【お茶の間会議】ネガティブなことを伝えるとき、どうしてますか?

編集スタッフ 二本柳


お茶の間会議のテーマ
「ネガティブなことを伝えるとき」


 

いい大人だからこそ周りに聞きづらいテーマについて、ときに真面目にときに楽しく語り合う、クラシコムのお茶の間会議。

今回のテーマは「ネガティブなことを伝えるとき」について。

ときどき、こんなことを思うことがあります。夫や子ども、一緒に働く仲間や友人…… 人と人のコミュニケーションが「褒める」「励ます」のポジティブなものだけならば、どんなにラクだろう、なんて。

でも現実には、どうにも気詰まりな空気を避けられないシチュエーションも、やってきます。

しかも、それが大切にしたい関係であれば、あるほどに。

クラシコムのスタッフは、そんな場面で、どんなことに葛藤し、何を意識しているのでしょうか? この機会に聞いてみることにしました。

 

本日の参加者はこちらです

参加者を、左から順にご紹介します。

【参加者1:コーポレート 筒井(33歳)】
入社2年目、福岡県出身。夫と2人暮らし。人事担当として、自律した組織作りと採用活動に取り組んでいる。スタッフと面談する機会が誰よりも多い彼女、意外にも人見知りな一面も。

【参加者2:お客様係 石井(37歳)】
入社1年目、東京都出身。小学4年生から1歳まで、男子3人女子2人と5人の子どものお母さん。家族に注意するときは、「前のことをほじくり返さない」「伝え終わったら切り替える」を意識しているそう。

【参加者3:編集スタッフ 寿山(36歳)】
入社2年目、宮崎県出身。3歳の娘がいる。編集チームでは、読みもののディレクションを担当。より良いものにするために、ときに率直なフィードバックをする場面も。

【参加者4:エンジニア 廣瀬(32歳)】
入社1年目、愛知県出身。3歳の娘と1歳の息子の父。社内では飄々としたキャラだが、人とコミュニケーションを取るときは、相手がどうしたら不快な思いをしないかを悶々と考える優しい一面も。

 

誰だって、「いい人」でいたい!

子どもに注意をしたり、同僚に改善のフィードバックをしたり。そういう場面で抵抗は感じますか?と問いかけると、全員から「もちろん!」との回答が。

筒井:
「だって、誰からも好かれたいし『いい人』でいたい……これが本音です」

廣瀬:
「どんなに意味のあるフィードバックでも、一時的には相手が不快な思いをするので、それが辛いですよね。あと、ちょっと面倒くさいというのも正直あるかな」

石井:
「ですね。その点、きっと嫌われないだろうという相手だと、あまり気兼ねはしないかも。嫌われる可能性がゼロではないぞ!と自覚してないと、つい言い過ぎてしまいますが、その場合はすぐに謝れますしね」

 

率直に言う → 共感のセットが、自分なりのルール。

筒井:
「私は社会人になってからずっと人事だったので、自分と同じチームのメンバーではない人に対してもネガティブなフィードバックをせざるを得ない場面がありました。

そのときから、ずっと大切にしているノートがあって。

当時、そこにメモしたのが『事実に基づく率直さ』と『状況への共感』のどちらも大切にしたい、という決意表明みたいなもの」

▲社内でも「メモ魔」と言われる筒井。前職からずっと大切にしている人事メモは、常に手元にあるそう。

筒井:
「本来、私の性格は率直さよりも共感力の方が強いんです。

自然にしていると、相手の状況に寄り添って、伝えるべきことを伝えられなくなってしまう。それでは相手にとっても意味がない。

そうと分かってからは、開口一番に率直な意見を伝えます。『暑いですね〜』とかの雑談すら挟まずに(笑)

『事実に基づく率直さ』→『状況への共感』の順番が、私のなかでの鉄則です。とはいえ毎回緊張するし、やっぱりネガティブなことを伝えるのは苦手。だから面談の前には、いつもこのメモを見返して、よし!って気合いを入れてます」

 

「自分は、こう思う」にウソはない。

寿山:
「言いにくいことほど、言葉を装飾しすぎると、伝わらないんですよね……。

私も、『後ろめたい』って思わないように、というのを心がけてます」

廣瀬:
「率直さって、ときに大切ですね。

高校生の頃に付き合っていた人にフラれた思い出があるんです。そのとき理由として言われたのが『格好悪いから』って。いや、これ以上ない本質的なフィードバックだと思いました。

『じゃあ、直すね』とは言えないじゃないですか(笑)清々しいですよね」

廣瀬:
「というのは冗談ですが、僕もネガティブなことを伝えるときに大切にしてることが3つあります。

(1)まず理由を聞く
(2)「僕はこうしてほしい」というお願いとして伝える
(3)お願いする理由を伝える

基本的に『僕は、こう思う』というスタンス。ネガティブなことを言うときって、『自分の言うことは間違いかもしれない』という可能性があると不安ですよね。でも、自分がそう思う、というのは、まぎれもない事実。ウソがないから堂々と伝えられます」

 

子どもが相手のときも、最初の一回目は怒らない。

廣瀬:
「それから、相手が子どもであるときは、最初の一回目は怒らないように気をつけています。理由を聞いて、なぜダメなのかを一緒に確認して、それでもやったら怒る。

『みんながダメと言っているから、ダメなんだ』と判断して行動するようにはなってほしくない、という思いもあって」

石井:
「あ〜、それは分かります。

私も5人の子どもがいますが、うっかりすると『普通は……』とか『……するのが当り前』とかって言いそうになりますよね。

でも、そうすると逆に『みんながOKなら、OK』としなきゃいけなくなるし。

大人が相手でも同じですが、理由まで納得できるように話し合うのも必要かもしれないですね」

 

すぐには届かないもの、と思った方がいい?

寿山:
「私は、自分の考え方を押し付ける……というふうになるのが苦手です。

フィードバックって、本当は押し付けてるのではなくて、相手をより良くするためのもの。そうは分かっているけれど、実際には難しいですね。

自分が言ってもらったときのことを考えれば、相手が自分のことを本気で考えてくれているんだって思えるんですけどね」

廣瀬:
「ですね。僕も、前職の上司に『廣瀬は発想力があるのに、実現力がない』とハッキリ言われたことが、今でも忘れられません。

自分がどういう人間か、すごくクリアになりました」

筒井:
「それって、言われた直後から、そんなふうに思えましたか?」

廣瀬:
「そうですね〜。意外と」

筒井:
「私だったら、どうかな。言われた直後は、やっぱり衝撃が強いから、まともな頭では向き合えないですね。そっとフタをして、ひとまず放置してしまいます(笑)

でもショックが大きいということは、自分にとって重要だという証。だから少しずつ、少しずつ、フタを開けて『何で?』って考える。

冷静な頭になってから向き合うと、自分のすべきことが見えて、結果的にすごく為になるんですよね」

石井:
「それはありますね。キーってむかついたり、しょんぼりしたり、言われた直後は感情が先立ってしまうから。

そう思うと、伝える側も『今すぐには届かないものだ』って思った方がいいかもしれないですね〜」

 

良いフィードバックって、なんだろう?

今回、それぞれ性格も、立場も、まったく違うスタッフを4名集めました。

話し合う前から「あの人は、ネガティブな内容も、スマートに伝えられるんだろうな」と勝手に想像していたスタッフもいたのですが、意外にも全員から「苦手、難しい」との回答。

胸の内は一緒だけど、それぞれに自分の性格を分析して、努力して、コミュニケーションを取っているんだなということが分かり、どこか安心しました。

実は、今年の始まりに友人から叱られた私。

無精な性格ゆえに迷惑をかけてしまい、私が想像していた以上に不快な思いをさせてしまったのです。

長年の友人にネガティブなことを真剣に伝える。これって彼女にとっても、すごくストレスだったと思います。でも、それでも面倒くさがらず敢えて伝えてくれたのは、この関係を大切にしたいと思ってくれたからなのだと後から嬉しくなりました。

良いフィードバックって何だろう?

それは、決してポジティブなものばかりとは限らないのだろうと、今回の「お茶の間会議」を経て、あらためて実感しました。

相手と、今後どんな関係を築いていきたいか?相手を思う気持ちがあれば、不器用でも、下手でも、きっと価値のあるフィードバックになるのかもしれませんね。

 

お茶の間会議のテーマも、引き続き募集しております

▼思いつきから始まった「お茶の間」プロローグ
chanoma_prologue


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