【エッセイラジオ】第18夜:一田憲子さんのエッセイ「自分と違う意見にも『なるほどね』と言える人に」(読み手 スタッフ青木)
編集スタッフ 岡本
今日も1日おつかれさまでした。
皆さんこんばんは。日曜日の20時、いかがお過ごしでしょうか?
週末でリフレッシュされた方や、明日からの一週間に備えて気持ちを整えている方、思い思いの時間が流れていることと思います。
そんな誰もがほっと一息つきたい時間に「おつかれさま」の気持ちを込めて、「エッセイラジオ」をお届けします。
思うようにいかなかった昼間の出来事や、いつも心の端に引っかかっている悩み事など。生活していると日々色々とありますが、このラジオを聴いているその時間だけは、一旦それらを手放して、ゆったりと声に身を任せていただけたら幸いです。
今夜のエッセイの書き手は、編集者・ライターの一田憲子さん。読み手は、当店スタッフの青木です。
ではさっそく、今夜のエッセイの世界へ、どうぞいってらっしゃいませ。
自分と違う意見にも
『な
一田 憲子
仕事を頑張るだけがエライわけじゃないし、
片付いた部屋だけが心地いいわけじゃない。
世の中には、いろいろな「正解」があって、
私にとっての「正解」が、
あなたの「正解」となるとは限らない……、
とは頭でわかっていても、
実際に、隣にいる人が
自分と真逆な意見を持っている場合、
それを認めるのは
なかなか難しいものです。
私は気が小さいのにプライドは高い、
という面倒くさい性格で
人に間違いを指摘されることが
大嫌いでした。
「その意見は違うと思う」とでも
言われようものならしゅんと落ち込んで、
必要以上にクヨクヨし、
挙げ句の果てに
「あの人、ここがわかっていないから」
と逆恨みしたりして……。
でも、そんな経験を何度か繰り返し
ようやく違うのは、
私の「意見」であって「私自身」ではない、
と理解できるようになりました。
誰かに「違う」と言われれば、
その「意見」をもう一度吟味して、
考え直して修正したり、
「やっぱりコレでいい」と
確認すればいいだけ。
「違う」と言われると、
つい自分の人格全てが
否定されたかのように
勘違いしがちだけれど、
決してそうではない、ということです。
このことに気づいてから、
ようやく私は事実と感情を
切り離して考えられるようになり、
生き方がぐんとラクになった気がします。
人は、いろいろな経験を経て
「今の自分」になります。
歩いてきた道はみんな違うのだから、
みんな違う人になって当たり前。
今目の前にあるそれぞれの「正解」が
違って当たり前だと思うのです。
だからこそ、自分と違う「正解」も
「ああ、なるほどね」と
認められる人になりたい。
それは、きっとその人が
今まで過ごしてきた時間丸ごとを
尊重することにつながると思うから……。
「あ~あ、こんなやり方だから
ダメなのよね……」
「私だったら、もっとこうするのに」
「どうして、こんな言い方するんだろう」
自分の価値観と違うことに出会った時、
人はついイライラしたり、怒ったり、
不機嫌になります。
でも、「違う」と指摘したり、
間違いを正すことだけが
正解じゃないと思うのです。
「きっと忙しかったから
できなかったのよね」
「ゆっくりやったらできるかも」
「そういうやり方もあるのかもね」
と、その行動のもう一つ奥にある、
その人の根っこに
思いを馳せられる人になりたい……。
もし、そんな「正解」から
一歩引いた判断ができるようになったら
人と人はもう少し
優しく交われるような気がします。
いかがでしたか?
ほんの数分ではありますが、心の緊張がほどけたり、すうっと眠りに入るきっかけとなれたなら、これほど嬉しいことはありません。
次回の配信も、どうぞ楽しみにしていてくださいね。
エッセイラジオを通して、このささやかなエールが届きますように。それでは、おやすみなさい。
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