【明日できる、おもてなし】第3話:忙しい中で効率よく。当日慌てないための段取り&瓶詰めレシピ

ライター 嶌陽子

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限られた時間の中で、無理なく準備したい。

簡単にできて、かつセンスが光るおもてなし術を、料理家の河井美歩(かわい みほ)さんにお聞きしています。

最終回となる今回は、忙しい日々のなか、ゲストを迎えるまでの 「段取り」 に着目。河井さんのタイムスケジュールと、それぞれの作業の工夫などを伺いました。

 


第3話
慌てないための段取り編


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4歳半になる息子さんを育てながら、つくば市の自宅や神楽坂で料理教室を主宰する河井さん。

日々大忙しのなか、どのような段取りでゲストを迎えているのでしょう? いつもの時間割からお聞きしました。

【ゲストを迎えるまで】
3日前 メニュー決め
3日前〜前日 保存がきく副菜づくり
前日夕方 食材の買い出し
前日夜 お米の浸水をしておく
<当日>
料理開始 →掃除 →ドアに目印を貼ったり、トイレのアロマキャンドルを焚いたり →ゲスト到着!

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当日の “ゆとり” をつくる
メニュー決めから。

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河井さん:
「メニューは、事前に考えておくと無駄なく動けて “ゆとり” ができます。

内容は、当日大変になりすぎないよう、作業のバランスも考えながら。冬だったら、煮込み料理なども事前に仕込んでおけるので重宝しますね。

メニューを決める際に意識しているのは、旬の素材、とくに季節のフルーツを料理に取り入れること。女性には喜ばれるし、それだけで季節感がぐっと出るんです。

それから、男性や子どもが喜ぶように揚げ物は1品作るようにしています。チーズとトマト、アボカドとえびといった、簡単な具を巻いた春巻きのことが多いですね」

 

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保存のきく副菜は、すきま時間に。

omotenashi__MG_2798本番A550×550▲右が新玉ねぎとレモンのマリネ、左が紫キャベツのピクルス

前日から当日にかけて、全ての料理を準備しようと思うと、時間的にも精神的にも大変。

河井さんは、3日くらい前から、作り置きできる副菜を数品、夕飯の支度の合間や、寝る前のすきま時間に作っておくそうです。

そこで今回は、箸休めにぴったりな 「新玉ねぎとレモンのマリネ」(写真右側) のレシピをご紹介いただきました。短時間で作れて、冷蔵庫で1週間ほど保存できますよ!

新玉ねぎとレモンのマリネ

材料

新玉ねぎ…2個
自然塩…小さじ1.5

【ピクルス液】
米酢…80cc
レモン汁…大さじ2(30cc)
はちみつ…小さじ2~
レモンのスライス…1/3個分
好みのハーブ…適量

作り方

[1]玉ねぎは4等分にし、内側を1/3ほど外したら外側を斜め薄切り。(中心部分は縦に薄切りにすると、長さがそろう)
[2]玉ねぎに塩をふり、水気が出るまで手で揉みこむ。(10分~)
[3]水分が出たら米酢とレモン汁・はちみつを加えて、さらに揉み込む。
[4]しんなりしたらレモンのスライス・ハーブと一緒に瓶詰する。

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河井さん:
「そのまま食べてもいいですし、オリーブオイルをたっぷりかけ、胡椒を大胆にひいて肉や魚料理の付け合わせにするのもオススメ。ポテトサラダに加えても美味しいですよ」

 

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前日の買い出しは食材だけ。

_MG_3347本番 のコピー

仕事が終わった後など空いた時間に、当日作る料理の食材を買いに、近所のスーパーへ。

3日前くらいからメニューを考えておけば、前日の買い出しは最小限で済みそうです。ちなみにお花は、もちが良い 「枝もの」 を都合の良いときに買っておくと安心。

河井さん:
「前日の買い出しはバタバタしますよね。『あ、お花も買わなくちゃ!』 と気づいても、時間がなくて手遅れだったり…… 前日は食材だけ買えば済むように、準備しておくと心にゆとりができますよ」

 

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目につく鏡や水回りは、直前にお掃除。

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河井さん:
「洗面所やトイレなどの水回り、そして鏡は汚れがとくに目につきやすいですよね。事前にきれいにしたのに、朝の支度をしているうちに再び汚れてしまうことも。

だから料理の準備が一通りおわったら、ポイントを決めて、ゲストがくる直前にパパッと掃除を。水垢などを気をつけるだけで、気持ちよく迎えられます」

 

おまけ:
いざという時、乾物が強い味方?

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前日夜、急にゲストの人数が増えることを知ったり、「やっぱりこの品数だと足りないかな」と不安になったりする場合も、時としてあるもの。

そんな時、河井さんが頼りにしているのが、家にストックしてある乾物です。

河井さん:
「とくに豆は、ボリュームが出るので重宝しています。

前日の夜に保温ボトル3分の1くらいまで豆を入れ、熱湯をいっぱいまで注ぎ、そのまま一晩寝かせておきます。翌朝、豆の戻り具合を見て、まだ足りないと思ったら、もう一度熱湯を入れます。

トマトやアボカドと和えてサラダにしたり、和食が中心のメニューなら、だし汁につけてひたし豆にしたりと、かなり活躍してくれますよ!」

omotenashi__MG_2828本番A550×550▲こちらは同じく乾物の切り干し大根。トマト缶とケッパーもしくはアンチョビといった、家に常備している材料だけで、おいしくボリュームある一品が完成。

3回にわたってお届けした、河井美歩さんに教わる簡単&ステキなおもてなし。

大げさなことでなくても、ちょっとした工夫やアイデアで、おもてなしの心は十分に伝わる。

河井さんの話を聞いていて、そう思いました。

今回教わったことを、少しずつ取り入れていけば、これまで「負担」にも感じていたことが、大きな「楽しみ」に変わりそうです。

春、自宅へ人を誘って、肩の力をぬいたおもてなしを実践したくなりました。

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(おわり)

【写真】岩田貴樹

 


 

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河井美歩(料理家)

徳島生まれ。大学卒業後は大手料理教室で10年間勤務の後、2009年から茨城県つくば市と東京・神楽坂で、季節の素材を大切にした野菜が主役の料理教室 Cocochi を主宰。「レシピ検索では見つけられないような料理」、そして「ヘルシーで身体に優しいけれど、家族も喜ぶような料理」を基本としたレシピを日々考案している。著書に 『バター・卵なし! しっとり、もちもち! はじめてのおいしいフォカッチャ』(主婦の友社)がある。

▽河井さんの著書はこちら。


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