【インテリア特集】第2話:使いながら手を加えて。 2畳をくまなく活用したキッチン風景
ライター 嶌陽子
「当たり前」を見直して、より使いやすく、動きやすく。
料理家、こてらみやさんのお宅にお邪魔している今回のインテリア特集。
第2話は、こてらさんの仕事場でもあり、日々の生活の場でもあるキッチンをお届けします。
たくさんのモノがありながら、すっきりとして見える、アイデア満載の空間です。
※登場するアイテムは、全て私物です。過去に購入したものを紹介しているので、現在手に入らないものもございます。どうぞご理解、ご了承いただけると幸いです。
第2話
空間をくまなく活用したキッチン
IKEAのバーや容器で、キッチンツールを美しく収納。
こてらさんのキッチンは、2畳ほどの空間。一歩入ると、まず目に飛び込んで来るのが、壁面に整然と収納されている調理道具です。
こてらさんがIKEAで購入したバーを自分で取り付け、キッチンペーパーやおろし金、ざるなどをひっかけています。
シンク横の壁にはラックを利用したiPad置き場も作られていました。これでレシピのチェックをしたり、時には気分転換に、夕食をつくりながらお相撲中継などを見ているそうです。
ガスコンロの後ろにある壁にも、同じくIKEAのバーを取り付け、菜箸やレードル、木べらなどを、素材別・種類別に収納しています。
▲調理道具を入れているステンレス製ポットもIKEAのもの。
冷蔵庫の側面には、IKEAのマグネット式のスパイス入れが6個並んでつけられていました。
見た目もかわいく、かつすき間を有効利用した収納法です。
こてらさん:
「IKEAのバーや、こまごまとした収納ツールは、形もシンプルだし、機能性もよくて価格も手頃。重宝しています」
天井から奥行きのあるスペースまで。すき間を無駄なく利用。
▲趣あるポールやフックは、青山の「グランピエ」のもの。
有効活用しているのは、壁面だけではありません。天井に目を向けると、キッチンペーパーや、乾物が入ったかごが吊るしてありました。
他にも、天井近くの壁のすき間部分にフックを取り付けて道具をひっかけたり、シンク上の天井付近に棚を取り付けて調味料や乾物を入れた瓶を並べたり。
▲ティーポットは日ノ出化学製作所のもの。直火OK。
こてらさん:
「上に手を伸ばして取るのは、いいストレッチにもなるんですよ。右腕と左腕、交互に使いながらね(笑)」
さらに、「これもDIYで?」と驚いたのが、冷蔵庫の隣にある、スライド式の棚。
こてらさん:
「実はここ、元は押し入れだった場所。奥行きが深いので、スライドレールをつけて、引き出せるようにしたんです。
サイズを細かく計って、自分で設計図を描き、材木屋さんに板を切ってもらってつくりました。おかげで、すごくスムーズに引き出せて、奥のものも取り出しやすいです」
コンロの近くには、ワイン箱の底を抜いたものを立てて置き、2段式の棚にして、鍋類を収納。
横の壁には、やはりIKEAのバーを取り付けてフライパンをひっかけていました。
こてらさん:
「キッチンの面積のわりにモノが多いから、“どこに置こうか” と考えざるを得ない。その結果、少しずつ手を加えていったというわけなんです」
こてらさんの創意工夫にあふれた2畳の空間は、ただ便利というだけでなく、楽しさにあふれています。
毎日、「もっと使いやすくできないか」と考える。
今年に入ってからつくったといのが、この木の棚。
乾物を入れている大きめのステンレスの容器2つがちょうど収まるサイズ。上には細長いびんに入った調味料を置いています。
こてらさん:
「それまでは、この2つの容器を重ねて置いていたので、下の容器を開けたい時は、上のものを下ろさなければなりませんでした。それで、どうにかならないかなと思って。
やっぱり、使いやすくないと手が伸びなくなるんですよね。そうすると、眠ったままのものが出てきてしまいますから」
▲窓辺のコーナーに置かれた人形は、昔、「BoConcept」で購入。
今でも、毎日キッチンに立ちながら「もっと使いやすくならないか」と考えていると、こてらさんはいいます。
こてらさん:
「物の置き場所など、つい当たり前だと思いがちなことを、“本当にそうかな”と見直してみるんです。
たとえば、以前はラップを引き出しの中にしまっていたけれど、頻繁に使うので、出し入れが手間でした。
そこで、スライド式の棚の上に置き場所をつくってみたら、かなり効率がよくなった。そんな時は、すごく嬉しくなりますね」
小さなアイデアの積み重ねによってつくられた、無駄なく動けて、しかもすっきりとしたキッチン。その進化は、これからもまだまだ続きそうです。
次回は、機能性と見た目の美しさが調和したダイニングをお届けします。
どうぞお楽しみに。
(つづく)
【写真】キッチン・ミノル
もくじ
こてらみや
料理家。日々の楽しみは自宅のベランダで収穫した果物や野菜でびん詰めを仕込むこととDIY。裁縫も得意でエプロンやトートバックも手作りする。京都の実家が骨董店ということもあって、うつわや家具も古いものが好き。
▽こてらさんの著書はこちら!
感想を送る
本日の編集部recommends!
小さな不調のケアに
手間なくハーブを取り入れられる、天然エッセンシャルオイル配合の「バスソルト」を使ってみました【SPONSORED】
【11/26(火)10:00AMまで】ニットフェア開催中です!
ベストやプリーツスカートなど、人気アイテムが対象に。ぜひこの機会をご利用ください♩
お買い物をしてくださった方全員に「クラシ手帳2025」をプレゼント!
今年のデザインは、鮮やかなグリーンカラー。ささやかに元気をくれるカモミールを描きました。
【動画】北欧をひとさじ・秋
照明ひとつでムード高まる。森百合子さんの、おうち時間を豊かにする習慣(後編)