【スタッフコラム】着なくなった服の、その後。

編集スタッフ 奥村

衣替えでワードローブを見直すたびに悩んでいたのが、着なくなった服の行き先。みなさんは、どうしていますか?

大人になってからというもの、着なくなる理由といえば「デザインが好みじゃなくなった」「いまの私には似合わない」という、私本位のものばかり。

着古した服なら、いさぎよく処分しようと思えるのですが……まだ着られる。なのに「着られない」自分に罪悪感があるから、処分もできずにいました。

 

藍染、してみました。

先日ホームセンターで見つけたのは、自宅でできる藍染のキット。

持て余していた「着られない」ワンピース、思い切って色を変えてみようかな? 軽い思いつきから、試してみることに。

なんとなくハードルの高いイメージがありましたが、工程はとてもシンプル。

専用の染め粉と溶解剤を水に溶き、水で湿らせた衣服を、数分間浸します。

はじめは緑色に染まるのですが、開いて乾かす際に空気にふれると、きれいな青色に。

その後、よくすすいでから乾かし、色を沈着させるための液に浸けて、再び乾かせばできあがり。

干したり洗ったりを繰り返すのは、意外と体力仕事。出来上がりの達成感もひとしおでした。

 

手がかかるから、愛着がわく?

▲この後、しばらくたつと更に深い藍色に変わりました。

藍色に変わったワンピース。

出来上がってみると、たんに色が変わったからだけじゃない、愛着を感じるようになりました。

今さら?  と自分でも不思議なのですが、その理由は多分、はじめて「手をかけた」から。

ごしごし揉んで、洗って干して。いつもならスイッチひとつで洗濯機に任せきりだったことだけど、自分でやってみる手間が、服に関わる気持ちを生んだのかなと。

愛着って、着ることだけから生まれるものでもないのかも?  心地よい疲労感とともに、そんなことを考えたのでした。

次は何を染めようかな……早くもつぎの藍染計画を立てはじめています。


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