【わたしを満たす、名もなき料理】第2話:夏をのりきる「お肉ストック」と、食欲そそる中華風アレンジ

編集スタッフ 壽山

台所に立つようになって20年以上、どこか正解がわからないまま、料理にあまり自信が持てずにいます。

そんなとき出会ったのが料理家・瀬尾幸子さんの『これでいいのだ!瀬尾ごはん』というエッセイ。毎日のごはんは、手のかからない、名もなき料理でいい。自分がおいしいと思えるなら、ほっとできるなら、それでいいんです!と諭すような言葉の数々に、心が軽くなりました。

毎日、もっと軽やかな気持ちで、自分を満たすご飯を作りたいと、瀬尾さんに全3話で食材の保存術や、手軽でおいしいレシピを教わっています

第2話では夏をのりきるお肉ストックと、パパッと作れて食欲そそる中華風アレンジを2つお届けします。


①ゆで豚

▲写真はバラ肉のゆで豚。茹でるのはお好みの部位なんでもOK。冷蔵庫で1週間ほど保存できます

瀬尾さん:
「薄切り肉1パック(200gほど)に対してお湯400ccを目安に。沸騰したお湯に肉を入れて混ぜ、極弱火にして赤いところがなくなるまで茹でたら火を止め、先に肉だけ保存容器に入れて、茹で汁が冷めたら肉にかけて冷蔵庫へ。

たとえば食べる辣油であえて細ねぎを散らして丼にしてもいいですし、冷やし中華やサラダのトッピングにも◎。1話でご紹介したレンチンなすと一緒にめんつゆで煮たり、ゆで野菜と一緒にオイスターソース炒めにしたり。今日は、八丁味噌を使った中華風のアレンジをご紹介しますね」



夏でもごはんがすすむ!
後味さっぱり「回鍋肉」風アレンジ


▲材料(1人分):ニンニク1/2片、長ネギ1/2本、ゆで豚50g、レンチンキャベツ1/4個、ごま油小さじ2、八丁味噌小さじ2、信州味噌大さじ1、砂糖大さじ1弱、酒大さじ1

作り方:
フライパンにごま油とスライスしたニンニクを入れて中火で熱し、香りが立ったら長ネギをしんなりするまで炒め、ゆで豚を加える。そこへ1話のレンチンキャベツも加えて温め、混ぜ合わせておいた調味料を加え強火で炒め合わせたら完成。

瀬尾さん:
「生のキャベツを炒めると水分がけっこう出ますが、レンチンキャベツとゆで豚なら水分があまり出ないので失敗もしづらいですよ。油も普通の炒め物より少量ですみます」

回鍋肉といえば油たっぷりのボリュームおかずだと思っていましたが、瀬尾さんの回鍋肉はさっぱりとしてパクパク食べられて、白ごはんが欲しくなる。そしてなんだかホッとする味わいでした。

これなら大人も子どももおいしく食べられそう、この夏たくさん作ってみようと思います。


②炒めひき肉

▲冷蔵庫で2〜3日、冷凍庫で1ヶ月ほど保存できる。

瀬尾さん:
「ひき肉はフライパンに入れて色が変わってきたら上下を返して、火が通ったらヘラで大きめにほぐして、味付けはせずに保存容器へ。

冷奴にのせてもおいしいですし、チャーハンに入れたり汁物やうどんに入れたり。青菜と炒めたりカボチャと煮たり。肉はだしが出るので、だしの素だと思っていろんな料理に入れてみてください」



パパっと簡単。食べ応えある
厚揚げの「マーボー」風アレンジ


▲材料(1人分):ニンニク1片、生姜大さじ2、炒めひき肉50g、厚揚げ1枚、長ネギ1/2本、ごま油大さじ1、豆板醤小さじ1、水2/3カップ、八丁味噌大さじ1、しょうゆ小さじ2、砂糖小さじ2、水溶き片栗粉(片栗粉小さじ1.5と水大さじ1)

作り方:
フライパンにごま油を熱し、みじん切りにしたニンニク、生姜、長ネギを炒めて香りがでたら、炒めひき肉と豆板醤を加えて炒め合わせる。残りの調味料を水で溶かして入れ、一口大に切った厚揚げ加えて温めるように1分ほど煮たら、水溶き片栗粉でとろみをつけて完成。もしあれば仕上げに小ネギを散らす。

瀬尾さん:
「豆腐ではなく厚揚げなら水切り要らずで、ボリュームも出て食べ応えのあるおかずになりますよ」

瀬尾さん:
「八丁味噌は、砂糖を加えれば中華料理でよく使う 甜麺醤 ( テンメンジャン ) の代わりになるんです。今日お伝えした中華風のレシピは、どちらも八丁味噌と、どのご家庭にもある調味料だけで作りました。

夏場はお味噌汁を食べたくない気分の日もありますが、赤だしの味噌汁はすっきりとして旨みが強く、真夏も美味しくいただけます。いつもの味噌汁に少し足しても、味に変化がつけられます。

3年以上熟成しているので長期保存がききますし、冷凍庫に入れても凍らないので冷凍保存もおすすめ。一つあると料理の幅が広がりますよ」

回鍋肉もマーボーも、パンチがある料理だと思っていましたが、瀬尾さんの作る中華は、疲れた体に沁み渡りそうなやさしい家庭料理でした。お肉ストックも、暑くて何もしたくない日の栄養補給に大活躍しそうな予感です。

つづく3話では、何もない日のお助け食材「卵」をおいしくいただく基本の調理法を教わります。


【写真】濱津和貴


瀬尾幸子

料理研究家。手早く作れて、食べ飽きない料理を雑誌や書籍、テレビなどで提案。素材の持ち味をぐっと引き出すレシピが、幅広い世代に支持されている。近著に『おにぎりは味方です』(Gakken)、『60代、ひとり暮らし。瀬尾幸子さんのがんばらない食べ方』(世界文化社)ほか著書多数


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