【スタッフの愛用品】わたしの裁縫箱。
編集スタッフ 寿山
“自分のことは自分でやる” という母の教えのもと、小学校からつかう雑巾を縫ったのが、私のはじめての針仕事です。
それ以来、洋服のボタンがとれたり、制服のスカートの丈を直したいときなど、なかば嫌々ながら母の重たい裁縫箱を取り出しては夜なべしていました。
高校を卒業すると裁縫の機会はなくなり、そのうち糸の結び方も思い出せなくなって、裁縫箱の存在すら忘れていたのに……
そんな私がまた裁縫をはじめるきっかけになったのが、娘の保育園の入園準備。多くのママが手をやくイベントです。
何をするにも、道具は大切ですね。
▲とにかくゴムをつけるもの、名前を縫いつけるものが沢山あります
入園準備のリストには、お昼寝用のシーツや掛け布団、園で使う各アイテムにゴム紐や記名タグをつけるなど、山のように裁縫の宿題がありました。
なるべく買って済ませたかったのですが、園で指定されたものが既製品のサイズと微妙に違ったり、市販されていない仕様だったり、針仕事は避けて通れないことに気がついて。
これはもう観念してやるしかない!と、実家から小学校で使っていた裁縫箱を引っぱり出してきました。
▲このキャラ何だったかな?と思って調べたら、「いまどきのこども」という漫画でした。
小学校の頃にクラスで共同購入した裁縫セットは、当時流行っていたマンガのイラストが描かれたもの。自分で選んだものがひとつも入っていないその箱は、悲しいかなちっとも開く気になれません。
裁縫へのモチベーションは高めたものの、このお道具箱を開くたびにやる気をそがれていました。
そんな私がようやく手にしたのが、ダルマスレッドのブリキの裁縫箱。大好きな「SyuRo」の宇南山加子さんがデザインを手がけたものです。
狂いの出ない、職人の手仕事が心地いい
▲写真奥は「TORCH/トーチ/マウンテンドリッパー(1-2人用)」
この裁縫箱と同じく、下町の職人が手作りしたブリキの缶(SyuRoのもの)を、かれこれ10年くらい愛用しています。
コーヒー豆入れとして使い続けるうちに、すっかり私になじんだブリキの手触りと、味のあるマットな表情が好きで。
なにより何年経ってもスッと開閉できる、狂いの出ない手仕事の心地よさを実感。それがこの裁縫箱を選んだ一番の理由です。
▲裁縫箱と同じダルマスレッドの糸切りバサミや針山、糸も愛用しています
今はまだピカピカの箱ですが、使い込んだらどんな表情に変化していくのでしょう。
それに使うほどに愛着がまして、針仕事をする時間が一層楽しくなることと、今からワクワクしています。
一緒に歳を重ねて、おばあちゃんになるまで愛用したい。「これアンテイーク?」と孫に言われる日まで。そんなアイテムに出合えたことを、うれしく思っています。
今回ご紹介した愛用品
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