【インテリア特集】第1話:子どもも、大人も快適に過ごせる。親子で楽しむインテリア
ライター 嶌陽子
小さな子どもがいても、工夫次第でこんなにすっきり。
vol.10となる今回のインテリア連載は、「親子で楽しむインテリア」がテーマ。
訪れたのは、フランス発の子ども服&生活雑貨ブランド『ボントン』のプレスを務めるサリュコワ・マリアさんのお宅です。
都内の2LDKのマンションに、ご主人と、2歳になる娘、小夏ちゃんと3人で暮らしています。
出迎えてくれたマリアさんと小夏ちゃん。なんて素敵な親子!と取材スタッフ一同、大興奮。
私事で恐縮ですが、私にも小夏ちゃんと同じ、2歳の娘がいます(偶然にも誕生日は小夏ちゃんと1日違い!)。
小さな子どもがいるお宅がどんなインテリアなのか、おもちゃや日用品はどうやって収納しているのかなど、個人的にも知りたいことだらけ。
ワクワクしながらお邪魔しました。
マリアさんのご主人はアーティスト。2LDKのうち、1部屋はご主人のアトリエとして使っているため、親子3人で過ごすのは、10畳ほどのLDKと8畳ほどのベッドルーム。
賃貸物件のため制約もあるなか、さまざまなアイデアによって、本当に居心地のいい、素敵な空間をつくりあげていました!
今週から4回にわたって、大人も子どもも、楽しく快適に過ごせるインテリアの秘訣をご紹介します。
(※登場するアイテムは、全て私物です。過去に購入したものを紹介しているので、現在手に入らないものもございます。どうぞご理解、ご了承いただけると幸いです)
第1話
リビングダイニング
10畳ほどのLDKには、存在感のある家具やオブジェがいっぱい。
夫婦でこつこつ集めたヴィンテージ家具が主役
マリアさんもご主人も、大のヴィンテージ好き。
部屋の中には、2人が古道具屋や蚤の市、雑貨店などでこつこつと集めたヴィンテージの家具が存在感を放っていました。
ダイニングテーブルは、マリアさんのお友達のお祖父さんから譲り受けたもの。
2脚おそろいの椅子はYahoo!オークションで1脚1000円ほどで購入。丸い椅子は、ガレージセールで、ほとんどタダ同然で手に入れたそうです。
マリアさん:
「イメージは『古い喫茶店』。椅子がお揃いではないところが気に入っています」
小夏ちゃんの「ストッケ」のベビーチェアは、カラフルな色の選択肢もある中、他の椅子や家具と雰囲気を合わせたくて、自然な木の色にしたそうです。
きれいな色が目を引くフロアランプは1950年代のアメリカのヴィンテージで、ご主人が10代の頃(!)に購入したもの。
テレビ台にしているのは、代官山「ハイライト」で購入した、古い作業用の棚。ご主人のコンタクトレンズなど、こまごまとした日用品の収納スペースとしても活躍しています。
すべてがヴィンテージというわけでなく、中には新品もあります。たとえば、ソファは「アクメファーニチャー」で買ったもの。
迷彩柄のクッションカバーは、ご主人が「Rough and Rugged」の依頼でデザイン。
マリアさん:
「新品を買うときは、他の古い家具と雰囲気が合うよう、気をつけて選んでいます。
とくに小夏のものは新品のものが多いんですが、自然となじんでいますね」
ご主人が買ったOMERSAのレザー製オットマン。小夏ちゃんが時々この上に乗って遊ぶそう。
ここ数年、よく行くお店は、自由が丘の「ブリキのジョーロ」と「アクメファーニチャー」、京橋の「MINDBENDERS & CLASSICS」、青山の「オルネドフォイユ」「H.P. DECO」など。
また、ネットオークションもよく利用しているそうです。
あえて「子ども仕様」にはしない
2歳の子どもがいる家だというのに、マリアさん宅のインテリアはあくまでも大人っぽいテイストでまとめられています。
子どものいる家によく見られるような、プレイマットやベビーゲート、プラスチックの道具などは皆無。
マリアさん:
「広い家なら、一角を子どもコーナーにできるかもしれないけれど、我が家では、大人も子どもも同じ場で過ごします。
そこに子ども向けのものも取り入れると、ごちゃごちゃして、生活感がものすごく出てしまう。
それでは家族全員がくつろげなくなると思ったので、子ども仕様のものは置かないように意識したんです。
もちろん、危ないものは子どもの手の届くところに置かないといった、基本的なことには気をつけました」
マリアさん:
「プレイマット代わりに敷いているラグは、小夏が飲み物をこぼしたりして汚すので、1ヶ月に一度は洗っています。
ラグは数枚持っているので、洗濯しながら、ローテーションで使っているんです。1枚だけ、すごく大きいサイズのものはクリーニングに。あとは洗濯機で洗います」
子どもが小さいうちは、インテリアを思いきり楽しむのは難しい。
そうあきらめていた私ですが、マリアさんの話を聞くと、アイデア次第でいくらでも素敵な部屋づくりはできる!と意欲がわいてきました。
もうひとつ、つい最近買ったというヴィンテージ家具を見せてもらいました。
キッチンカウンターの横に置いたのは、自由が丘の「ブリキのジョーロ」で買った棚。
下の部分は、引き出しをいくつか抜いて、防災グッズや掃除道具など、かさばるものを収納しています。
引き出しを開けると、細かい仕切りにマリアさんとご主人のアクセサリーや小物がいっぱい!
マリアさん:
「まだ何も入れていない引き出しもあるので、これからどう使うか、楽しみです」
「なんとなく」と妥協して買い物をすることはない、と言い切るマリアさん。心から気に入ったものを思い切って買って、長く使い続けることが多いといいます。
小夏ちゃんが生まれてからも、ご主人と一緒に、好きなものを少しずつ集めながら部屋作りを楽しんでいるようです。
賃貸の制約を、アイデアで乗り越える
マリアさん一家が暮らすのは賃貸マンション。リフォームしたり、壁に釘を打ったりといった、大がかりなことはできません。
そんな中でも、空間を最大限に生かし、さまざまな工夫をこらして部屋作りをしています。
たとえば、「大きな植木を床置きするスペースはないから」と、壁面を有効活用したグリーンの飾り方。
ホームセンターなどで売っている、穴跡が目立たない、針の細いフックピンを壁に刺して、そこに植木鉢を吊るしたそう。
マリアさんがご主人にプレゼントしたというアンティークのデコイも、同様の方法で飾った。
ご主人が気に入って買ったライトも、本来は壁に釘を打って取り付ける仕様のもの。
この家ではそれができないため、ひと工夫しました。
ペンキで白く塗った細長い板にランプを釘で打って留め、その板ごと、棚と壁の間に挟んで固定しているのです。
これなら、壁に穴を開ける必要はなし!
限られたスペースでも、たくさんの工夫が施されている空間。ひとつひとつの家具やオブジェは個性的なのに、どこか統一感があり、すっきりとしていて窮屈さを感じさせません。
マリアさんも小夏ちゃんも、とてもリラックスして過ごしている様子が印象的でした。
次回は、思わずワクワクしてしまう、夢のあるベッドルームをお届けします。
お楽しみに!
(つづく)
【写真】木村文平
こちらも合わせてご覧ください
▽築40年のマンションをリフォーム。岩﨑朋子さんのインテリア
サリュコワ・マリア
フランス発の子ども服&生活雑貨ブランド『ボントン』、ライフスタイル提案型コンセプトストア 『PLAIN PEOPLE』 のプレスを務めるマリアさんは、ロシアの生まれ。現在は2歳の長女・小夏ちゃんと、デザイナーのご主人の3人で都内に暮らす。10畳ほどのLDKにはセンスの良いヴィンテージ家具が並び、大人も子どもも楽しく快適に過ごせるインテリアに仕上げている。
・マリアさんのインスタグラム:@salyukovamaria
ライター 嶌陽子(しま ようこ)
編集者、ライター。大学卒業後、フリーランスでの映像翻訳や国際NGO職員を経た後、2007年から出版社での編集業務に携わる。2013年からフリーランスで活動を始め、現在は暮らしまわりの記事や人物インタビューなどを手がける。執筆媒体は『クロワッサン』(マガジンハウス)、『天然生活』(地球丸)など。プライベートでは1児の母として奮闘中。
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