【ときめく手みやげ】選びかたのヒント。「映画と、あの味と」前編
編集スタッフ 松田
かわいいものは、見るだけでも気持ちを明るくしてくれる。そんなパワーを信じて、可愛いお菓子や雑貨などを、雑貨コーディネーターのオモムロニ。さんにご紹介いただく本連載。
今月は、いつもとすこし趣向を変えて、こんな選び方もきっと楽しい!という、手みやげを考えるときのアイデアを教えてもらうことに。
テーマは「映画にまつわるあの味」。映画に登場してくる食べものや、象徴的なシーンから連想したギフトアイデアなど、考えるのも楽しい手みやげの選びかたを前後編でお届けします。
オモムロニ。さん
「動画の配信サービスが充実している昨今。家にいる時間が多くなり、例年よりも映画やドラマを観る機会やおすすめしあったりする機会が増えたという人も多いのではないでしょうか。
心を動かされた作品を誰かと共有したいとき、その作品からヒントを得た手みやげを選ぶというのはどうでしょう。ちょっとこじつけなところもあるかもしれませんが、その手みやげがあることで映画をより味わい深く楽しめるかもしれないし、選ぶ側も気づいてもらえるかな……とワクワクする新しい体験ができるかも?」
観たら食べたくなる、
食べたらまた思い出す
『クレイマー、クレイマー』フレンチトースト
映画と食べもので連想する作品は?と聞くと、きっと思い浮かぶ人も多い名作『クレイマー、クレイマー』。オモムロニ。さん、カメラマンの市原さんからも真っ先に挙がった映画です。
大切なシーンで登場するフレンチトースト。私もDVDを持っていて繰り返しあのシーンを観ていますが、必ずぐっと泣けてしまう名場面です。
▲映画を観ると、すこしお行儀わるくかぶりつきたくなるフレンチトースト
作品の中で主人公たちが作っていたように、フレンチトーストって、家で作るものであまり手みやげにする印象はないかもしれません。
でも、オモムロニ。さんが教えてくれた「パンとエスプレッソと」のフレンチトーストはこぶりなサイズで食べやすく、お取り寄せもできるので、贈りものにオススメ。たっぷりのバターとあまい卵が沁みわたった絶品が手軽に味わえます。「映画を観ながら、ゆっくり食べて」と贈りたくなるギフトです。
【パンとエスプレッソと】
・フレンチトースト3個セット(メープルシロップ付) 2400円
https://bread-espresso.shop
【作品情報】
『クレイマー、クレイマー』(製作:1979年)
監督/ロバート・ベントン
手みやげから知る、名画のススメ
『男はつらいよ』の草だんご
「日本の映画から選ぶなら」と次にオモムロニ。さんが教えてくれたのは、みっちり並んだ姿がとっても美しい、こちらの草だんご。
実はこのお団子、あの『男はつらいよ』の舞台になったお店のもの。「最近、たまたま寅さんを一気に観てハマってしまいました」というオモムロニ。さんが、作品に登場するお団子屋さんのモデルになったお店が東京・柴又に実在すると知って、足を運んでみたのだそうです。
▲もちもちのよもぎ団子に、あんこをたっぷりのせて。近くの帝釈天で見つけた、まさに寅さん!なスーツ柄の御守りと一緒に
わたし松田はまだ観たことがないのですが、「大人になってから観ると、味わいの深さが変わるから、ぜひ観てみて!」とオモムロニ。さん。観たことがない人は、まずは第1作目か、最新50作目の『男はつらいよ お帰り 寅さん』がオススメとのことなので、さっそく週末に観てみようかなと思っています(柴又にも行ってみたいな……)
【高木屋】
・草だんご折詰 12粒 700円、20粒 1200円
http://www.takagiya.co.jp/
【作品情報】
『男はつらいよ』(製作:1969年)
監督/山田洋次
『男はつらいよ お帰り 寅さん』(製作:2019年)
監督/山田洋次
象徴的な色から、手みやげのヒントを
『(500)日のサマー』のブルー
「直接作品に登場する食べものじゃなくても、たとえば印象的な “色” から手みやげのヒントをもらうのも楽しいかも」とオモムロニ。さん。
例えば『(500)日のサマー』は、ズーイー・デシャネル演じる主人公サマーのファッションがかわいく、音楽もとってもオシャレ。何よりも、サマーが着ているワンピース、カチューシャにリボン、部屋のインテリアにも、あらゆる場面で綺麗なブルーが印象的に使われているのでも有名です。「大好きな作品なんです」と話したところ、その青色にちなんで、鮮やかなブルーリボンがかかったお菓子を持ってきてくれました(素敵!)
オモムロニ。さん
「色が印象的な作品は他にもたくさんあって、『グランド・ブタペスト・ホテル』の淡いピンクや、『リトル・ミス・サンシャイン』のバスのイエローもありますよね。
もしまだ作品を観てない相手だったら、DVDやサントラなどと一緒に贈って、観たらその手みやげをくれた理由に気づくという仕掛けも面白いかもしれません。贈った側も、気づいてくれるかなとソワソワするのも含めて楽しめますよ」
【作品情報】
『(500)日のサマー』(製作:2009年)
監督/マーク・ウェブ
※アイテム・金額は2020年9月時点の情報です。
(つづく)
【写真】市原慶子
オモムロニ。
雑貨コーディネーター。東京生まれ、横浜在住。2003年に開始した、気になるモノ・コト・ヒトを発信する「オモムロニ。」がブログ黎明期に人気となり、以降、雑誌やWEBでの執筆、雑貨やギフトなどのセレクトやコーディネートなど幅広く活動。現在雑誌『CREA』『&Premium』で連載中。著書に『DAILY GIFT BOOK 気持ちが伝わる贈りものアイデア』(文藝春秋)。Instagramアカウントは@omomuroni 。
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