【フィットする暮らし】 第1話:この暮らしから、レシピは生まれる。料理家ワタナベマキさんを訪ねて。

編集スタッフ 齋藤

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「今の暮らしは、自分にフィットしているなぁ」

わたしたちが心からそう感じられたとき、きっと他人のモノサシではない ”自分” の基準で選びとったスタイルがあるのだと思います。

シリーズ「フィットする暮らしのつくり方」は、そんな自分らしく心地いい暮らしをつくっている方を取材し、暮らしのヒントをお届けする読みものです。

vol.15となる今回は、LEEやオレンジページなどのライフスタイル系の雑誌で活躍している、料理家のワタナベマキさんに登場いただきます。

 

料理家ワタナベマキさんのご自宅に行ってきました。

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当店の読み物でも何度も登場していただいているワタナベさん。その魅力はなんといっても、毎日の暮らしに馴染むレシピの数々かと思います。色鮮やかで美しいのに、敷居の高さを少しも感じさせません。

忙しい人でも料理がちょっと苦手な人でも「わたしも作ってみたい!」とつい思ってしまうであろう等身大のレシピたち。

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そうしたわたしたちの生活をステキにしてくれるレシピや、ワタナベさんの朗らかな人柄を作り出す暮らしとは、一体どのようなものなのでしょうか。

現在都内で旦那さんと小学5年生の息子さんと暮らすご自宅に伺い、話を聞いてきました。

第1話では、実は元はグラフィックデザイナーだったという、ワタナベさんのこれまでについてご紹介します。

 

元はグラフィックデザイナー?転機はこうして訪れた。

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ワタナベさん:
「料理家として独立したのは、わたしが28歳の時でした。それまではグラフィックデザイナーをしていたんです。きっかけは大学生の時にインターンで行った広告代理店。現場を体験して『楽しそう!』と思いました。

それでかねてより好きだった、デザイナーの『セキユリヲ』さんの元で働くことに。

憧れの職業に就くことはできました。でも、次第にモヤモヤを抱えるようになったんです。それはデザイナーとして必要な言語化が苦手だったから。コンセプトやデザインに落とし込んだ時の理由を、うまく説明することができなかったんです」

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ワタナベさん:
「20代の前半はどこかスッキリとしないまま過ごしていました。けれどこのままではと思い、頭に浮かんだのが『料理』だったんです。

わたしの祖母は近所の主婦を集めて料理教室をひらいていた人。そして母も料理好き。そうした家庭で育ったので、わたしもいつの間にか料理が好きになりました。

でも好きだからこそ、仕事にする気はなかったんです。

もし仕事にしたら、仕事でも家庭でもそればかりになってしまう。そうしたら、そのうち料理が嫌いになってしまうかもしれないと思いました」

 

季節野菜のケータリングが話題に。無我夢中な日々。

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自分にとって大切なものだからこそ、嫌いになりたくなかったというワタナベさん。けれどまるで「好きなこと」に導かれるようにして、料理の仕事は軌道に乗りはじめることとなりました。

ワタナベさん:
「はじめは勤めていた事務所のお弁当を作ることからスタートしました。そこから次第にケータリングなどの仕事が増えて、思い切って独立。

デザイナー時代のモヤモヤはなくなりましたが、その分責任は一気に増えたように思います」

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ワタナベさん:
とはいえ、順調なことばかりではなくて。この年はあまり仕事がうまく行かなかったなぁという時ももちろんありました。テレビや書籍、そしてCMなどで求められるレシピや見せ方も違うので、仕事がおわってから『もっと、こうすればよかった』と思うことも。

でもとにかく仕事をもらえることが大切と思い、無我夢中でしたね。お金のこともあまり考えないようにしていました」

 

毎日料理のことばかり。好きなことだけでも、きっと大丈夫。

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現在ワタナベさんは小学5年生の男の子のお母さんでもあります。だとしたら、どれだけの時間を料理に費やしているのでしょう。「ご家庭でも仕事でもずっと料理を作っているんですよね?」と思わず感嘆して聞いてしまいました。

ワタナベさんの答えはもちろん「ずっと料理のことばかり考えています」。

ワタナベさん:
「料理を仕事にして、好きなことにならどれだけ時間をかけても嫌いにならないとわかりました。

好きなことだけでも大丈夫だって、今なら思えますね」

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その料理好きは、旅行のエピソードにも溢れ出ています。

ワタナベさんが大学生の頃はバックパッカーが流行っていたらしく、インドやネパールを旅して回ったことがあるそうです。そして当時を懐かしそうに思い出しながら、そこで食べた民族料理やスパイスが、いまでも仕事に生きていると感じるといいます。

その頃から、ワタナベさんの視線の先にあるのは料理、そして素材のこと。わたしだったら建築を見るだろうか、それとも外国語が印象に残るだろうかと、そこに自分の「好き」のヒントがあるかもしれないと考えてしまいました。

仕事でも家庭でも料理と向き合う日々。それは外からみると極端にうつるかもしれませんが、ワタナベさんにとってはとても自然なことだったようです。

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仕事も暮らしも「料理」というひとつの芯で繋がっているワタナベさん。そのためご自宅のキッチンにあるものは、仕事道具であり、暮らしの道具でもあります。

それだけ長い時間をともにするものなのだから、そこにはワタナベさんならではの視点がたくさん詰まっているのではないでしょうか。

そんな期待と、単純におすすめの料理道具を教えて欲しい!という下心から、つづく第2話ではご自宅のキッチンや料理で使う道具、お皿などを紹介していただきました。

 

(つづく)

【写真】木村文平


 

もくじ

 

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ワタナベマキ

料理家。雑誌、広告などで旬の食材を使用した季節感ある料理を提案している。祖母から受け継いだ保存食を元に、今の時代にも作りやすさとやさしい味付けで何度も作りたくなる味が人気。


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