると、どれも気になるタイトルばかり。もしこんな本屋さんがあったら通ってしまいそうです、と思わず言うと「嬉しいです」と安達さん。

安達さん:
「本棚の本は、あえてジャンルや作家さんはバラバラに並べています。合わせているのは本の高さくらいで。

並べ方って不思議で、持っている本そのものは変わっていないのに、隣り合うタイトルが変わるだけで印象が違って見えることがあるんですよね。

しばらく手に取っていなかった本も、なんとなくこれ読んでみようかな、と思ったりとか。その偶然性が楽しいです」

棚の中にある本はすでに読んだもの、上にある本は「積読」をしているもの、と分かれています。

安達さん:
「積読することってネガティブなイメージもあるかと思うのですが、個人的にはこれも好きな景色なんです。今気になったものは、今読んでいなくてもきっといつか自分にとって必要になるのではないかなと。

あとは読み進めていなかったとしても、置いてあるだけで日々タイトルが目に入ってくるので、そこから影響を受けているのを感じることもあります。

積読を前向きにできているのは、手元に本があること自体に価値がある、と思っているからかもしれません」


掘り出しものは、セカンドハンドで

安達さんお気に入りの一角でひときわ存在感を放っているのが、レースのカーテン。「古着屋さんやオークションサイトで、テーブルクロスとして売られていたものなんです」というから驚きです。

安達さん:
「フリマサイトや家具屋さんのサイトも好きで、よく巡っています。ヴィンテージものとの素敵な出合いがあることも。そうして気に入ったものが見つかれば、少しずつ買い溜めていっています。

このカーテンはデザインだけでなく、窓の大きさに合うように折りたたんで、カーテンレールに吊るしたクリップで挟めば、どんな部屋でも使えるところも好き。小さめのクロスは、2枚を安全ピンでつなぎ合わせています」

安達さん:
「あとは取材や旅行で海外に行ったとき、リサイクルショップがあったら必ず立ち寄ります。

このうさぎのオブジェも、旅行中に訪れたリサイクルショップで見つけたものだったはず。綿でできている、ふわふわのしっぽに一目惚れでした」

▲ソファは友人から譲り受けたものを大切に使っています


いろんなテイストが混ざった空間が好きです

部屋全体で見ると「可愛らしい」イメージだった、安達さんの部屋。

けれどアイテム一つ一つをよく見ると、ガーリーなピンク色のエプロンに、骨太な印象のスチール製テレビ台、クラシカルなロッキングチェア、ポップなマグネットなど、いろんなテイストのものが混ざっていることに気づきます。

▲イタリアの家具ブランド『MTALSISTEM(メタルシステム)』のスチールラック

安達さん:
「可愛いものは大好きなのですが、可愛すぎるとそれはそれで落ち着かなくて。すべての家具を特定のテイストでまとめるよりは、さまざまな要素がミックスされている状態が好きです。

モノの配置も同じで、ピシッと整っていなくても、少し雑然としたところがあるくらいが心地いいなと感じています」

どうしても出てくるルーターやコード類の収納問題も、気にしすぎない。家具の影に置いたら、完璧には隠れていなくても見えないことにするんです。

そう言って、ふふ、と笑う安達さんから、部屋や暮らしへの大らかな愛情が伝わってくるようでした。

生活が地続きになる間取り、前向きな積読、いろんなテイストの「好き」がミックスされた空間。

「こうあるべき」と凝り固まってしまいそうなことの一つ一つを、安達さんはゆったりと越えて、暮らしていらっしゃる印象で。その真ん中には、ありがちな言葉かもしれませんが「居心地のよさ」があるように感じました。

タイトルにピンときた本があったのに、積読している本が頭に浮かんで、手が止まってしまったとき。一目惚れしたちいさなオブジェ、でも可愛らしすぎるかも……と無意識に好きを押し込めそうになったとき。

これからは安達さんの大らかな、居心地のいいお部屋を思い出して、いつもと違う方を選んでみたくなりました。

(おわり)

【写真】滝沢育絵


もくじ

安達薫

フリーランス編集者。ファッション&ライフスタイル誌『tiny sitruuna』編集長。雑誌や書籍、アパレルブランドのビジュアルやwebディレクション、コピーライティングなどを手がけている。Instagramは、@kkki17から。


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