【夜、寝る前の自分じかん】人気ベーカリー「cimai」のお二人の夜じかん
編集スタッフ 寿山
夜にすべての家事をこなす。でも無理はしない。
不定期でお届けしている連載「夜の自分じかん」。
家事や仕事、子育てで朝から晩まで忙しく1日を駆け抜けたあと。
寝る前のほんの30分、1時間でも心にゆとりを持って過ごせると、翌日のための準備が整うような気がします。
さて、今回は埼玉県幸手市にある人気ベーカリー「cimai(シマイ)」のお二人の夜じかんをご紹介していきます。
▲玉ねぎパン
天然酵母のパンをつくる姉の大久保真紀子さんと、イーストでパンをつくる妹の三浦有紀子さんが切りもりする「cimai」。
お二人が焼くパンは地元だけでなく、ときおりイベントや雑貨店などでも販売されいて、いつも売り切れてしまう人気ぶり。
2008年に店舗をオープンさせてから10年目を迎える今も、広く愛され続けています。
▲店内はパン屋とは思えない、アンティークショップのようなインテリア
滋味に富んだパンを焼くおふたり。パン屋といえば、早朝から仕込みに忙しいお仕事です。どんな夜じかんを過ごしているか、教えていただきました。
姉:真紀子さんの夜の時間割
20:00 帰宅、夕食の用意
20:30 夕食、片づけ
21:30 読書、テレビや映画鑑賞。パートナーと会話を楽しむ
22:30 お風呂、洗濯、オイルマッサージ
23:30 就寝
妹:有紀子さんの夜の時間割
20:00 帰宅、お風呂、洗濯機をまわす(1回目)
20:30 夕食(翌日の夕飯の仕込みをながら)、洗濯機をまわす(2回目)
21:00 翌日の夕食の仕上げ
21:30 洗濯物を干す(2回分)
22:00 ヨガ、寝室へ
22:30 就寝
夜の「じぶん時間」で
大切にしている習慣
姉と妹、それぞれの夕食づくり
▲中火強で沸騰したら、火はそのままで3分。吹きこぼれたら蓋を回してずらす。3分経ったらごく弱火にして8分。少し蒸らして出来上がり
帰宅の時間は20時と変わらないものの、その後の夕食作りはそれぞれに特徴的です。
まずパートナーとふたり暮らしをしている姉の真紀子さんは、自宅に冷蔵庫や電子レンジ、炊飯器もないため、作り置きができない生活。毎食きっちり食材を残すことなく、食べきるだけの料理を作ります。
姉 真紀子さん:
「ご飯は柳宗理のミルクパン(18cm)で、1.5合ずつ炊いています。ふたりで食べきるのにちょうどいい量で、日によって残ったらおむすびにして翌朝食べることも。
おかずは毎日買い物をして、旬の食材との出会いを楽しみながら、新しい料理を考えることも多くて。残った野菜は干して日持ちをさせています。
モノがないことに、そう不自由は感じていません」
一方、15歳のお子さんと夫と3人暮らしの妹の有紀子さんは、前日に作っておいた夕食を、帰宅後に温めて食べるスタイル。
夕食を一緒に食べながら、翌日の夕飯のおかずに使う食材を下茹でしているそう。
▲作りおきのおかずや常備菜は、野田琺瑯のホワイトシリーズに入れておくそう
妹 有紀子さん:
「仕事によって帰りが遅い日もあるので、家族の夕食は前夜に仕込んで、温めれば食べられるという状態にしてあります。
なるべく多めに作って、冷凍できる料理は自家製冷凍食品としてストックします。
冷凍庫のストックも尽きて、疲れ切っている時は、お惣菜を買うこともありますよ」
寝る前の30分は、自分の体と向き合い、メンテナンスする。
▲ピーナッツ油とオリーブ油をブレンドした無香タイプのマッサージオイル「Aura Glow」を愛用
パンを焼く作業で長時間の立ち仕事がつづくため、お風呂上がりに手や足、腕をオイルマッサージしている姉の真紀子さん。
仕事中にむくんだ足や全身の血の巡りをよくすることを意識して、体をメンテナンスするといいます。
同じく妹の有紀子さんも、寝る前は毎日ヨガをしているそう。日中にフル回転している体と頭をやすめ、ニュートラルな状態に戻すためなのだとか。
ヨガのあとは気分に合わせたアロマオイルやルームスプレーの香りを楽しみながら、リラックスして読書を楽しんでいます。
▲左は高知の「ATELIER ESSENCE」のルームスプレー。右はフランスで買ったラベンダーの精油
家では無理をせず、手抜きしたり、ゆったりとした時間を大切にする
妹 有紀子さん:
「以前は家での家事も、パン屋の仕事並みに分単位でスケジュールを立てていて。そんな暮らしに限界を感じていました。
あまり頑張りすぎると心に余裕がなくなり、些細なことでイライラしたり、自分ばっかりと思うようになったりして。楽しく生活できないとわかったので、いい意味で手抜きをするようになったんです」
姉の真紀子さんも、帰宅後に必ず何もしないゆったりとした時間をとるといいます。
早めに就寝する時間割でも、やるべき家事をこなした後に、自分のための時間をしっかり設けている「cimai」のおふたり。
夜に自分の心や体と向き合って、毎日メンテナンスしてあげることは、とても大切なことなのかもしれません。
私はついつい自分の体のことはなおざりにしてしまうので、きちんとメンテナンスする夜じかんを作りたいなと思いました。
(つづく)
【写真】cimai(2〜8枚目)、有賀傑(1、9枚目)
こちらの特集も合わせてご覧ください。
cimai
姉妹ユニットとして、イベントなどでパンを販売し、活動の幅を広げ、2008年埼玉県幸手市にパン屋「cimai」をオープン。全国のカフェ、雑貨店などでも定期的にパンの販売をしている。
HP:http://cimai.info/
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