【スタッフコラム】旅先だけど、旅先だから、大切な洋服をおともに。
編集スタッフ 二本柳
写真を見返して、最初に思うのは……
「ああ、こんな服もってたなあ〜懐かしい」「レースが好きだったなあ」
旅の写真を整理していたら、ふと、あることに気がつきました。
自分のことを積極的に写してもらうなんて、旅のあいだくらい。だからこそ、写真を振り返って胸がキュンと懐かしくなるのは、街並みでも食べ物でもなく、意外にも「洋服」でした。
懐かしい洋服たちを見ていると、その頃の「自分」というものや、周囲に起きていた出来事が、じわりじわりと甦ってきます。
今は滅多に手に取らなくなった、パキッと明るい原色をまとった10代の自分。怖いもの知らずで、この世に不可能なことなんてないと思っていた、あの頃。
そんな当時の洋服に再会したら、ずいぶん臆病になってしまった今の背中を「がんばれヨ!」とおしてもらった気持ちになりました。
一方、背伸びのワンピースを着た20歳の写真は、あまりに似合わず、ただただ苦笑。あの頃に比べたら、自分のことをちょっとは客観的に見られるようになったかな……。
思えば、これまでどんなに大切にしていた洋服でも、そのほとんどが消耗品のように移り変わってきました。
そして過去の宝物たちは、過去のものとして姿を消し、記憶と一緒に忘れ去られていたのでした。
でも女性にとって洋服って、ちょっとした自己表現みたいなものかもしれない。それが「こんなふうに生きたい」という意思の表れだとすれば、日々日記を書くのと同じように、洋服も写真に残していきたいと思いました。
旅だけど、旅だから。一張羅を持って行きました。
いつも旅を目前にひかえると、「動きやすい服、あったかな」とクローゼットを眺めます。
でも、先月出かけた旅先は、あえて大切な洋服たちをピックアップしてトランクにしのばせてみました。
汚したくないし、シワもつけたくないワンピース3着と、布が幾重にも重なってちょっと歩きにくい(でも気分が上がる)ロングスカート1着。
どれも値段が高いかどうかは関係なしに、「今の自分」がイチバン気に入っている、大切な一張羅たち。
もちろん移動のある日のために、シワになってもOKな洋服や、ハイキング用の気楽なシャツも持参しました。
洋服とともに、記憶を写したい。
夫婦で旅に出かけても、カメラを持つのは、ほとんどが私の役目。つかのま夫に差し出しても、非日常の風景は撮りたいものが山ほど。気付けばカメラを奪い取ってしまいます。
でも先月の旅を写したSDカードの中には、夫が撮ってくれた私の姿もいくつか残っていました。
今はなんの違和感もない、自分にフィットしたお気に入りの一張羅。
でもいつの日か、「あの時は……」と気恥ずかしくなったり、もしかすると逆に勇気がでたり、そんな未来の自分を揺さぶる写真になるのかな。
大切な洋服とともに、「今」の記憶を写していきたい。これからの旅に、新しい楽しみができました。
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