【玄関調べ】第2話:子どもも大人も便利!家族の過ごしやすさを実現した、思いやり玄関(堀川波さん)
編集スタッフ 岡本
インテリアにこだわりたいリビングやキッチンに比べて、意外と見落としがちな玄関。さらには、狭さや日差しなどの制限が多く、インテリアを楽しむのがむずかしい場所でもありますよね。
だからこそ家づくりにこだわる方たちが、玄関とどう向き合い、使いやすく心地よい空間にしつらえているのか気になる!
そんな好奇心を抱いて、3軒のお宅の扉を開けてみました。
来客が多いという大塚さん宅をお届けした第1話につづき、第2話ではイラストレーター堀川波(ほりかわなみ)さん宅の玄関をご紹介します。
\いらっしゃい!/
夫と高校生の娘と中学生の息子、4人で暮らしている堀川さん。性格もそれぞれの家族全員が、毎日使う玄関では「鍵どこだっけ?」「あの靴がない!」なんてこともよくあります。
けれど、お邪魔した玄関には堀川さんらしい、柔軟な発想から生まれたアイデアがたくさん!家族全員が使いやすい玄関を実現していました。
すぐ真似したい!日々のモヤモヤがなくなる、ちょい置きの工夫
堀川さんの玄関にお邪魔したい!と思ったきっかけは、著書『大人のシンプル片付け』(PHP研究所)を拝見したからでした。
やさしいタッチのイラストとともに数々の片付け術が紹介されている中、とくに目からウロコだったのが、鍵収納のアイデアです。
堀川さん:
「靴箱の縁にIKEAの包丁マグネットホルダーを貼って、鍵をペタッとくっつけて管理しています。
前は小さなカゴに入れていたこともあったのですが、家族が4人いると自分のをすぐに見つけられなくて。フックだと“かける”1アクションが必要だけど、これならひょいっと近づけるだけでいいんです。こうしてからは、家族が困っていた朝のバタバタがなくなりましたよ」
包丁のマグネットホルダーが、思いもよらない便利グッズになるなんて!ひとつの用途しかない、と決めつけずにモノをみる面白さを感じたアイデアでした。
玄関扉のすぐ脇にあるくぼみには、モノトーンカラーのショッピングカートが置かれています。こちらもIKEAのものだそう。
▲モノトーン×手書き風の模様で、大人かわいいデザイン。
堀川さん:
「イラストレーターという仕事柄、家にいる時間が長いんです。だから日々の買い出しはちょっとした楽しみ。こまめにスーパーに行くのですが、重いものを両手に抱えて帰るのが辛くて。
だからこのカートは救世主でした。大容量なのに目につく場所にあっても気にならない色合いだし、すきまにぴったり収まったのもうれしかったですね」
ショッピングカートのすぐ隣の棚には、シュッと吹きかけるタイプのボディスプレーを発見。
▲愛用しているのは、NEAL’S YARD(ニールズヤード)の爽やかな香り。
堀川さん:
「玄関は狭いスペースに靴や傘などモノがぎゅっとつまっているから、匂いがこもりやすいですよね。
我が家ではボディスプレーを置いて、出かけるときにサッと付けられるようにしています。そうすると残り香がふんわり漂って、玄関全体がいい香りに。
ルームディフューザーもいいけれど、自分もいい香りになれるから一石二鳥なんです。家族も使うことがあるから、爽やかなハーブ系の香りを選んでいます」
壁に掛けられた鏡は、出かける直前の身だしなみチェックに。宅急便など急な来客があっても、ここに鏡があることで慌てずに迎えられそうです。
また、玄関を通るとき、なるべく鏡を見るようにすることで、肌や表情の小さな変化に気づき、自分を律する機会にもなるのだとか。堀川さん宅のように自然光が入る玄関は、もってこいの場所ですね。
開けてびっくり!靴箱の活用アイデア
▲写真では分かりづらいのですが、窓の縁あたりまでの吊り戸棚もありました。
コの字形をした大きな造り付け棚は、ゾーンごとに用途を決めて、だれが見ても分かりやすい収納を。天井まで背のある細長い棚の部分には、フックやつっぱり棒を活用して靴箱以外の用途として使っていましたよ。
▲フックやつっぱり棒を使って、わずかな空間も有効活用!
堀川さん:
「見える場所に出しておきたくないものを、ここにしまっています。扉の裏には、100円均一で見つけたタオルかけに、スリッパを引っ掛けて収納。
傘は、棚の中につけたつっぱり棒に下げています。家族には好みのデザインを使ってほしいけど、柄物やカラフルな傘が出しっぱなしだと、ごちゃっとした印象になってしまいますから」
玄関のスッキリとした印象を保ちつつ、家族の好みも尊重する。どちらかを諦めそうになるけれど、アイデア次第で両方叶えることができるんですね。
さらにS字フックにかかったミニトートバッグの中には、保護者会用の上履きが収納されていました。いざ必要になったときに「あれ、どこにしまったっけ?」や、「靴を入れる袋はどうしよう」と悩むことがなくなったそうですよ。
▲靴のサイズにぴったりのミニトートは、堀川さんのお手製。パッと目を引くグリーンが元気をくれます。
玄関から運気を呼び込む。日本各地の縁起物たち
▲この家を守るぞ、という声が聞こえてきそうなシーサーたちがお出迎えしてくれました。
堀川さん宅でつよく印象に残っているのが、シーサーや熊手など日本各地の縁起物でした。玄関は家族の運を呼び込む扉、だからいい空気が入ってくるようにと、とくにお気に入りのものを飾っているそうです。
存在感たっぷりのアイテムが並びますが、そのどれもが絶妙にマッチ。空間に統一感を生み出していました。
堀川さん:
「玄関に縁起物を置くようになったのは、たしか学生時代から。もとは郷土玩具や民芸品が好きで、博物館や展示をまわっているうち、縁起物にも惹かれるようになったんです。
他の部屋にもありますが、玄関に置いているのは、旅先で出会ったものが多いですね。一番のお気に入りは15年ともに過ごしている、漆喰でできたシーサーや浅草の大酉市で買った熊手など。
むやみに置くと賑やかになりすぎてしまうので、色は赤系で揃えるようにしています。目に止まると元気をもらえる縁起物はこれからも増えていきそうです」
▲取材当日は、東北や京都など、あらゆる場所に縁の深い「しめ縄」が飾られていました。
「行ってきます」と家を出るときも、「ただいま」と帰ってくるときも、少しでも前向きな気持ちで見守れたら。
堀川さんの玄関を拝見して、家族に対するそんな思いやりを感じました。
つづく第3話では、当店スタッフ波々伯部宅の玄関をご紹介します。造り付けの靴箱がなく、かなりコンパクトなスペースをどう活用しているのでしょうか?
(つづく)
【写真】鈴木静華
もくじ
堀川 波
大阪芸術大学卒業後、おもちゃメーカー勤務を経て、絵本作家・イラストレーターに。現在は、二人のお子さんを育てるワーキングマザーである。著書に「大人のおしゃれの新しい買い方」や「40歳からの『心地よい』が見つかる大人のシンプル片付け」など、多数。2月3日(土)には、代々木上原・タンデコロリで新刊出版記念ワークショップを開催予定。詳細は、インスタグラム(@horikawa._.nami)にて。
▽堀川さんの著書はこちら
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