【わたしとアイスクリーム】前編:おしゃれで簡単、とびきりおいしい「家アイス」。
ライター 片田理恵
実は知らない「アイスクリーム」の楽しみ方
アイスクリーム。その響きを耳にするだけでとろりと甘い気持ちになる、私たちの大好きなおやつです。
あまりの暑さに駆け込んだコンビニのアイスキャンデー、訪れた旅先のご当地ソフトクリーム、友達と待ち合わせた老舗喫茶のクリームソーダ。どれももちろんおいしいけれど、「家呑み」ならぬ「家アイス」の楽しみ方って、案外知らないなと気づきました。
おしゃれで、かわいくて、簡単で、おいしい。私たちらしい「家アイス」を探して、お菓子作家のcineca(チネカ)こと土谷みおさんのアトリエへ。味も見た目もとびきり素敵な “愛すべきアイス” を教えていただきました。全2話の特集です。
ひと手間で市販のアイスをもっとおいしく
物語性のある美しいお菓子作りに定評のあるcinecaこと土谷さん。暑い夏のおやつにはやっぱりアイスクリームがよく登場するといいます。
イチから手作りするのもいいけれど、「今すぐ食べたい!」に応えられるよう、市販のアイスを使うことを思いついたそう。オススメは「スーパーカップ」と「MOW」のバニラ。
土谷さん:
「いろいろ試して、個人的にはこの2種類を混ぜるのが一番おいしいと思ってます。材料はアイスと “空気” 。ハンドミキサーでたっぷりと空気を入れながら撹拌するだけなので、本当に簡単。できたてのアイスクリームのようなフレッシュさが味わえますよ」
市販のアイスで作る
「出来立てアイスクリーム」
■材料(2人分)
スーパーカップ…1個
MOW…1個
空気…できるだけたっぷり
■用意するもの
氷…適量
ボウル…2個
ハンドミキサー
(STEP1)アイスクリームをボウルに入れる
ボウルに氷を入れ、もうひとつのボウルをその上に重ねてから、アイスを入れます。
(STEP2)ハンドミキサーでアイスをつぶす
ハンドミキサーの羽の部分でアイスを押しつぶし、やわらかくなってきたら撹拌スタートです。
(STEP3)さらに5分攪拌してできあがり!
アイスの中に空気をできるだけたくさん取り込むイメージで、約5分撹拌したらできあがり。
コツはハンドミキサーの強弱のスイッチの使い分けにあるといいます。最初はアイスが固いので弱でゆっくりと、なめらかになったら強にあげてしっかりとスピーディに、最後はもう一度弱にもどしてキメを細かく。
さぁ、あっという間に出来上がりました。このクリーミーな仕上がり、おいしそう!
アイスが増えた!? ふんわりの秘密は『空気』にあり
▲盛りつけはゴムベラを使って形を整えつつ、元の紙カップへ
土谷さん:
「これ、私がよくやる遊びなんです(笑)。アイスがもともと入っていたはずのカップに入りきらなくなる。これくらい増えたんだということがひと目でわかって、おもしろいんですよね。
ジェラートショップのように先端にエッジを利かせて盛りつけると、パッケージとの意外性でますます楽しめます」
なんともユニークなアイデア。でもこのアイス、おもしろいだけではもちろんないんです。
驚くのはむしろその味わい。ふんわりと軽やかでまったりとクリーミー、甘すぎずくどすぎずのそのおいしさに取材スタッフ一同がそろって喚声をあげたほど。
土谷さん:
「おいしいですよね。どちらのアイスのいいところも入っている味になるというか。混ぜれば混ぜるほど空気がたくさん入っておいしくなるので、好みの加減をぜひ探してみてください」
コンビニの材料でできる!アレンジ自在のフレーバーアイス
次は、基本のバニラにいろいろな味をプラスする「フレーバーアイス」を。
バナナ、みかん、ヨーグルト、コーヒー、小豆の5種。用意したのは、いずれもコンビニやスーパーで手に入るものばかり。
作り方はバニラ同様、氷を敷いて重ねたボウルにアイスを入れ、そこに下準備したフレーバー素材を加えて5分撹拌するだけ。とっても簡単です。
■下準備
・バナナ…輪切りにして冷凍しておく
・みかん…冷凍みかんを小房に分けて使う
・ヨーグルト…ざるにあげるなどして、あらかじめ水切りしておく
・コーヒー…インスタントの顆粒をそのまま使用
・小豆…缶詰から適量を出して冷凍しておく
「家アイス」の最高傑作! キュートな6種盛りができました
バニラを加えた全6種類。素朴な色合いがなんともかわいらしい、手作りアイスクリームが出来上がりました。
さぁ、どのアイスがどのフレーバーだかわかりますか?
正解は上左から時計回りに小豆、ヨーグルト、コーヒー、バナナ、みかん、バニラ。
こうやって少しずつその素材を添えて器に盛りつけると、「家アイス」とは思えない極上のアイスプレートに。食べる前から最高の気分が味わえますね。
土谷さん:
「ほかにも抹茶やココア、冷凍のブルーベリー、ラムネ、グミ、マシュマロなど、好きなものを加えて作ってみてください。色合いも味わいもさまざまに楽しめますよ。
同じスプーンに複数のフレーバーをのせて、ミックスしながら食べるのもおすすめです」
誰かに見せたい、誰かに教えたい、誰かと一緒に作って食べたい。
そんなかわいさとおいしさがたっぷり詰まった新しい「家アイス」の楽しみ方、いかがでしたか?
後編では土谷さんのアーティスティックな感性にさらにぐぐっと迫りつつ、引き続きアイスクリームの魅力をお届け。アイス界の華麗な女王「パフェ」を作ります!
(つづく)
【写真】岩田貴樹
もくじ
土谷みお
1984年東京生まれ。多摩美術大学卒業後、グラフィックデザイナーを経て、2012年に菓子ブランド「cineca(チネカ)」を立ち上げる。 ブランドのディレクション、デザイン、制作を手がけている。雑誌「PERK」でコラム「cinecaのおいしい映画」を連載中。2019年2月に表参道 UTRECHTにて新作販売の個展を開催予定。
http://cineca.si/
https://www.instagram.com/cineca/
ライター 片田理恵
編集者、ライター。大学卒業後、出版社勤務と出産と移住を経てフリー。執筆媒体は「nice things」「ナチュママ」「リンネル」「はるまち」「DOTPLACE」「あてら」など。クラシコムではリトルプレス「オトナのおしゃべりノオト」も担当。
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