【ご機嫌をつくるモノ】しあわせな冬を過ごす、北欧のインテリア雑貨&ファッション小物。(森百合子さん)
編集スタッフ 二本柳
しあわせな冬に欠かせない、北欧のモノ。
これさえあれば、毎日が少しだけ楽しくなる。これだけは、ずっと大切に使い続けたい。そう思えるモノはありますか?
連載 「ご機嫌をつくるモノ」 vol.14は、「北欧BOOK」 を主宰するコピーライター・森 百合子さんにご登場いただきました。
フィンランドの建築家アルヴァ・アールトの展覧会を見たことがきっかけで、「いつか現地で本物を見てみたい」 と北欧に興味を持ちはじめたという森さん。
現在は北欧4カ国で取材を重ねながら、現地の食や暮らしを紹介する本を執筆しています。『3日でまわる北欧』 『北欧のおいしい話』 など、森さんの手がけた本は皆さんの愛読書にもなっているかもしれません。
そんな森さんには、今の季節に知りたい! 寒ーい冬をしあわせにしてくれる北欧アイテムをご紹介いただきました。
▲森さんのご自宅。北欧の友人からは 「おばあちゃんの家に来たみたい」 と言われるそう。
森さん:
「北欧の冬は、とにかく暗い時間が長いです。でもその分、照明の美しさにハッとさせられる季節ですね。
街を歩いていてふと目にした街灯が素敵なデザインだったり、ショップの照明使いや家庭の窓辺に飾られた灯りの美しさは、冬だからこそ気付ける魅力でした。
面白いのは、暗いからといって部屋を明るくしすぎないこと。むしろ外に合わせて明るさを抑えていたりします。実際に街を見て回ると 『なるほど、こういう灯りが心地よいんだなあ』 と気づくことも多いです」
長年にわたり、冬が長い北欧の知恵をたくさん見てきた森さん。
果たしてどんな北欧アイテムを愛用しているのでしょうか……?
しあわせな冬をつくる
3つの北欧アイテム
レ・クリントのハート型照明
北欧の窓辺は、道行く人の目も楽しませてくれるんです。
ご主人の影響で、大の照明好きになったという森さん。
結婚した時も家具はほとんど買わなかったというのに、ルイス・ポールセンのPH3 (ペンダントライト) だけは、えいや!で購入。以来、ずっと変わらず家のチャームポイントであり、暮らしの中心となっているそうです。
そんな自称 “照明バカ” な森さんが 「冬の間ずっと使いたい」 と話すのが、デンマークの伝統的なクリスマス飾りをかたどったハートの照明。
森さん:
「ストックホルムのファニチャー&ライティング・フェアで飾られていて、ハート型なのに甘すぎないのがいいなと思いました。
『レ・クリント』 のプラスティックペーパー照明は、ほわっと光がにじむような明るさがいい。軽くて扱いもラクです。
北欧の窓辺って、照明をたらしたり好きなオブジェや器を置いたりして、道行く人の目も楽しませてくれるんです。我が家でも窓辺にこれを飾ってみたら、ご近所さんに 『素敵ですね』 と声をかけてもらって嬉しかったですね。
最初は 『大きすぎるかな?』 と思ったけれど、家に帰る時に外から見てみたら暖かそうだし、寒い季節にちょうどいいかなと思いました」
ベックソンダーガードのストール
モノトーンの冬服には、華やかな北欧テキスタイルが必須。
冬に使う北欧のファッション小物として紹介いただいたのは、デンマークの女性クリエイターによって作られたブランド 「ベックソンダーガード」 のストールです。
寒がりな森さんにとって、これは今の季節に欠かせないアイテムなのだそう。
森さん:
「コペンハーゲンを歩いていると、モノトーンのストイックなコーディネートにインパクトある柄のストールを巻いた女性をよく見かけるんです。そのスタイルがとても素敵で。
私も冬場は毎日のように首にストールやマフラーをしていて、ここのストールは柄も北欧的というか、あまり他で見ないようなパターンが多いからシーズンごとに買い足しています。
ウールとシルクを使ったタイプは薄いのにとても暖かい。使い心地もいいし、ここ数年はこればかりです。
最初に買ったグレーは合わせやすく、旅先にも持っていきます。青地にフェザーの柄が入ったものや、ピンクの星柄は色もパターンも可愛いくて気分が上がりますね」
ヴィオラ・グロステンのブランケット
冬が来ると、これの出番!とワクワクします。
森さんは築80年の日本家屋に暮らします。
古い家ならではの悩みともいえますが、冬の間は部屋が暖まるまでかなり時間がかかるのだそう。
そんな時に欠かせないのが、ヴィオラ・グロステンのブランケット。ソファに広げておいても美しく、暖かな肌触りで、気づくと猫ちゃんたちの寝場所になっていることも♪
森さん:
「ヴィオラ・グロステンは50年代頃から活躍したデザイナーで、スウェーデンのモダンテキスタイルを語る上でかかせない人です。今またスウェーデンで人気が再燃していて、インテリアショップなどでも見かけることが多くなりました。
このブランケットは、青と緑の糸が縦に織り込まれているだけのシンプルなデザイン。派手さはないけれど、色使いが独特で美しくて。冬になると、ああこれが使える季節だなって嬉しくなるほど気に入っています。
季節の変わり目など、肌寒いと感じる時はベッドでも使います」
新しいものが出てすぐ忘れられるといった生活は、落ち着かないんです。
ほっこり暖かい照明や、包まれるだけで幸せになれそうなウール。
森さんは寒い冬の季節も大好きな北欧のモノに囲まれながら、居心地のいい暮らし方を見つけていました。
連載 「ご機嫌をつくるモノ – 森百合子さん編」 の最後は、そんな森さんに北欧アイテムの魅力をお聞きして、終わりにしたいと思います。
森さん:
「北欧へ行くたびに素敵だなあと発見があるのは、やっぱり家ですね。
どんな暮らしがしたいか、どんなインテリアにしたいか、イメージがしっかりあって、北欧の友人たちはそういう話をするのが好き。そしてお金をかけずに、たとえば蚤の市を利用したり、古い建物や家具を上手にリサイクルしたりしながら素敵な部屋づくりを実現している。そんな実例がたくさんあるから、いつも刺激を受けます。
新しいものが出てはすぐ忘れられるといった生活は、私はあまり落ち着かないんですよね。大切に長く使って、できれば次の世代にも伝えていきたい。そう思える北欧のアイテムと出会い、使っているうちに、暮らし方やモノとの付き合い方が変わってきたのかもしれません。
ヴィンテージの食器なども実際に使ってみると丈夫だし、普段使いしやすいことがわかります。古びないデザインで、時代を超えて愛用されるだけのことはあるなと思いますね」
森 百合子
コピーライター。北欧BOOK主宰。スウェーデン大使館・フィンランド大使館との仕事を通じて北欧の暮らしや文化への知識を広げる。北欧4ヶ国で取材を重ね、2010年より現地の食や暮らしを紹介する本を執筆。主な著書に『北欧のおいしい話』『3日でまわる北欧』シリーズ(スペースシャワーネットワーク)、『北欧インテリアBOOK』(宝島社)、『北欧のおもてなし』(主婦の友社)など。
・北欧BOOKサイト:http://hokuobook.com/
▽森さんの書籍はこちらからご覧いただけます。
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