【なつかしい洋食】もう下ごしらえを恐れることなかれ。ぷりぷりの揚げたて「エビフライ」のレシピ
編集スタッフ 小林
ハンバーグにオムライス、エビフライ……などなど、昔からずっと「洋食」が大好きです。
ですが好きなものほど、美味しく作るのにハードルが高くなりがち。自分で作るのはちょっとなぁ、と尻込みしてしまっていました。
だけどいつかは自分でも美味しく作れるようになりたい、というのも本音。そこでこの特集では、何度も繰り返し作りたくなる「洋食のレシピ」を教えていただいています。
お話を伺っているのは、料理研究家の大庭英子(おおば えいこ)さん。
大庭さんのレシピは素材を生かした、シンプルで無理のないもの。なのに普段の料理をとびきり美味しくする知恵が、たくさん詰まっているんです。
全3話でお届けしているこの特集。最終話で教えていただくのは「エビフライ」のレシピです。
この取材をするまでは難しそうだなぁと恐れていたのですが、実際に作ってみると、意外と工程はシンプル。
なにより揚げたてのエビフライの美味しさったら。絶対にまたつくるぞ!と思うほど、格別な味わいです。今回はなんと、手作りのタルタルソースのレシピも教えていただきました。
一回作ったら、やみつきに!
揚げたての「さくさく・ぷりぷりエビフライ」
材料(2人分)
<エビフライ>
エビ…大6尾
塩、こしょう…少々
溶き卵…約1個分
小麦粉、パン粉…適量
揚げ油…適量(エビがきちんと沈みきるくらいの量)
キャベツの千切り…お好みの量
レモンのくし切り…2切れ
<タルタルソース>
茹で卵…2個
玉ねぎのみじん切り…大さじ2(水に晒したあと絞っておく)
生パセリのみじん切り…大さじ2
マヨネーズ…50g
レモン汁…小さじ1
塩、こしょう…少々
今回はあえて使用していませんが、タルタルソースにピクルスを入れると、より本格的な味わいになるそうです。またソースは作ったら、その日のうちに食べ切るのがおすすめです。
作り方
1.タルタルソースを作る
茹で卵の殻をむき、みじん切りにし、ボウルに入れます。
同じくみじん切りにして水に晒し、絞っておいた玉ねぎと、みじん切りにしたパセリ、調味料を全て加えて混ぜれば完成です。
2.エビの下ごしらえをする
エビは洗って水気をきちんと拭いてから、尾の最後の2節を残して、殻をむきます。
次は背中部分に竹串を刺し、背ワタをとります。
紐のようなものですが、そこまで長さはありません。
尾の先っぽを切り落とし、包丁でしごくようにして、尾の中にある水気を出します。
こうすることで、揚げるときの油はねを防ぐことができますよ。
最後にお腹部分に4〜5本ほどの浅い切り込みを入れたら、下ごしらえは完了。
このように切り込みを入れておくと、エビが丸まりすぎることがありません。
3.衣をつける
下ごしらえをしたエビを並べ、両面に塩・こしょうをして5〜6分置きます。
時間がたったら、出てきた水気をもう一度きちんと拭きましょう。油はねの防止になりますし、衣がしっかりとついて剥がれにくくなります。
水気を拭いたエビは、小麦粉・溶き卵・パン粉の順に衣をつけていきます。
▲小麦粉とパン粉は、大きめのバットやお皿に。溶き卵はボウルに入れると、作業がしやすいですよ
まずは全てのエビに、小麦粉をまとわせます。
余分な粉を軽くはたいたら、バットの空いたスペースに置いておきます。
こうすれば、余計な洗い物も増えません。
次に溶き卵をつけます。このときも卵をつける作業だけを繰り返すと、スムーズ。
卵をつけたエビは、パン粉の入ったバットに並べます。
並べたエビの上からパン粉をかけ、いっぺんにパン粉をまぶせば、準備完了です!
大庭さん:
「大きめのバットを使うと、作業台に粉がこぼれにくいので、後片付けも楽になります。
また、エビフライは衣をつけた状態で冷蔵庫に入れておくこともできますよ。来客時などには、予め衣をつけて準備しておいても良いと思います」
4.エビを揚げる
揚げ油を高めの中温(175°〜180°の間くらい)に熱します。目安は乾いた菜箸を入れ、上の写真のように細かな気泡が出てくるくらい。
油が適温になったら、エビを3尾ずつ、揚げていきます。
一度にたくさん揚げようとすると、油の温度が下がってしまうので注意。
途中で裏に返し、中温(170°前後)のまま2〜3分ほど揚げます。
このとき、なるべく菜箸で触りすぎないように気をつけましょう。あまり触りすぎると、衣が剥がれてきてしまいます。
色よくカリッと揚がったら、油から引きあげます。
次のエビを入れる前に、油に浮いた揚げカスを網ですくってキレイにすると、最後まで上手に揚げることができますよ。
揚がったエビフライをお皿に盛り、キャベツとレモンを添え、タルタルソースをかけたら完成です!
大庭さん:
「エビを揚げるときは、いっぺんに揚げようと思わず、少量ずつにしましょう。今回は3尾ずつ、揚げるようにしました。
揚げものは、油(鍋)の面積に対して、一度に入れる具材の量を半分くらいにすると、油の温度が下がらずカリッと揚げることができます。
焦らず欲張らず、ちょっとしたポイントを、きちんとおさえる。それだけで、いつものお料理もぐんと美味しくなると思います」
この出来立てエビフライを食べたなら、もう知らなかったときの自分には戻れません。本当に、さくさくで、ぷりっぷり。また絶対に家で作りたいと決意するほどに、口の中は幸せでいっぱいでした。
熱々の揚げたてを、好きなだけ頬張る贅沢さは、家でつくるからこそ味わえるもの。
勝手に難しそうと思い込んでいましたが、何度か作ってエビの下ごしらえに慣れたら、きっとレシピを見ずに作れるようになると思います。
いつもレストランで食べていたものを、自分でも美味しく作れるなんて、本当に嬉しい。書いていたら、また食べたくなってきてしまいました。
全3回の「なつかしい洋食」特集は、これでおしまい。
どれもこれも、大好きだからこそ美味しく作りたいと意気込んでは、難しさを感じていた、特別な料理たち。でも、これでもう、きっと大丈夫。
ちょっとしたお祝いの日に。スーパーで美味しそうなエビを見つけたら。とにかく食べたくなっちゃった!という普通の日にも。
ぜひ作りたいと思ったときに、この知恵の詰まった「洋食レシピ」たちを試していただけたら。皆さんのいつかの食卓が、楽しくて美味しい、特別なものになりますように。
【photo:濱津和貴】
もくじ
大庭 英子(おおば えいこ)
料理研究家。身近な食材を使い、シンプルで、日常に寄り添うレシピを数多く提案。普段の料理もぐっと美味しくなる、ポイントをしっかりおさえたレシピに定評がある。20年以上、テレビや雑誌などの第一線で活躍し続け、幅広いレパートリーを持つ。著書は「忙しい人のための きほんの料理」(KADOKAWA)など、多数。
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