【夏の薬膳丼】3品目:夏の胃腸をやさしくいたわる。「ささみとオクラのとろみカレー丼」」
暑さと冷えと、夏の体には不調がつきものです。
薬に頼らずとも、日々の食事からおいしく体をいたわれたら。料理家で国際中医薬膳師の齋藤菜々子さんに、手軽な「薬膳丼」を伺っています。
3品目は、冷えで崩しがちなお腹の調子をととのえる丼です。
1品目はこちらから
やさしいとろみに、食欲そそる香り
ささみとおくらの和風カレー丼
材料(2人分)
鶏ささみ…3本(180g)
玉ねぎ…1/4個
おくら…8本(90g)
塩…少々
片栗粉…大さじ1
サラダ油…小さじ2
A
しょうが(すりおろし)…小さじ1/2
にんにく(すりおろし)…小さじ1/4
水…200ml
めんつゆ(2倍濃縮)…大さじ1と1/2
カレー粉…小さじ1と1/2〜2(3〜4g)
ごはん…2人分
作り方
1.鶏ささみは筋をのぞいて1cm幅のそぎ切りにし、塩をふって片栗粉を両面にまぶす。
玉ねぎは1cm幅のくし切りにして、長さを半分に切る。おくらはがくをむいて1cm幅のななめ切りにする。
▲具材はどれも1cm幅に。大きさをそろえることで、口当たりがよくなります
2.フライパンにサラダ油を中火で熱し、玉ねぎから炒める。しんなりしてきたらAを加え、煮立ったらささみを加え、さっと混ぜる。
もう一度煮立ったらふたをして、弱めの中火で3分煮る。
3.ふたを開けて1のおくらを加え、混ぜながら3〜4分ほど煮る。おくらがしんなりし、全体にとろみが出てきたら火を止める。
▲ささみにまぶした片栗粉とおくらの粘りで、ルーにとろみが出ます
器にごはんを盛り、カレーをたっぷりかける。
齋藤さん:
「ささみは片栗粉をまぶすこと、火を通しすぎないことが、柔らかく仕上げるポイントです。
おくらはななめに切って断面の面積を大きくすることで、粘りが出やすくなり、ルーにもとろみがつきます。
めんつゆは今回は3倍濃縮を使いました。2倍濃縮を使う場合、味を見て好みで少し増やし、塩味を調整してください。カレー粉の量も、好みの辛さに合わせて調節してみてくださいね」
おなかを温め、消化力を高める「鶏肉・おくら・しょうが・にんにく」
齋藤さん:
「夏は便秘、下痢、どちらに悩む方もいらっしゃると思いますが、体質により症状が分かれるものの原因は同じです。大切なのは、冷房や冷たい食べ物で冷えたお腹を温めること。そこに効く『温中(おんちゅう)』という働きをもつのが鶏肉、しょうが、にんにくです。
また、弱った消化器の働きを健やかにする『健脾(けんぴ)』の働きをもつ野菜がおくら。他にじゃがいも、なす、いんげん、にんじんにも同じ効能があります。
おくらには『潤腸(じゅんちょう)』といって腸の滑りをよくする効果もあるので、便秘にも効果的です」
蕎麦屋のカレーのような、どこかなつかしく、やさしい味。とろみがあることで口当たりもよく、カレー粉の香りが食欲をそそり、夏バテぎみでも食べやすい一皿です。
カレー粉に含まれるクミンやターメリックなどのスパイスには、食欲増進効果があるとか。
お腹が弱っているときは、辛さをおさえたやさしいカレー、ぜひお試しください。
【写真】嶋崎 征弘

齋藤菜々子
料理家・国際中医薬膳師。忙しい日々の中で食事が心身の充実につながることを実感し、料理の道を志す。日本中医食養学会・日本中医学院にて中医学を学び、国際中医薬膳師を取得。「今日からできるおうち薬膳」をモットーに、身近な食材を使った作りやすい薬膳レシピを提案する。書籍・雑誌・企業へのレシピ提供、webコラム連載、イベント出演など活動中。近著に「心と体をおいしく満たす バテないごはん」(世界文化社)など多数。
Instagram: @nanako.yakuzen
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