【夏の薬膳丼】2品目:寝苦しさからくる疲れに。「ほろ苦ピーマンといわしの蒲焼き丼」
暑さと冷えと、夏の体には不調がつきものです。
薬に頼らずとも、日々の食事からおいしく体をいたわれたら。料理家で国際中医薬膳師の齋藤菜々子さんに、手軽な「薬膳丼」を伺っています。
2品目は、寝苦しい夏につきもの。不眠や寝不足の体をいたわる丼です。
1品目はこちらから
甘辛味で食欲アップ
ほろ苦ピーマンといわしの蒲焼丼
材料(2人分)
ピーマン…2個
いわし(フライ用の開き)…4尾
塩…ふたつまみ
酢…小さじ1/2
こしょう…少々
片栗粉…大さじ1
サラダ油…大さじ1/2
A
酒…大さじ2
しょうゆ…大さじ1と1/3
砂糖…小さじ2
しょうが(すりおろし)…小さじ1
ゆで卵(沸騰した湯で8分茹でる)…1個
ごはん…2人分
粉山椒…少々(仕上げ)
作り方
1.ピーマンは種とわたをのぞいて縦に細切りにし、塩、酢をあえる。Aは合わせて混ぜておく。
2.いわしはペーパータオルで水気をとり、こしょうをふって片栗粉を両面にはたく。
フライパンにサラダ油を中火で熱し、皮面から並べる。
焼き色がついたら裏返し、反対も焼き色がつくまで焼く。
3.両面が焼けたら弱火にして、Aを加えて全体にからめながら煮詰めていく。とろみがついて、まんべんなく汁が染みたら火を止める。
4.器にごはんを盛り、3をのせ、1のピーマンと半分に切ったゆで卵を添える。好みで粉山椒をふりかける。
齋藤さん:
「今の時期は特に脂ののったいわし。甘辛い味はごはんが進みます。ほろ苦いピーマンが口の中をさっぱりさせて、いいアクセントになります。
いわしには薄力粉より片栗粉を使う方が、焼いた時に身崩れしづらくなります。」
快眠のために。体をととのえる「いわし・卵・ピーマン」
齋藤さん;
「夏の寝苦しさや不眠を改善するには、体を潤わせてほてりを鎮静すること、精神を落ち着かせ、体の状態をととのえて、入眠しやすくすることが必要です。
熱をとるのに有効なのは、『清熱(せいねつ)』や『滋陰(じいん)』、『生津(せいしん)』の効果がある食材。これらをもつのが卵です。
加えて、卵は、精神を安定させる『安神(あんじん)』の効能も持っています。同じ安神の食材にあげられるのが、いわしとあさり。卵といわしを合わせて使うことで、より高い効果が期待できます。
最後に、気の流れをよくする『行気(こうき)』。これもリラックス効果が期待でき、快眠のためには重要です。今回はピーマンがこれにあたりますが、他にはパクチー、しそ、ねぎ、バジル、みょうがなど、香味野菜が多いです。
今回の料理も、ピーマンの代わりにねぎやしそ、みょうがなどの薬味ミックスを添えていただくのもいいですね」
甘辛い味付けで食べごたえはありつつ、軽やかな魚の丼は、重たすぎないから夕食にもぴったり。おいしくいただいて、快眠効果が期待できれば、一石二鳥です。
【写真】嶋崎 征弘

齋藤菜々子
料理家・国際中医薬膳師。忙しい日々の中で食事が心身の充実につながることを実感し、料理の道を志す。日本中医食養学会・日本中医学院にて中医学を学び、国際中医薬膳師を取得。「今日からできるおうち薬膳」をモットーに、身近な食材を使った作りやすい薬膳レシピを提案する。書籍・雑誌・企業へのレシピ提供、webコラム連載、イベント出演など活動中。近著に「心と体をおいしく満たす バテないごはん」(世界文化社)など多数。
Instagram: @nanako.yakuzen
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