【靴の夏じまい】第2話:キャンバス地&レザーも!身近なものでできる、スニーカーの復活ワザ

編集スタッフ 田中

夏のサンダルやスニーカー。来年また気持ちよく履くために、自宅で可能なお手入れのコツを、靴修理のプロ「ミスターミニット」の長嶺さんにお聞きしています。

第1話ではサンダルのことを、この第2話では男女ともにワードローブに欠かせないレザースニーカーと定番のキャンバススニーカー、2通りのお手入れを教わりました。

 


身近なアイテムが活躍!
レザースニーカーのお手入れ


 

用意するもの

・ブラシ2本(なければ1本でOK)
・ウエス(綿の古布)2枚ほど
・クリーナー(今回はムースタイプ)
・靴クリーム(保湿用を選ぶ)
・メラミンスポンジまたは消しゴム
・細いブラシ(歯ブラシでもOK)
・中性洗剤

【注意】表面がつるっとしたもの。起毛革、スエード、ヌバックなどはこのお手入れはしないでください

※一部写真にうつっていないものもあります。

 

STEP1. ブラシとクリーナーで汚れを落とす

長嶺さん:
「まずブラシでホコリや汚れを落とします。ブラシが1本しかない場合は、水に濡らして固く絞ったウエスで拭いてください。

次に、クリーナーを革部分に塗ってウエスで拭き取りましょう」

 

STEP2. メラミンスポンジでこする

長嶺さん:
「メラミンスポンジに少量の水をつけて、サイドのソール部分についた汚れをこすり落とします。消しゴムでも可能です」

 

STEP3. 靴クリームを全体にのばす

長嶺さん:
「靴クリームをウエス*で全体へ伸ばします。(*写真は靴クリームに付属しているスポンジ)

いろいろな素材が混ざっている靴の場合、スウェードやヌバックなどの起毛革、布製、ビニール製の部分には靴クリームは塗らないでください」

 

STEP4. ブラシで靴クリームを塗りこむ

長嶺さん:
「ブラシを手早く動かしながら力強く刷り込むと、革のなかにクリームが浸透していきます」

 


丸洗いしなくても見違える!
キャンバススニーカー


キャンバス地のスニーカーは全体を濡らして洗うと、縮んで変形したり、乾かしきれずにカビの元になったりするため、自宅での丸洗いは十分注意してください。ここでは、一部分だけ濡らしてきれいにする簡単な方法をご紹介します。

 

STEP1. ブラシで汚れを落とす

長嶺さん:
「まず、ブラシかウエスで、外側のホコリや汚れを軽く落としましょう」

 

STEP2. メラミンスポンジで汚れを落とす

長嶺さん:
「メラミンスポンジに少量の水をつけて、つま先やサイドのソール部分についた汚れをこすり落とします。

さらに、細いブラシ(歯ブラシでも)に水で薄めた中性洗剤をつけて、生地についた汚れを浮かせ、ウエスで拭き取ります」

 

防水スプレーで、さらに長持ち

長嶺さん:
「今日お話ししたお手入れを半年に一度くらい。さらに、防水スプレーをかければ汚れ防止にもなり長持ちします。

防水スプレーは新品時とお手入れ後にすると効果的。雨が降った日、出かける直前にかけても粒子が生地に定着しないので、雨で流れてしまうんです。できれば晴れた日に、二度がけをおすすめします。一度目が乾いてから、二度目もかけ一晩乾かすといいでしょう」

 


この場合はどうしたら?
スニーカーのお手入れQ&A


基本のお手入れの他にも、スニーカーならではの悩みや疑問に、長嶺さんが答えてくれました。

 

Q.つま先に黒い傷がついてしまいます
A.色つきの靴クリームを選べばOK

長嶺さん:
「黒い傷はレザーの白い塗りが剥がれているので、補色すればきれいになります。靴クリームと補色を兼用した商品も多く出ています。

色選びに迷ったら、靴屋さんや靴修理の店に、靴を持っていき選んでもらうとよいでしょう」

▲今回はホワイトの補色ができる靴クリームを使いました(左)。新品とまでいかなくとも、清潔感のある印象に。

 

Q. スニーカーの紐、洗っても汚れが落ちません
A. 紐は新しいものに交換がおすすめ

長嶺さん:
「紐にしみついた汚れは洗剤でも落ちにくいので、新しいものと交換するのをおすすめします。

紐が変わり、つま先などの目立った汚れが落ちるだけでも十分見違えます」

 

Q.スウェード製の靴の汚れはどうしたら?
A.消しゴムかヤスリでこすり落とせます

長嶺さん:
「消しゴムかヤスリ(400番くらいの細かい目)で、汚れを削り落とせます。傷のつきやすいアッパーはつま先にむけて一方方向に動かしてください。通常の消しゴムをかけるように往復する動かし方はNGです。

スウェード生地は、お手入れが難しいので、お店に持って来ていただけると安心です」

 

Q.スニーカーの修理って何ができる?
A.ソール張り替え、クッションの破れ直しも

長嶺さん:
「専用の乾燥機やクリーナーを使った靴全体のクレンジングや、靴底の減りや剥がれ、かかとから足首があたる部分のクッションの破れなど部分的な修繕もできます。

近頃は素材やデザインにこだわったスニーカーなども増え、男女ともに40代以上の方も多く履かれているので、履き潰すというよりは長持ちさせたい方が多いようです。

スニーカーの修理相談はここ数年で多くなりメニューも増えているので、ぜひご相談ください」

 

自宅でのお手入れとプロの力も借りて、安心できる夏じまい

今回、プロの方にお話を聞いて、履き倒した靴はもうサヨナラするしかないと考えていた私は目から鱗が落ちる思いでした。

靴修理の工房見学もさせていただきましたが、「これ、直るの?」と思うような損傷の靴も、修理担当の方が着々と直していく様子を目の当たりにして驚きました。

年齢をかさねて、靴選びが変わってきました。お気に入りを少ない数で持ち、長く使いたいと思うようになったのです。

だからこそ、自宅でのお手入れにプラス、プロの力も借りられるのは嬉しいこと。今年はサンダルやスニーカーの夏じまい、自信をもってできそうです。

(おわり)

 

【写真】木村文平


もくじ

長嶺 素義

ミニット・アジア・パシフィック株式会社にてPR担当。もともとアパレルメーカーに所属していたが、靴修理の現場に飛び込む。店頭で修理の現場を担当した後、本社にてPR担当。各地の店舗に赴き、いま必要とされている靴修理のニーズなどを巧みに汲みとり、サービス内容に生かしている。

HP内のミスターミニット公式ブログでは、さまざまなサービスやイベントの告知をしています。
https://www.minit.co.jp/blog/


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