【睡眠のヒミツ】後編:最近よく眠れてますか?眠りの悩みを相談してみました。
編集スタッフ 齋藤
みなさんは最近「よく眠れている」という実感はありますか?
前編では眠りに関する素朴な疑問をお伝えしましたが、つづく後編では眠りについてのお悩み相談会を開催しました。
しっかり眠れているという自信がないかも。
社内で「眠りについて悩んでいる人は?」と聞いてみたところ、「悩んでいます!」との声がちらほら。その中から、代表で3名に参加してもらいました。
▲左からバイヤー佐藤・編集スタッフ齋藤・編集スタッフ津田
アドバイスをくださったのは、前編でもお話しを伺った睡眠改善インストラクターの鍛治恵(かじめぐみ)さん。
3人の悩みは「眠りが浅い」「授乳中で睡眠不足」「飲み会つづきで不規則」というもの。それぞれに合った解決法はあるのでしょうか。
お悩みその1
眠りが浅い気がしています……。
バイヤー佐藤:
「毎日夜11時に寝ていて、寝つきは良いんです。ただ夜中の2時くらいから何度か起きてしまい、眠りが浅い気がしています」
鍛治さん:
「日中眠気を感じて、仕事や活動に支障が出ることはありますか?」
バイヤー佐藤:
「それは特にないのですが、目覚めた時に “よく眠れた” という感覚がないんです」
鍛治さん:
「自分は浅いと思っていても、実はよく眠れているということもあります。なのであまり不安にならず、おおらかに考えておいていいかもしれませんよ。
眠りが足りていない場合を見極める目安の1つは、昼間の活動に支障がないかどうか。体のリズムとして、食事を摂っても摂らなくても午後の早い時間帯は眠気が起きやすいです。ただ午前中から、そして座ったらすぐに眠気が起きるようであれば眠りが足りていないかもしれません。
夜中に目が覚めてしまってなかなか寝付けないようでしたら、トイレの時なども強い光は避けてくださいね。さらに眠れなくなってしまいます」
お悩みその2
授乳中の睡眠不足に改善法はある?
▲悩みが切実なため、本気で相談する齋藤。
編集スタッフ齋藤:
「現在2人目の子どもが生後9ヶ月で、夜中に何度か授乳のために起きているんです。夜中の1時くらいに起き、そこから寝付けなくなってしまうことも。寝不足をうまく改善する方法はあるのでしょうか」
鍛治さん:
「赤ちゃんは睡眠のリズムがまだできていないため、夜中にまとめて寝るということができないんですよね。お母さんもたいへんな時期だと思います。
そんな時は昼寝で補うのも手ですよ」
鍛冶さん:
「昼寝は20〜30分くらいがおすすめ。睡眠はリズムが大切です。寝すぎてしまうと今度は夜に睡眠欲(眠りたいという欲求)が起きなくなってしまいます。
部屋を暗くしたり水平で仰向けになったりすると目を覚ませなくなるので、部屋は明るいままで、態勢もソファに寄りかかるくらいが良いですね」
お悩みその3
飲み会つづきで不規則に。
編集スタッフ津田:
「友人との外食や付き合いの飲み会などがある日、どうしてもいつもよりも遅い時間に寝ることになってしまいます。週に何度かあるとペースを戻しにくく、不規則に。
夜遅くに帰るとなかなか寝つけなかったり、リズムをどうやって戻せば良いのかわからないんです」
鍛治さん:
「そんな時は3つのポイントをおさえると良いと思います。寝つきには光と体温、そして体のリズムを崩さないためには、朝起きる時間が重要です」
鍛治さん:
「まずは寝つきを良くするポイント。
夜遅くに帰る時は、青みが強く明るい天井灯は付けずに、足元を照らせる間接照明などを用意しておくと良いと思います。夜の部屋のライトは夕焼けのような赤い光にしてください。目安としては暗めのカフェくらいのイメージです。
そして眠りは深部体温(体の奥の温度)が下がることによっておきます。体をその状態にするためには、体の表面を温めること。
お風呂に浸かるとさらに就寝が遅くなってしまう時は、手足を温めるだけでも良いんです。熱めのシャワーを足にかける、または湯たんぽなどでパーツだけ集中して温めるのもおすすめです。末端血管が開いて深部体温が放熱され、眠気が起きやすくなります」
鍛治さん:
「そして不規則なリズムを戻すには、朝起きる時間をなるべく変えないこと。体内時計を整えるのに必要なことは一番が光で、次に大切なのが食事と運動です。なので朝の光で起きて、いつも通り食事を摂る。
もし寝不足なようであれば、昼寝で補った方が良いですね」
編集スタッフ齋藤:
「寝つきやすくするポイントは、子どもが興奮してしまってなかなか寝てくれない時にも使えそうです」
バイヤー佐藤:
「わたしも夜中起きてしまうとき使えそう!」
40代は眠りの曲り角?年齢や環境で、眠りは変わる。
鍛治さん:
「眠りの質や時間は、年齢や性別によって変わります。眠りの曲り角というようなものがあって、だいたい40代半ばくらいから深い眠りが取れなくなっていくんです。
また女性の場合ホルモンの変化によっても眠りに影響が出るため、男性よりも不安定です。
年齢が進んで今までのように眠れなくなっても、それは自然なことなんです。なので気にしすぎず、そういうものなのだと思うだけでも不安が減るかもしれません」
全2話を通し「眠り」についての特集をお届けしました。
取材をしているわたしも発見の連続。「眠り」というものを全然わかっていませんでした。
けれど小さな工夫で「いい眠り」を得られることがわかり、これなら無理なく続けられそうです。
漠然と不安になることもありましたが「眠り」について少しだけ、自信を持てたように思います。
(おわり)
【写真】岩田貴樹
もくじ
鍛治 恵
1989年、ロフテー株式会社に入社。快眠スタジオに配属後、睡眠文化の調査研究業務に従事。睡眠文化研究所の設立にともない研究所に異動。2009年ロフテー株式会社を退社し、フリーで睡眠文化研究を企画する。2010年よりNPO睡眠文化研究会 事務局担当。著書「ぐっすり。」(新潮社)などがある。
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