【マイナス3度のインテリア】第3話:熱帯夜をどう乗り切る?寝室・リビングのしつらえ

編集スタッフ 奥村

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くつろぎ空間の蒸し暑さ、どう乗り切る?

全3話で、夏の室内を涼しくしつらえるアイデアを、インテリアスタイリストの大谷優依(おおたに ゆい)さんに教わっています。

テーブルコーディネートの工夫を聞いた第2話につづき、第3話は、リビングと寝室のしつらえです。

くつろぎの空間に、蒸し暑さは大敵。ジメジメ、ムシムシの不快感を少しでも軽減させて、快適に過ごすには? 4つのアイデアを伺いました。

 


「マイナス3度」を感じる
リビング・寝室のしつらえアイデア


 

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夏でも育てやすい「枝もの」のグリーン

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大谷家の爽やかな空間の秘訣は、部屋を彩るさまざまなグリーンです。

驚くのは、その大きさ。背丈を超える2メートルほどのドウダンツツジや、アセビ、スモークツリーなどの枝ものが、ガラスの花瓶に活けられています。

大谷さん:
「グリーンは部屋に欠かさず置いていますが、夏は特に枝ものがおすすめ。花屋さんでディスプレイとして飾ってある切り枝を、あえて長いまま購入しています。

大きめの花瓶に活けるだけでOKだから、鉢物よりも気軽なんです」

木々さながらのグリーンたちは、まるで森の中のように涼やかな空間を演出してくれます。

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大谷さん:
「さらに嬉しいのは、枝ものは持ちが良いこと。水を定期的に変えていれば、ひと月ほどはきれいなグリーンが保てるんです。

比較的丈夫なので夏も取り入れやすく、グリーンの初心者さんにもおすすめですよ」

置くだけで空間の雰囲気を変えられる頼もしいアイテム。私も、早速手に入れたくなりました。

 

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素足の心地よさを意識した床

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夏は足にも汗をかくから、床のベタつきは特に気になるところ。

大谷さんの場合、ふだんから床掃除は掃除機ではなく、フロアワイプでを徹底しているそう。床拭きを日常的におこなうことで、素足でもベタつきが気にならなくなったと言います。

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また、床にしくラグマットも衣替え。今季は、IKEAでジュート素材のマットを購入されたそう。

大谷さん:
「夏のラグは涼しげな素材で、できる限り大判のものを選んでいます。素足がフローリングに触れる面積が少なくなるほど、ベタつかず気持ちよくて」

ジュート素材を選ぶことで、まるで畳の部屋のような足元の心地よさが生まれるのだとか。洋室のお宅でも、是非取り入れたいアイデアです。

 

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スペースと寝具にこだわった寝室

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大谷家の寝室のポイントは、なんといってもその広さです。「無印良品」のダブルベッドに、シングルベッドを横付けして広げたベッドスペースは、ご夫婦の二人暮らしとは思えない広々した空間。

大谷さん:
「寝心地を考えて、ベッドの広さにこだわりました。お互いに適度なスペースをとって寝られるようになったら、寝苦しさが改善したんです」

_MG_0057_0627▲夏は掛け布団代わりに、「ラプアンカンクリ」のリネンケットを愛用。

大谷さんは、50平米の賃貸ワンルームで夫婦二人暮らし。部屋の広さから考えると存在感のある大きなベッドですが、圧迫感なくインテリアに馴染む理由は、寝具選びにありました。

大谷さん:
「寝具も部屋の色に合わせて、ブルー系に統一しています。シャリッとした肌触りが心地よいから、昔からすべてリネンを選んでいて。部屋のテイストにも、素材感が調和するんです。

日々使うものなので、『リベコホーム』などの上質なリネンブランドと、お手頃な値段のものを、洗濯しながら交互に使っています」

体に掛けるリネンケットは、二人同じものではなく、一人一枚ずつを使用。夏は心地よい掛け具合がお互いに違うため、それが一番心地よいと気づいたそう。

 

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熱帯夜を乗り切る、3つの香りアイテム

_MG_0226_0627▲無印良品のアロマディフューザー。ベルガモットやグレープフルーツの爽やかな香りを愛用。

寝具やスペースにこだわったベッドルーム。それでも、夏の重たい空気で、寝苦しさを感じることはあります。そんな時、大谷さんは香りで空気を変えるそう。

アロマディフューザーは、就寝前のリラックスタイムだけでなく、自宅で仕事をするときの気分転換にも使用。

葉をこすると爽やかな香りが漂うゼラニウムは、ベッドサイドのテーブルに飾るのが定番です。

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ルームミストも複数の香りを常備し、好みのものを寝具に吹きかけているそう。

熱帯夜では、暑さで気持ちも乱れがち。それが余計に安眠を妨げ、寝苦しさの原因になることも。

そんな時、ふっと心ほぐれる香りは、気持ちを落ち着けてくれる大切な要素です。

直接的な涼しさはなくても、心地よい空気感をくれるアイテムは心強い味方ですね。

_MG_0230_0627▲フラワーショップ「trefle」のルームミスト。

 

小さな工夫ひとつから、インテリアは涼しく変わる

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3話にわたり伺った、涼しいインテリアの作り方。

教えて頂いたのはどれも、大谷さんが等身大の暮らしの中で実践されている、ささやかな工夫でした。

大谷さん:
「インテリアを今より快適にしたいと思う時、家具を買い替えたり、模様替えをしたり、といった大掛かりな変化を起こさなければと思いがち。それを実践するのってなかなか難しいから、腰が重くなってしまいますよね。

でも、取り掛かれることって案外身近にあるもの。たとえばガラスの器を食卓に並べてみることや、寝具に、肌触りの良いリネンを取り入れてみること。

日々使うアイテムひとつの素材を変えてみる、そんな小さな工夫だけで、心地よさが生まれることだってあるんです」

もうすぐ夏も盛り。今年は気負わず身近なことから、「マイナス3度の涼しさ」を意識したしつらえを、実践してみてはいかがでしょうか。

 

(おわり)

【写真】有賀傑

 


もくじ

 

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プロフィール画像

大谷優依(インテリアスタイリスト)

デザイン会社勤務を経て、スタイリストに。インテリアやテーブルコーディネートなど、ライフスタイル全般のスタイリングを手がける。雑誌・広告などで幅広く活躍中。

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