【僕のおやつ日記】何度も読み返す、好きな小説があります。

こんにちは、OYATSUYA SUNの梅澤です。
何年かに一度、ときどき読み返す、とても好きな本があります。
いしいしんじさんの『トリツカレ男』(新潮文庫)という小説です。
ジュゼッペという名の、ちょっと変わったウェイターが主人公で、彼はなにかに夢中になるとそれしか見えなくなってしまう「トリツカレ男」。
オペラ、三段跳び、サングラス集め、潮干狩り……。
ある日、風船売りのペチカという少女と出会い、無口な彼女を笑顔にするために奮闘する、というお話です。
小説という形式ですが、どこか童話のような、異国の昔話のような独特な雰囲気があります。

ジュゼッペは、とてもまっすぐに、迷いなく、自分が正しいと思った方向に優しさを持って突き進んでいきます。
友人のハツカネズミに「そんなのまちがってる!へっぽこ野郎!」と言われても全く気にしません。
とても変わり者ですが、町の人たちから疎まれているかというと、そうでもない。むしろ、通りを歩いているといろんな人から声をかけられるので、どちらかというと好かれているみたいです。

この小説の好きなところは、悪い人や、ひどいことを言う人がまったく出てこないところ。
やらなきゃいけない事や決めなきゃいけない事で頭がいっぱいになって疲れてしまった時に、ふと読みたくなるような、そんな雰囲気を持った小説です。
読み終わると少し体が軽くなる、不思議な魅力があります。
実際、自分でも気づかないうちに、迷ったり落ち込んだりしている時に自然とこの本を手に取っている気がします。
▲こんな感じにゆるっと本だけ読んで過ごす日が欲しいです。
小説や物語は、役に立つようなことは書かれていないかもしれませんが、僕にとっては、暮らしの側に置いておきたい “おやつ” のような存在です。
「トリツカレ男」、ページ数が少なくすぐに読み終えられるので、気になった方はぜひ読んでみてくださいね。
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