【インテリア特集】第3話:すっきり&クリエイティブに。子どもグッズの収納法
ライター 嶌陽子
サリュコワ・マリアさんの親子で楽しむインテリア
インテリア連載Vol.10は、パリ発の子ども服&雑貨ブランド「ボントン」のプレスを務めるサリュコワ・マリアさん(@salyukovamaria)のご自宅。
ご主人と2歳の娘、小夏ちゃんと3人で暮らすマンションは、子どもも大人も快適に過ごすための、さまざまなアイデアにあふれていました。
第3話では、部屋がすっきり見えると同時に、子どもも飽きないで遊べる、一石二鳥のおもちゃ収納法をお届けします。
(※登場するアイテムは、全て私物です。過去に購入したものを紹介しているので、現在手に入らないものもございます。どうぞご理解、ご了承いただけると幸いです)
第3話
自由な発想で、
おもちゃもすっきり収納
「見せるもの」と「見せないもの」を分ける。
リビングのソファ前と、ベッドルームのベビーベッドまわりが、小夏ちゃんの遊ぶスペース。
ここでも他のスペース同様、見せるものと見せないものをはっきりと区別する、マリアさんのポリシーが貫かれていました。
マリアさん:
「ビーズのおもちゃやブロックが入っている容器は、プラスチックの質感が部屋の雰囲気となじまないので、遊ばないときはソファの下にしまって、見えないようにしています」
出しておいても素敵なぬいぐるみや人形は、マリアさんが学生時代にエスニック雑貨のお店で買ったかごに入れて、ソファの前に。
また、絵本やその他のおもちゃは、アーツ&サイエンスで買ったシェーカーボックスに入れています。
マリアさん:
「このシェーカーボックスは、深さもあるので、本もちょうどよく納まってくれて、大活躍です。
小夏も自分で出し入れしやすいですし、使わないときは蓋をしているので、すっきり見えますよ」
これなら本棚を別途用意する必要もありません。コンパクト、かつきれいに見える収納アイデアです。
冷蔵庫の下のとびらは、小夏ちゃんのお絵描きコーナー。
「ボントン」で買った、「キットパス」というクレヨンが、かわいく吊るされていました。このクレヨン、描いた後に濡れた布で拭けば消えるそうです。
マリアさん:
「子どもって、こういうところに描きたがるもの。だから『ここだけは、自由に描いていいよ』って教えたんです。そのおかげか、壁に落書きされたことはないですね」
遊ぶおもちゃを定期的に入れ替える。
それにしても、おもちゃや絵本は、気がつくと増えていってしまうもの。それでもマリアさんのお宅が雑然としていないのは、なぜなのでしょう。
聞けば、そこにはちょっとした工夫が。おもちゃの量が常に一定になるよう定期的に見直して、「今、使っているもの」以外はベッド下などに収納しておくのだそうです。
一部のおもちゃは、ベッドルームのダブルベッド下にある収納ケースにしまっている。
マリアさん:
「子どもにはおもちゃのブームがあるから、小夏が遊んでいる様子を見ながら、カゴやシェーカーボックスの中身を定期的に入れ替えるんです。
使っていないものは、見えないところにしまっておきます。しばらく経ったらまた入れ替える。
そうやってローテーションでおもちゃを替えていくと、子どもも飽きずに遊んでくれるみたいです」
なるほど! 小夏ちゃんと同じ年の子を持つ私にとって、これはさっそく真似してみたくなったアイデアでした。
おもちゃは少数精鋭のほうが、子どもも集中して遊べるかもしれません。しかも、今のおもちゃに飽きた頃には、忘れていたおもちゃがまた登場!
部屋がすっきりするだけでなく、子どもも楽しく、長く遊べる。まさに一石二鳥です。
つい最近購入した「ボントン」のプレイマット。
遊んだ後は、紐を引っ張ると、そのまま収納袋になるすぐれもの。
毎日使う道具も、かわいく収納。
爪切り、塗り薬、体温計……。子どもに使う日用品は、本当にこまごまとしています。
マリアさんは、そうした生活用品も上手に収納していました。
うさぎのランプが乗っているのは、「ボントン」オリジナルのペーパートランク。
黒いトランクは、マリアさんのお父さんが骨董市で買ったイギリスのヴィンテージ。
中を開けると、体温計や爪切り、保湿クリームなどが入っていました。
このトランクは、ちょうどリビングとベッドルームの境界に置いてあるので、必要な時にさっと取れます。
マリアさん:
「小さいサイズで2000円ほどと価格も手頃。置いておくだけでかわいいし、すごく重宝しています」
子どもの爪をこまめに切ったり、お風呂上がりに保湿クリームを塗ったり、薬を飲ませたり。山のようにあるお世話に追われるパパ&ママの毎日。
収納グッズが素敵だと、気分も少し上がって、頑張れそうな気がします。
子ども用の器は、ずっと使えるものを。
ついでに、小夏ちゃんがふだん使っている器もいくつか見せてもらいました。
白い小さなボウルとコップは、陶芸家の岡崎裕子さん作の「ボントン」オリジナル。
マリアさん:
「陶器ですが、2歳の小夏も問題なく使えています。むしろ、重みがあるので滑らず、安定感があるんです」
こんな器なら、将来も小鉢などとして、幅広く活躍してくれそうです。
薄いグリーンの小さなマグカップは、沖縄の「Roguii」で購入。後ろにある大人用マグカップと比べると、そのサイズが分かります。
パンが載っている陶器のお皿は、メキシコのブランド「チャリータ」のもの。
小夏ちゃんも、上手に使いこなしていました!
「本は本棚にしまうもの」。「子どもの器は、木やプラスチックが安心」。
そんな常識にとらわれず、マリアさんは自分らしいアイデアで暮らしを作っています。
子どもがいるからと、「とりあえず」のグッズを買ったりすることはなく、自分の部屋に合うものや、長く使えるものを吟味。
そんな一貫したママの姿を見ていれば、小夏ちゃんも物を大事に使うようになるのでは。マリアさんの話を聞きながら、そんなことを感じました。
マリアさん宅の、おもちゃと子どもグッズの収納法をお届けしました。
次回、最終話では、家族写真の素敵な飾り方、アートとの組み合わせ方をお届けします。
お楽しみに!
(つづく)
【写真】木村文平
もくじ
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サリュコワ・マリア
フランス発の子ども服&生活雑貨ブランド『ボントン』、ライフスタイル提案型コンセプトストア 『PLAIN PEOPLE』 のプレスを務めるマリアさんは、ロシアの生まれ。現在は2歳の長女・小夏ちゃんと、デザイナーのご主人の3人で都内に暮らす。10畳ほどのLDKにはセンスの良いヴィンテージ家具が並び、大人も子どもも楽しく快適に過ごせるインテリアに仕上げている。
・マリアさんのインスタグラム:@salyukovamaria
ライター 嶌陽子(しま ようこ)
編集者、ライター。大学卒業後、フリーランスでの映像翻訳や国際NGO職員を経た後、2007年から出版社での編集業務に携わる。2013年からフリーランスで活動を始め、現在は暮らしまわりの記事や人物インタビューなどを手がける。執筆媒体は『クロワッサン』(マガジンハウス)、『天然生活』(地球丸)など。プライベートでは1児の母として奮闘中。
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