【僕のおやつ日記】江戸時代のハイセンス。柏餅に学ぶおやつ道とは。
OYATSUYA SUN 梅澤
こんにちは、OYATSUYA SUNの梅澤です。
節分で豆をまき、ひな祭りであられを食べ、桜が咲くと道明寺をいただく。
冬から春にかけてのこの時期は、日本の伝統的なお菓子を季節ごとに食べる楽しみがあります。
そして、桜が終わった今の時期に食べるものといえば、そう「柏餅」。
僕は、この柏餅が大好きなんです。
端午の節句が終わると食べられなくなってしまうので、この時期はお店で見かけたらなるべく買って帰るようにしています。
さて、突然ですが、そんなおいしい柏餅、みなさん「何あん」がお好きですか?
つぶあん?こしあん?
僕は、昔はこしあん派だったのですが、ここ数年、妻の影響で味噌あん派になりました。
フレッシュな柏の葉の香りと、ほんのり甘いモチモチのお餅。そこに甘じょっぱい味噌あんが不思議とベストマッチなのです。
ところが、まわりに聞いてみると味噌あん派はどうやら少数派の模様。
味噌あんの存在自体知らなかったという人もちらほらいました。
そもそも柏餅が生まれたのは江戸時代中期、徳川家九代将軍 家重 〜 十代将軍 家治の頃。
江戸の発祥だそう。
カシワの葉は新芽が育つまでは古い葉が落ちないことから、「子孫繁栄(家系が途切れない)」という縁起をかついだものだとされているようです。
味噌あんの柏餅もその時代から関東地方で作られていたそうですが、お餅の “あん” に味噌を使うだなんて、江戸の職人さんはなんてハイセンスなんでしょうか。
調べてみると、江戸時代は、味噌汁が庶民の生活に根付き、味噌文化が花開いた時だそう。
おかずとして親しんできた味噌を、一体どんな発想でお餅のあんにしたのか。
叶わぬ願いですが、職人さんに話を伺ってみたいですね。
▲白味噌とゆずのパウンドケーキ。発酵食品仲間だからなのか、どこかチーズケーキを思わせる味わいです。(1〜2月店頭限定で販売)
僕らのケーキでも西京味噌を使ったものがありますが、もしかしたら、味噌あんの存在がなかったら、そもそもケーキに味噌を入れてみようという発想すらなかったかもしれません。
物作りをしているとこうやって歴史に学ぶ事がとても多く、インスピレーションの基になっています。
たかがおやつ、されどおやつ。
楽しみ、面白がりながら、どんどん深みにはまっていこうと思います。
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