【お茶の間会議】苦手分野の仕事に、どう向き合ってる?
編集スタッフ 寿山
お茶の間会議のテーマ
「苦手分野の仕事」について
いい大人だからこそ周りに聞きづらいテーマについて、ときに真面目にときに楽しく語り合う、クラシコムのお茶の間会議。
今回のテーマは「苦手分野の仕事」についてです。
仕事をしていると、自分とは距離を感じる、苦手なテーマの案件を振られることはあるもの。
そんなとき私は、極力「苦手だ」とか「憂鬱だなあ」と思わないように、とにかく前向きに考えるようにしています。でも、ふとした瞬間そんな自分に疲れることがあります。
クラシコムのスタッフは「苦手分野の仕事」に、どう向き合って、どう折り合いをつけているのでしょうか? この機会に聞いてみることにしました。
本日の参加者はこちらです
参加者を、左から順にご紹介します。
【参加者1:事業開発チーム 高松(34歳)】
入社2年目、福島県出身。BRAND NOTEのプランナーとして、あらゆる企業の魅力を読みもので伝えている。前職でも、広告代理店のプランナーとして扱うテーマは多岐にわたっていた。
【参加者2:MDチーム 竹内(30歳)】
入社4年目、埼玉県出身。MDチームのマネージャーとして、当店で仕入れる商品のジャッジをする立場で、数多くのアイテムと向き合う毎日を過ごしている。
【参加者3:編集スタッフ 齋藤(30歳)】
入社3年目、東京都出身。商品ページのディレクションを担当。さまざまな商品の魅力を引き出すページづくりを追究している。
苦手分野の仕事に、どうやってアプローチする?
▲「知る・学ぶ」
高松:
「まずはとにかく調べてみます。それからその分野に詳しい人の意見を聞いたり、信頼できる人の声を聞いたりします。
前職で、自動車保険の広告を担当したことがあるのですが、わたしは免許すら持っていなかったので、ひたすらユーザーの声をヒアリングしました。自分にない目線を持った人たちが、どういう条件で選びたいかなど、リアルな意見を集める感じです」
▲「抽象化する」
齋藤:
「わたしは、たとえば自分と遠いなと感じる商品のページをつくるときは、モノの良さを抽象化してみるんです。どうして生まれたのか、なんのために存在しているのか。さらに作り手の想いや、作られた時代の背景などを考えてみます。
そのうえで、それを欲しいと思うお客さまの気持ちを想像してみます。どうして欲しいのか、それを手に入れることでどうなりたいのか、お客さまのキャラクター像をつくることで、自分も共感できるポイントを見出せることが多いです」
▲「目指すところは一緒だからどんなアプローチでも大丈夫!」
竹内:
「わたしは今MDチームのマネージャーとして、各担当者が仕入れたい商品のチェックをしているので、なかには苦手分野のアイテムもあります。
そういうときは、担当者の意思をよくよく聞いたうえで、自分ごととして納得できるまでヒアリングして向き合います。とはいえ、どんなものであれ、当店らしい商品をご紹介して、お客様に喜んでもらうというゴールは一緒なので、得意なものであれ苦手なものであれ、アプローチの本質は変わらない気がしています」
3名それぞれ手法は違うものの、「自分ごと」にできるまでアプローチするという共通点はあるようです。
どういうところに、やりがいを見出しますか?
高松:
「私はミーハーなので、知らないことを知ること自体ワクワクします。
興味がないとか、苦手に感じるものって、たいてい自分が知らなかっただけということが多くて。いろいろ知るだけで、一気に愛着がわくこともあるし、知りたい欲求も満たされるから楽しいです」
竹内:
「わたしは自分が苦手なものでも、誰かにとっては好きなものだという考えがベースにあります。それに、苦手なものに向き合うことで自分の深みやバランスが養われると思っているので、それはうれしいです」
齋藤:
「そもそも脳のメカニズムとして、知識がないことは認識できないらしいんです。そう考えたら、知らないことに興味を持てないのは自然なことなのかもしれません。
ただ、自分が興味のあることは、すごく限られていますし、それ以外の世界もあることを自分で知りにいかないと、偏食になってしまう気がして。新しい知識が増えることは、未来の楽しみにつながるんだろうなと思っています」
とはいえ、辛くなるときはありませんか?
齋藤:
「もちろん『苦手なことをやるって辛いなあ』と思う瞬間もなくはないです。人間て自分が共感できるもの、理解できるものに価値があると思う傾向があるので、そこの葛藤はあります。
一方で、自分が偏食家だという自覚もあるので、苦手なものや興味がないものを価値がないと決めつけたくはないんです」
竹内:
「わたしは仕事柄、いろいろなものに触れるので、あえて自分の『好き』をブレずに持つことで、平常心を保っています。
もともと新しいことに飛び込むのが得意ではなく、苦手なものと距離を縮めるのには時間がかかるタイプなので、エネルギーは必要ですね」
苦手なことこそ、自分には必要なものかもしれない!?
齋藤:
「わたしは音楽なら1人のアーティストの曲しか聞かないし、好きなものが見つかるとずっと食べ続けてしまう、それくらい変化は最低限にしたいと思っているタイプ。なので、自分が興味がないことや苦手なことも、生きる上では必要なもので、偏食にならないための栄養を取り入れているイメージです」
高松:
「たしかに、自分の視点だけだと頭もかたくなるし、偏ってしまいますよね。違う要素を取り込むことで考えも広がるし、出る企画もよりおもしろくなる気はします」
竹内:
「わたしは前職で接客をしていたとき、お客さまに何か伝えるときに自分に嘘があるとちゃんと伝わらないことが多くて。自分の気持ちって大切だなと感じていました。
正直に伝えるためにも、新しいものや自分にない考えに触れて、それを自分のものにできたら、引き出しが増えて伝えられることも増えるのかなと思います」
苦手なことから、何を得るかは人それぞれ
苦手分野の仕事を、上手に「自分ごと」に昇華しているように見えるスタッフも、内面ではいろいろと葛藤はあるようです。
3名のスタッフの話を聞く中で、私は苦手分野の仕事に向き合うとき、そこに必ず生じるであろう葛藤や摩擦から目を背けていたことに気がつきました。苦手なことほど、意識して前向きに考えるようにしていた気がします。
でも、その葛藤や摩擦にこそ、自分の個性や強みを見つけられるのかもしれません。
苦手なことをどう受け止めるのか、何を感じるのか。たとえそれが前向きなことでも後ろ向きなことでも、あまり構えすぎずに、いつもの自分で向き合ってみようと思いました。
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