【BRAND NOTE】第3話:夏バテやむくみ、冷えを解消。体の巡りをよくするラクうま薬膳レシピ
編集スタッフ 寿山
連日のように猛暑が続いた今夏。ちょっと涼しくなったと思ったらまた暑さが戻り、夏バテ気味という声を社内でよく耳にします。汗をかきすぎてぐったりしている、冷房による冷えやむくみに悩んでいるなど、夏の悩みもそれぞれですよね。
3月からBRAND NOTEでご一緒している「養命酒製造」の方々と、身近に、無理なくハーブを楽しめる暮らしのアイデアを、不定期に全5回でお届けしています。
第3話となる今回は、そんな夏の悩みを解消する、手軽でおいしい薬膳レシピを教わります。
お話を伺うのは、薬膳料理家の植木もも子さん。養命酒製造の会報誌などで、身近な食材を使った多くの薬膳レシピを開発されています。
植木さん:
「薬膳とは、東洋医学の考えをベースにして、季節や体質に合わせて食材を選んでつくる料理です。特別なものを使うわけではなく、ふだんの食材をどう組み合わせて食べるかを意識するもの。今回は、夏バテやむくみ、冷えなどを解消するために、『体の巡り』をよくするレシピをご紹介します」
(この記事は、クライアント企業さまのご依頼で制作する「BRAND NOTE」という記事広告コンテンツです)
夏に消耗した体力を補い、体の巡りを促す
アレンジ自在の「薬膳チキン」
材料(3枚分)
鶏むね肉(300g)…3枚
酒:下味用…大さじ4
酒:加熱時用…大さじ6
塩…小さじ1
ショウガ…2片(1片はすりおろし、1片は薄切りに)
※下味の塩は、鶏肉に対して0.7〜0.8%分量を目安にしてください。
【お詫びと訂正】公開時に、上記材料にある塩の分量が間違っており本日訂正いたしました。正しくは「塩 小さじ1」になります。訂正してお詫び申し上げます。(2018/8/24追記)
1.下ごしらえ
鶏肉は流水で洗い、水気を切ってペーパータオルで拭く。皮を剥がし、厚みのあるところにフォークで穴を数カ所あける。
2.調味料をなじませる
ボウルかバットに1の鶏肉をいれて酒(大さじ4)と塩を振り、よく擦り込む。すりおろしたショウガの汁もいれて全体によくまぶし、剥がした皮も入れて10分ほど置く。
3.蒸し焼きにする
フライパンに薄く油(分量外)を敷く。2の鶏肉と皮を入れて酒(大さじ6)を振りかけて下の方にも回し入れ、薄切りのショウガを載せてしっかり蓋をする。中火にかけ沸騰してきたら弱火にして5分ほど蒸し煮にする(途中で上下を返す)。
4.蓋をしたまま室温まで冷ます
厚みのあるところに竹串かフォークを刺し、透明の汁気がでてきたら火を止めて、蓋をしたまま室温まで冷ませば完成。
植木さん:
「保存する場合は冷蔵なら3日、冷凍なら2〜3週間を目安に使い切ってください。あらかじめスライスするかほぐして冷凍した方が、使いやすく、すぐに解凍できます。
夏に消耗したエネルギーを補う鶏むね肉に、体の巡りを促す生姜を合わせた薬膳チキン。そのまま食べてもいいですし、旬の野菜を一緒に食べることで、より『体の巡り』を良くする献立になるので、その具体的なアレンジを3種ご紹介しますね」
バジルの香りで巡りよく
むくみを解消するサラダ仕立て
植木さん:
「薬膳チキン1枚を食べやすい大きさにほぐしておきます。ボウルに刻んだバジル2枝(あれば刻んだニンニク小さじ1も)、塩小さじ1/2、オリーブ油大さじ2を入れて混ぜ、ざく切りのキャベツ1/2玉分と薄切りのキュウリを2本分を加えて和えます。そこへチキンとレモン汁大さじ1を加えて混ぜれば4人前のサラダが完成。彩りにトマトも添えました」
植木さん:
「これはバジルの香りで巡りを良くし、きゅうりで水分代謝を促すレシピです。
さらにキャベツは胃の働きを助けて、栄養や水分の代謝を円滑に整えます。キャベツとバジルは昔から胃腸薬に使われるほどの働きがあるので、夏バテで食欲がないときにもおすすめです。
彩りに添えたトマトは体の余分な熱を取るほか、ニンニクには巡りを促す働きもありますよ」
夏野菜で “水はけ” のいい体に
ヘルシーでボリューム満点!ステーキ風
植木さん:
「薬膳チキン2枚を7〜8mmの厚さにスライスし、乱切りにしたナス2個とくし切りにした玉ねぎ1個を塩コショウで炒めたもの、レンジで加熱したトウモロコシを添えます。最後にマヨネーズ大さじ3強とフレンチマスタード3〜4(好みで調整)、チキンの蒸し汁大さじ1にレモン汁大さじ1を混ぜてソース(4人分)を作り、チキンに掛けたら完成です」
植木さん:
「これは “水はけのよい体” を意識したレシピです。 血液や体液を巡らせるナス、エネルギーや血液を巡らせる玉ねぎを一緒に食べると、体の巡りが良くなります。ナスやトウモロコシには利尿作用もあり、むくみの改善にもいいんです」
唐辛子の辛味で体の湿気を出す
食欲そそるピリ辛丼
植木さん:
「薬膳チキン1枚を7〜8mm角くらいに切り、千切りしたキュウリ2本とモヤシ2袋をさっと茹で、水気をしっかり絞ります。ボウルにコチジャン大さじ4、しょう油大さじ1、すりごま大さじ3、ごま油大さじ2、蒸し汁大さじ2を入れて混ぜ、茹でた野菜を加えてよく和え、ご飯にのせます。ボウルに残ったタレにチキンを絡めて盛り付けたら4人分の丼が完成です」
▲目玉焼きや温泉卵をのせるとボリュームアップ。ご飯に焼きのりとごま油を混ぜても美味しいそう
植木さん:
「これは唐辛子の辛味で巡りを良くして、汗で体の余分な『湿』を出すレシピです。
さらに大豆もやしときゅうりには、体内の水分を調整する働きがあり、余分にあれば排出し、足りなければ潤いを与えてくれますよ」
汗をかきやすい、かきにくい、むくみやすい。体質別のアドバイス
ここまで、体の巡りを良くする食べ合わせについて教わりましたが、体質別に心がけた方がいいことはあるのでしょうか?植木先生にアドバイスいただきます。
—汗かきな人は
汗かきな方はエネルギーが不足しているか、過飲過食で胃に熱が溜まってるのでしょう。
エネルギーを補う米やジャガイモなどのイモ類、肉魚などに合わせて、体の熱をとるセロリや豆腐、それから汗の出を抑える酸味のもの(梅、レモン、酢など)を適量、一緒に食べるのがおすすめです。
—汗をかきにくい人は
発汗作用のあるトウガラシや山椒、発散作用のある生のショウガやシソ、ミョウガなどの薬味を積極的に取り入れるといいですよ。
—むくみやすい人は
利尿作用のあるスイカやキュウリ、エネルギーを巡らせ水分代謝を促す香りのいいもの(レモン、シソ、カボスなど)を取り入れてみてください。
「薬膳を通して “自分を大切にしよう” と思えました」
植木さん:
「薬膳は、まずは自分を知ることから始まり、体質に合った食材を、より効果的な食べ合わせで取り入れる料理です。大切なのは、いつも食べている食材をどう組み合わせるか。それを知って意識するだけで、体調は確実によくなりますよ。
忙しいと、食べることをおろそかにしてしまいがち。私もそれで体調を崩したこともありますが、いろいろ経験して今思うのは『自分を大切にしたい』ということ。
家事や仕事、育児に追われて、自分のことを後まわしになりがちな方も多いと思いますが、まずはご自分を大切にしてほしい。そんな願いも込めて、薬膳レシピを考えています」
食材の組み合わせを意識するくらいなら、出来るかもしれない
薬膳って「難しそう」とか「冷蔵庫にあるものでは作れなそう」というイメージが正直ありました。ところが、植木さんのレシピはとても簡単で、スーパーの食材で作れるものばかり。
体の巡りを良くするうえに、保存がきいて、献立の助けにもなると思い、すぐに自宅でも作ってみることに。
手間も時間もかからず、夏に消耗した体をいたわる献立ができたこと。食事で冷えやむくみを解消できる希望があることで、いつも以上の満足感を得られました。自分や家族の健康にいいことを出来ているのも気分がよくて。
特別なことは続けられないけど、食べ合わせを意識するくらいなら、私にも出来るかも。それが、この夏一番の発見です。
(つづく)
▶︎「薬膳の基本」についてもっと知りたい方は、こちらからご確認いただけます。
【写真】濱津和貴
もくじ
植木もも子さん
国際中医薬膳管理師。管理栄養士。「毎日の食事が健康をつくる」をモットーに、おいしくて体によい料理を紹介。また、中医学を学び、自然と人の営みの中で季節や年齢を考え、一人一人の体質に合った家庭でつくれる薬膳を日々、研究。
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