【お茶の間会議】「はじめまして」の場所で、どうしたら自分らしくいられますか?

編集スタッフ 松浦

〜お茶の間会議のテーマ〜


「はじめまして」の場所でも
自分らしくいられますか?


3月も残すところあと数日。オフィスの前の桜も、満開に近づいてきました。

そんなワクワクの一方、変化の多い春はそわそわするもの。転勤、引越し、子供の入学、部署の異動……新しい環境は、いくつになっても緊張します。

あらたな場所でも「自分らしく」いられたらな……そんなことを思いながら、また一から関係を築く。人との距離感や自分の出しかたに悩むこともしばしばです。

そんな本日のお茶の間会議のテーマは、「新しい環境で自分らしくいること」。今回は、スタッフ3人に自分らしくいるために工夫していることなどを聞きました。

 

本日の参加者はこちらです。

参加者を左からご紹介します。

【編集チーム 小林】
入社2年目。夫婦ふたり暮らし。前職では飲食店の店長。「筋金入りのインドア」と話すスタッフ小林の仕事終わりの楽しみは、一人飲みやスーパー銭湯に立ち寄ること

【編集チーム 松田】
入社6年目。青森県出身。夫と1歳3ヶ月の娘と3人暮らし。娘と一緒に「おかあさんといっしょ」のブンバーボンを踊るのが最近の日課

【プランナー 高山】
入社4年目。BRAND NOTEなどを担当する広告プランナー。大阪出身で、オフィスでも度々関西弁に。新婚夫婦ふたり暮らし。最近、家族に仲間入りしたパグの赤ちゃんにメロメロ

 

家にいる時間で、自分らしさを確認する

小林:
「自分らしさを初めからだすって難しいですよね……。私は徐々に様子をみながら出していくタイプです」

松田:
「私も、最初から100%は無理。もしかしたら、どんなにその環境に慣れても100%の自分らしさはだせないかも……」

小林:
「松田さんが、自分らしくいられてるなーって思うのはどんなときですか?」

松田:
「ん〜。ひとりで家にいる時かもしれません。娘を寝かしつけたあと、ふーっと一息つきながら、何度も観たお気に入りの映画を観たり、本を読んだり……『私やっぱりこれ好きだな〜』って自分らしさを確認してる。今思えば、昔はよく『自分らしさって一体何?』と、迷子になってたから、こういう時間が大事だったんだと思います」

小林:
「心の底から同感です。家でのオフの私は見せられません(笑)」

 

そもそも「自分らしさ」ってなんだろう?

松田:
「逆に高山さんは、常に『自分』って感じだなって勝手に思ってます。初対面でも緊張とかしないんですか?」

高山:
「え、めっちゃしますよ!」

松田:
「意外! 部署的にも初対面のシーンが多そうだから、てっきり得意かと」

高山:
「そりゃもちろん仕事ですから、その時はスイッチオンです!でも、オンでもオフでも『自分』であることは変わらないのかなって思ってるんです。人見知りを消して営業してる時も自分だし、家で妻とぼーっとテレビ見てる時も自分。

平野啓一郎さんの著書『私とは何か』 (講談社現代新書) の中で、“分人主義” という言葉がでてくるのですが、新たな場所でも昔からの場所でも、相手によって『自分らしさ』は相対的に変動するものだと書かれていました。この本を読んで、なんだかとっても納得できたんです。

高校生のときなんかは、家族といる時の自分と、友達といる時の自分のギャップに『どっちが本当の自分なんだろう』って思っていたことがありました。家族といるときは、本当に愛想ない感じで。ま、思春期ですからねしょうがないですけど。でもそれも、自分の分人のうちのひとつなんだなって今は思う」

 

自分のこだわりや美意識はとりあえず置いておく

松田:
「たしかに自分らしさを決めてしまうことで、それに縛られてしまうのかなって思うことがあります。『今の行動自分らしかったかな?』って毎回考えちゃう」

小林:
「私も昔はそうでした。『ここでの私の役割とはなんだろう、何を求められてるんだろう』と考えて、それを発揮しようと力んでしまう。でも、年齢とともにそれが少しずつ変わっていきました。今はとにかく、その環境の全てを受け入れるようにしています。自分のこだわりや美意識はなるべく捨てて、目の前で起きていることをただフラットにみる。

教えてもらったことをまずはそのままやってみたり、誘われたものにも積極的に行ってみたり……いろいろ考えちゃう性格なので、意識的にその環境の流れに身をまかせるようにしている気がします」

 

自分の弱みは、最初にだしてみる


松田:
「私は、自分のドジっぷりは包み隠さず、最初に出してしまうようにしてます。ちょっと昔の話ですが、こう見えて高校時代はバレーボール部でキャプテンをしていて…… 」

小林:
「え〜!今の松田さんからは想像できないです!」

松田:
「しかも、結構熱血なキャプテンで……(笑)ただ、当時から変わらず抜けているところはたくさんあって、そういうのは部員のみんなもすぐ気づく。だから『完璧でかっこいいキャプテン』像にはなれなかったんです。

でも部員にとっては『キャプテンも私たちと同じ人間、怖いもんじゃない』と思うきっかけにもなったかなって。最初ってかっこつけたくなっちゃうけど、弱みを見せてしまっても案外いいかもしれないなって思ったんです」

小林:
「私も前職では熱血店長でした(笑)当時は、半年から一年くらいで担当の店が変わっていたので、『早く現場に慣れなきゃ』という思いも強かった。県外に引っ越して、仕事も家も新たな環境というときもありましたね。

前職の上司からは『居心地をよくするためには、自分がどんな人間なのか知ってもらうことも大切なことのひとつ』と教えてもらいました。自分がそわそわしているのは当たり前だけど、きっとスタッフも新しい店長がどんな人か分からなくて、そわそわしてるはずですからね。私の場合、何気ない雑談のなかで、自分のドジ話とかしてました(笑)」

松田:
「自分らしさはださなくても、自分がどういう人間か伝えることは、相手のためにも大事ですね」

 

「自分らしさ」って、ひとつじゃないかも

高山:
「ちなみに僕は、ずっとお調子者の後輩キャラだったんですが、熱血キャプテンも、熱血店長も当時の『自分らしさ』ですよね……どれもみんな、自分じゃないですか?」

小林:
「でも、たしかに年齢とともに『自分らしさ』も変わるはず。いろんな自分がいていいですよね。相手によって自分らしさが変わるって、なんだか納得してきました」

松田:
「たしかに……娘が生まれる前は家ではかなりマイペースでしたが、今は割としっかり者の自分になっているかも」

小林:
「新しい環境って、もしかしたら新しい自分に出会うチャンスかもしれないですね。これまでの『自分らしさ』とは違うかもしれないけれど、少しでも自分が好きな自分でいられたらいいって思います」

「自分らしさは、もしかしたらひとつじゃないかもしれない」

そう言われた瞬間、昔の自分も、これからの自分も素直に受け入れられるような気がしました。

(おわり)

お茶の間会議のテーマも、引き続き募集しております

▼思いつきから始まった「お茶の間」プロローグ
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