【お茶の間会議】身近な人にも聞きにくい? 「一人っ子」をテーマに語りました。
編集スタッフ 津田
お茶の間会議のテーマ
「一人っ子の子育てについて」
いい大人だからこそ周りに聞きづらいテーマについて、ときに真面目にときに楽しく語り合う、クラシコムのお茶の間会議。
以前、このコーナーで取り上げてほしいテーマを募集したところ「子育てについてのトークも聞いてみたい」と、お便りをいただきました。
それは、店長佐藤が一人っ子の母であることをご存知の、同じく一人っ子のお母さんからのもの。
「ときに子育てに悶々としてしまうこともあって。けれどセンシティブな内容なので、なかなか他の人と話せないので、もしよければ取り上げてみてください」とのこと。
そこで今回は「一人っ子の子育て」がテーマ。こちらの3名のスタッフで語ります。
本日の参加者はこちら
参加者を、左から順にご紹介します。
【参加者1:編集スタッフ 青木】
夫と10歳の息子と3人家族。一人っ子を育てるママ。息子が友人にジュースを出すとき、ワイングラスでもてなしていた姿が印象的だったと話す。
【参加者2:店長 佐藤】
夫と6歳の息子と3人家族。一人っ子を育てるママ。自身は、3歳半年上の兄(クラシコムの代表 青木)とのふたり兄妹。最近の趣味はジョギング。
【参加者3:デザイナー 佐藤】
27歳。一人っ子で育つ。お菓子をもらったときなどに譲るという概念がなく、ついつい自分の好きなものを取ってしまうと本人談。ちなみに夫は4人兄弟。
お便りをいただいた「一人っ子の子育て」について、どんなふうに捉えていますか?
▲店長 佐藤
店長 佐藤: これはかなり繊細なテーマですね。なので、あくまで自分の体験として話をさせてもらいますね。
私の場合、子供がひとりなわけですから、子育てのサイクルが早めに終わるな、というのはあります。
もともと出産をしたとき「子供は何人ほしい」という、明確なイメージがありませんでした。特にひとりと決めていたわけでもないのですが、出産してから1〜2年ほどフルタイムで仕事をしながら、なかなか個性の強い息子を育てるのは予想以上に大変でした。これをあと何度か繰り返すのは難しいかもしれないと考えるようになったのが始まりです。
そして会社には、子どものように大切に思えるスタッフがたくさんいます。そんなこと言ったら、スタッフみんなに失礼かもしれないけれど(苦笑)。
▲編集スタッフ 青木
編集スタッフ 青木: 私も一人っ子にしようと、決めていた訳ではないけれど、いろんな事情でいまの家族のカタチに落ち着きました。
「一人っ子だからこう育ててます」ってことはないのだけれど、兄弟ゲンカとか、家の中で争いごとを見なくてすむのは、私の精神衛生上はよいのかもしれません。
あ、でも、私と子供がケンカになって、夫がしばしばあきれていますね。大人の親になれるように頑張りたいんですけどね〜。
育てられた側としては、どんなことを感じますか?
▲デザイナー 佐藤
デザイナー 佐藤: 両親にとって子どもは私ひとりなので、ずっと自分のことを気にかけてくれていたと思いますね。
小さい頃は一人で悩むことが、ほとんどありませんでした。勉強がわからなかったら、休日を使って教えてくれることもしばしば。あと長所を伸ばすことも、真剣に考えてくれていた気がします。
ただ心配も、一人に集中するんですよね〜。放っておいてほしいのに!というのも、正直ありました。
それで中学生くらいから結婚するまで、両親に一度も恋愛話をしませんでした。だから私が結婚相手を連れて行ったときは、ふたりとも驚いてましたね(笑)。
子どもから「どうして兄弟がいないの?」と聞かれたら
店長 佐藤: 保育園に通うと、思いのほか兄弟がいる子が多くて、肩身が狭い思いをしたこともありました。
兄弟がいないことで、息子に経験させてあげられないことがあるのかな、とか。社会性が身につかないのだろうか、とか。悩んだこともたくさん。
そんなふうに迷っていたときに『ひとりっ子の育て方』という本を読みました。
一番印象に残っているのは、子どもから「どうして兄弟がいないの?」と聞かれたときの答え方。
「お母さんは、XX(息子の名前)が大好きで、XXひとりで十分幸せだからだよ」というフレーズは、モヤモヤしていた思いを言語化してもらえたようでした。
まだ実際には息子から聞かれたことはないのですが、もし聞かれることがこの先あったら「お母さんは、君に会えてよかった!」と心から言ってあげたいと思って待機しています。
デザイナー 佐藤: 私も母に、その質問をしたことがあります。シンプルに疑問を口にしただけのつもりが、困らせちゃっていたかも。でもそんなふうに返されたら、子どもとしては嬉しいです。
店長 佐藤: ただ息子は、どちらかというと兄弟がほしいというより、「妹とか弟をうまないでね」と言ってきます。
「どうして?」と聞くと、「うちはそんなに広くないからさあ」と。それに「お父さんとお母さんをひとりじめしたいから」とも。
まだ6歳の彼なりに、忙しそうな親に気を使っているのかなと思うこともあるほど、わたしには「やさしい」言葉です。
それに、もし本心でそう思っているとしたら、彼にとっては、一人っ子で両親の愛情を一身に受けているのが、そう悪いことじゃない気もします。
育てる側から、育てられる側へ。気になることを、聞いてみました
編集スタッフ 青木: ちょっと聞きたいことがあるんですが……。今でもお父さんやお母さんのこと、好きですか?
店長 佐藤: わっ、それ気になる! 息子が20代後半くらいになったとき、自分との関係ってどうなってるのかなって想像することがあります。きっと今の関係性のままってことは、無いんだろうな〜と。
デザイナー 佐藤: はい。今でも、両親とは仲がいいと思います。
小さな頃から、なんでも話してきた相手ですし、仕事でもプライベートでも、いろんな人生の悩みも、話しているほうだと思いますね。
一人っ子ゆえ、ずっと親が自分のことを見てくれていたのは感じてて。でもそれは、プレッシャーというよりも「ありがたいな」という感謝の気持ちのほうが強いです。
編集スタッフ 青木: そっか、そっか。そうなんだね〜。わが家の息子も、これから思春期だし、いろいろあるだろうけど、家族みんなで仲良く年を取っていけたらいいな、と思っているんだよね。なんか、そういう家族がいるんだって知れただけで、うれしいな。
子育てにも、人生にも「正解」はないのだから
オフィスで毎日顔を合わせていても、あまり普段話したことのない、子育てのことや、親との関係について取り上げてみました。
わたし・津田は、姉がひとりの2人姉妹ですが、家が狭くて自分の部屋をもらうことができず。
よく一人っ子の友だちの家に遊びに行って、そのゆとりある環境をうらやましがっていたことを、思い出しました。
(これを伝えたら、編集スタッフ・青木から「息子の友人も、1人部屋いいな〜とつぶやいていた」とのこと。あるあるだね、と盛り上がりました)
置かれた環境のなかで、どう育つか・どう育てるかは、人それぞれ。
子育てにも人生にも正解はないからこそ、悩んだり迷ったりしながら、手探りで進んでいくしかないのかもしれません。
さて、本日のお茶の間会議はこれにて終了。次回もどうぞお楽しみに!
お茶の間会議のテーマも、引き続き募集しております。
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