【BRAND NOTE】お菓子だって大切なのは鮮度!おいしさは、人の手から生まれる。
編集スタッフ 齋藤
2017年の春に、台風が原因のじゃがいも不足と、ポテトチップスの販売停止というニュースが流れました。
ポテトチップスはたくさん作られていて、どこでも手に入るもの。だから機械的で人らしい温もりが欠けているのでは、と思っていました。でも本当は違うのかもしれない。このニュースは、わたしたちにそんな疑問を持つきっかけをくれたのです。
そこで、BRAND NOTE「カルビー・ポテトチップス」編では、ポテトチップスの作り手たちの素顔を追っています。
前編では、ポテトチップス用のじゃがいもを育てている農家に会うため北海道へ。
つづく後編では、そこで収穫されたじゃがいもの加工の現場をお届けします。
(この記事は、クライアント企業さまのご依頼で製作する「BRAND NOTE」という記事広告コンテンツです)
シンプルだからこそごまかせない。こだわりの裏側。
見学をさせてもらうまで、正直わたしは「ただ油であげるだけなら、機械でカンタンにできるのでは?」と思っていました。
けれどその過程で大切になっていたのは、人だからこそできる、繊細な判断だったのです。
まずその姿が見えたのが、じゃがいもの選別。黒くなっていないか、中に空洞のあるものではないかなど、一つひとつ手作業で確認します。
どれならポテトチップスにしたときおいしそうで、どれはダメなのか。その判断は、数値の基準があるわけではなく、とてもあいまい。そのため人にしかできないそう。
さらに見極めの早さも大切なため、熟練の方しか担当できないといいます。
同じ顔のじゃがいもはひとつとしてない。「おいしい」を作るのは人の感覚。
▲加工を担当している、工場スタッフの廣井(ひろい)さん
そして、大切に選ばれたじゃがいもを今度は加工していく段階へ。
加工の段階を担当している廣井(ひろい)さんは「毎年、じゃがいもの顔は変わるんです」と語ります。
例えば、天候やじゃがいもの種類などによって、水分量はマチマチ。それでも変わらないおいしさを届けるために、ときにスライスの厚みを変え、油の温度を変え、あげる時間も調整。
口どけがよく軽やかなポテトチップスに仕上がっているか、細かく味見をし試行錯誤を重ねます。ベストの状態を保ちつづけることは、とても難しい作業だそう。
そして食感はもちろん、見た目も「おいしい」と感じるためには必要なこと。あげたポテトチップスが「おいしい見た目」かどうかを判断するのも人の目。
▲左が理想のポテトチップス。白くてきれいな見た目です。
ポテトチップスの選別の現場では、ポテトチップスの理想の色や、逆にどれがダメなのかわかるよう、写真付きで表が貼られていました。
どれが「おいしそう」と感じられ、そして「食べたい」と思えるかどうかは、機械にはわからない。現場の一人ひとりがわたしたちと同じ「食べる側」に立ち、ポテトチップスのおいしさを守っているようでした。
製造日をはじめて記載したのは、カルビー?
カルビーのポテトチップスが大切にしていること、その芯になる部分は「鮮度」だといいます。
工場の設計も、なるべく時間を短縮し、「鮮度」が高いものを届けられよう考えられているそう。なんでもじゃがいもからポテトチップスにし、パッケージに入れ出荷できる状況にするまで、約40分でおわるのだとか。
そしてさらに作る側も売る側も買う側も、みんなが新しいものであると知れるために、パッケージには代々ある工夫が凝らされています。
それは、今では当たり前に見かける「製造日」の記載。ポテトチップスに「製造日」を記載したのは、日本でカルビーが初めてでした。
鮮度こそが「おいしさ」をつくる。3代目社長に会いに行きました。
▲3代目社長の松尾雅彦(まつおまさひこ)さん
カルビーがはじめてポテトチップスの販売をはじめたのは、1975年のこと。さらにポテトチップスのおいしさを伝えるために「鮮度」の重要性に着目したのが3代目社長を務めた、松尾雅彦(まつおまさひこ)さんです。
松尾さんはポテトチップスを新鮮なまま届けるため、問屋と協力をし、流通の仕方も考えたそう。当時お菓子といえばキャンディやチョコレートだけだった日本では、お菓子を新鮮な状態で売る、という考えそのものがなかったのです。
どうしてそこまで「鮮度」にこだわるのか。そこにはひたすら「おいしさ」への追求がありました。
松尾さん:
「僕が買う人に提供したいことは、『鮮度』を徹底することですべて守ることができます。その一番が『おいしさ』。『おいしさ』には香りと食感が大切だと思っているんです。
みんなまず食べる前に香りを嗅いで、おいしいかおいしくないかを判定する。ポテトチップスは、おいしいと感じられるこうばしい香りを持っています。でも時間が経つほどに、香りは薄れてしまう。
そして次に噛んでみて、おいしいかを確かめる。『かっぱえびせん』も『じゃがりこ』も食感が良いからこそ、ロングセラー商品になっています。これも、本当なら作りたてがいい。
さらにじゃがいもの雑味をまとめあげている油も、酸素に触れるほど傷んでしまうため、新しい方がおいしい。香りも食感も油も、おいしさはすべて鮮度にかかっているんです」
新鮮だからこそ、本当に味わってもらいたいポテトチップスのおいしさを提供できる。そのために、松尾さんは徹底してこだわり抜いたのです。
「いつでも売っているもの」の、作り手たちの素顔って?
いつでもコンビニやスーパーに並んでいて、すぐ手に入るもの。そうした大量生産品の存在を便利だと感じる一方で、人らしさが見えない気がして、わたしは少しさびしかったのかもしれません。
でも、本当にそう?と疑問に思ったことではじまった今回のBRAND NOTE。農家の方や工場のみなさんに会う中で、ただわたしが知らなかっただけなのかもしれないと、ふとした瞬間に見方が変わりました。
多くの時間をかけ、多くの人の想いがあり、それらが結晶化してできあがっているものである。そのことは、取材を通してわたしが確かに感じたことです。
いまわたしが受け取っている当たり前は、誰かが当たり前にしてくれたもの。
そのことがわかっただけで、今まで何気なく目に留めていた暮らしを取り巻くものたちへの視線が、変わったように思いました。
(おわり)
【information】
美瑛産じゃがいもを100%使用!新しいポテトチップスができました。
今回取材で伺った北海道美瑛町のじゃがいもだけを使った、ポテトチップスができました。その名も「ザ・ポテト」。
朝と夜の寒暖差が大きい美瑛で育ったじゃがいもは、甘みが強くおいしいのだそう。素材から製法までとことんこだわったポテトチップス。ぜひ店頭で見つけた際は、試してみてくださいね。(ザ・ポテトの詳細についてはこちら>>)
※北海道・青森・秋田・岩手・山形・宮城・福島・新潟・長野・
▼ カルビーポテトチップスのこだわりは、こちらからご覧いただけます。
【写真】岩田貴樹
もくじ
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