【子ども部屋のつくり方】第1話:7畳に兄妹ふたり。限られたスペースで快適に過ごすアイデア
編集スタッフ 寿山
いつ、どうやって子ども部屋をつくったらいいの?
子どもの進学を控えた今の時期、「子ども部屋どうしよう?」と悩むママの声をよく耳にします。どのタイミングで、どんな環境を用意するのが我が子にとってベストか、不安や疑問はつきないもの。
自分で考えるしかないとわかっていても、よその家庭がどうしてるのか、気になりますよね。
そこで今回の特集では、整理収納を仕事にしているライフオーガナイザーの宇高有香(うだかゆか)さんに、子ども部屋のつくり方について詳しくお話を伺います。
ふたり分の家具を7畳に収める工夫
家づくりがきっかけでライフオーガナイズと出合った宇高さん。新居に引越す際に収納を見直し、快適な暮らしを手にした経験から、ご自身もライフオーガナイザー1級を取得。
現在は7歳の長男と5歳の長女の育児のかたわら、フリーで広く活躍されています。
宇高家は、1Fにリビングダイニングとキッチン、2Fに子ども部屋と両親の寝室があります。子ども部屋は7畳。「兄妹にとって、決して広いスペースとは言えないかもしれません」と宇高さん。
それでもふたり分のベッドや机、収納家具がきれいに収まっていました。物量に反して、あまり圧迫感を感じないゆったりとした印象です。
その秘密はコンパクトな家具選びにあるのだとか。さっそく詳しく見ていきましょう。
学習机は買わない、という選択肢。
▲机はコンパクトながら小学2年生の息子さんもまだ使えるサイズ
机はIKEAの「LACK」というアイテム。幅はわずか55cmで、ふたつ並べても110cmと、学習机1台分ほどのサイズです。
ラクに持ち運べる軽さで、汚れも目立たないといいます。
宇高さん:
「はじめは進学に合わせて学習机を買おうと思っていました。
でも息子を見ていると、宿題はダイニングでやることがほとんど。それなら急いで買うことはないと思ったんです。
IKEAのテーブルは、マンガ好きな息子のお絵描きスペース。隣で娘も絵を描いたり、ひらがなの練習をしたりして過ごしています」
ベッドは最小サイズを吟味。
子ども部屋のベッドは幅87.5cmと、通常のシングルベッドより10cm以上も小さいサイズ。無印良品の2段ベッドにもなる商品だといいます。
ふたり分を横に並べて、兄妹で一緒に眠れるようにするため、最小サイズのものを吟味したそう。
ベッドを購入して間もなく、長男の進学に合わせて、兄妹は両親と離れて子ども部屋で寝るようになりました。
宇高さん:
「娘は当時まだ4歳で、私と離れて大丈夫かなという不安もありました。ところが親の心配をよそに、一週間ほどで私がいなくても寝つくように。兄が隣にいるお陰かもしれませんね。
とはいえ、寂しくないようにベッドサイドには絵本と読書灯も用意。今では毎晩一人で絵本を読んで寝てくれるようになりました」
ベッドサイドの棚の正体は、なんと使っていない2段ベッドの柵とはしごなんだそう。
しまうスペースがないので、段ボールに入れたままベッドサイドに置いて布をかけたところ、棚として使えると思いついたのだとか。
偶然にも、ちょうどベッドと同じくらいの高さで、絵本や目覚まし時計の置き場として重宝しているといいます。
収納家具は、成長に合わせてアレンジできる自由度を重視
▲兄妹のクローゼットと収納を兼ねたユニットシェルフ
収納家具は無印良品のユニットシェルフを、今はまだ兄妹で共有している状況。幅176cm×奥行き41cmというスペースに、ふたり分の洋服とおもちゃ、絵本などが収納されています。
最近では、長男がおもちゃのほかに、マンガやフィギュアも集めるようになってきたそう。それに伴い、ユニットシェルフの一部を飾り棚として使うようになったといいます。
宇高さん:
「このユニットシェルフは、クローゼットと本棚、それに飾り棚の機能を併せ持った魅力的なアイテム。保育園から高校卒業まで、子どもの成長に対応できると思って購入しました」
いずれは子ども部屋の中央に2段ベッドを置いて、部屋を半分に仕切り、左右を個室のように使うことを考えている宇高さん。
3.5畳のスペースに、ふたり分の学習机とベッド、ユニットシェルフにランドセルを置く用のワゴンを、それぞれシンメトリーに配置する予定なのだとか。
あらかじめ、すべてのアイテムが7畳のスペースに収まることや、子どもが自立するまでのシーンを頭に描きながら、家具を選んでいるといいます。
▲家族兼用のビーズクッションは、「イデー」のアイテム
とはいえ一生のうちで、子ども部屋が必要なのは10数年。そう考えたら家具や小物は、自分も使えるフレキシブルなものを検討したいと宇高さんは話します。
考えるべきことがいろいろある家具選びも、子ども専用のものにこだわらず、自分も使うイメージを描くことで、より楽しく取り組めそうな気がしました。
さて次回は、子ども部屋をつくるタイミングで買い足した、小物や雑貨について細かく紹介していきます。
(つづく)
【写真】木村文平
もくじ
宇高有香(ライフオーガナイザー)
もともと片付けが苦手で、自邸の家づくり中にライフオーガナイザーによるコンサルティングを受け、家が暮らしやすくなった経験をきっかけに自身もライフオーガナイザー1級を取得。2013年9月よりフリーランスにて活躍中。「ウチカラ」主宰。2児の子育てのかたわら、すっきりとして自分のモチベーションが上がる空間づくりを大切にしている。
暮らしを綴ったブログ「丘の上の家」も好評→http://uddy105.exblog.jp/
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