【晩ごはんで体リセット】第2話:疲れた胃をやさしく労わる「ぶりの切り身と白菜のうま煮」
ライター 嶌陽子
年末年始で疲れた体を労わる晩ごはんレシピを料理家の三原寛子(みはら・ひろこ)さんに教わる特集。
第1話では年末年始の食べ過ぎで重たくなった体を軽くするため、アーユルヴェーダの考えを取り入れたレシピを教えてもらいました。
今回は薬膳の考えを取り入れたレシピ。疲れた胃を労わり、消化を助けてくれるやさしい一品です。
体も心もほっとする。
胃にやさしい、白菜とぶりの生姜煮
材料(2人分)
白菜…400g
しょうが…1片
にんにく…1かけ
干し椎茸(スライス)…60g
ぶり(2センチほどの厚さの切り身)…2切れ(200g)
塩小さじ…1/2
ナンプラー(なければ醤油)…大さじ1
酒…大さじ1
こしょう…少々
作り方
1. 野菜を切り、ぶりの下準備をする。
白菜は2センチ角の大きさに切り、しょうが、にんにくはみじん切りにします。
ぶりに塩をふり15分ほど置きます。でてきた水気をキッチンペーパーでよく拭き取り、8mmくらいの厚さにそぎ切りします。
2. 野菜を煮て味付けする。
鍋に水(500cc)、干し椎茸を入れ、火にかけます。沸騰したら、にんにく、しょうが、白菜を加え、白菜がしんなりするまで茹で、ナンプラーと酒で味つけします。
3. ぶりを加える。
白菜の間に挟むように、ぶりを入れていきます。完全に浸るようにしましょう。ぶりの色が完全に変わったら火を止め、予熱で中まで火を通します。
ぶりの身がパサつかないよう、煮過ぎないことがコツです。
くたっとした白菜と柔らかいぶりの組み合わせは、やさしい口当たりと味わい。生姜で体も温まります。
食材の役割を考えてみると……?
三原さん:
「今回のレシピでは中医学薬膳の視点で、胃を労わり、消化を助けてくれる食材を選びました。
中医学薬膳の基本の考えである “陰陽五行” では、食物をその働きによって五味・五色に分類しています。五味は甘(あまい)、辛(からい)、酸(すっぱい)、苦(にがい)、鹹(塩からい)。五色は青、赤、黄、白、黒。
それぞれ関係の深い臓器を養います。胃の働きを助けるのが黄色いものと甘い味の食材と言われています。
具体的にはかぼちゃ、キャベツ、たまねぎ、人参といった自然の甘みがある野菜や、かぼちゃ、栗、あわ、きびなどです。
また食材の中には消化を促進し、胃や消化器官を助ける “健脾(けんぴ)” 効果のある食材があります。ぶりもそのひとつ。いわしやすずきにも “健脾” 効果があります」
三原さん:
「そもそも食べ物を消化するのには、すごくエネルギーを使うんです。胃がもたれる、なかなかよくならないという場合は、食べる量自体を減らしたりお粥にしたりするのも手ですよ」
胃の不調を和らげて、自分も家族も健やかに過ごす。そのために、いつもよりほんの少し意識して食材を選びたいものです。
次回は冷えに弱い部分をケアして、寒い冬を乗り切るレシピをご紹介します。
(つづく)
【写真】佐々木孝憲
もくじ
三原寛子
料理研究家。料理ユニット「南風食堂」主宰。雑誌やWEBでの料理制作、アーユルヴェーダの料理教室「マハト・チューニング」の料理講師、店舗の料理監修や商品開発など幅広く活躍。東京・新木場にあるライフスタイルショップ「CASICA(カシカ)」内の食堂「「Arkhē apothecary&kitchen(アルケー・アポセカリー&キッチン)」をプロデュース。薬膳やアーユルヴェーダの考えをベースに、 心身をおいしく整える料理を提供している。著書に『乾物の本』『WHOLE COOKING』など。Instagram:@nanpushokudo
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