【すっきりが続く部屋】第4話: “共有の勉強机” が片付けの習慣化につながる?
ライター 嶌陽子
インテリアを楽しみながら、片付けやすい、すっきりとした空間を作るコツを探る特集。整理収納アドバイザー・ルームスタイリストの岡本あつみさんの自宅を訪ねています。
第1話のキッチン、第2話のリビングに続き、第3話ではクローゼットと洗面所を紹介しました。最終話の今回は、家族全員で使っているという勉強部屋を紹介します。
3姉妹の個室はもたず、フリーアドレスの勉強部屋に
▲取材日はオンライン授業だった次女。授業の合間に勉強部屋にお邪魔しました。
リビングのすぐ隣にある部屋は、岡本家の勉強部屋。机が2つ並んでいますが、特に誰かのものというわけではなく、いわゆるフリーアドレスのスタイルをとっています。
3姉妹の誰かが勉強をすることもあれば、夫が仕事をすることも。誰も自由に使える机なのです。
岡本さん:
「以前は3つ机を並べていたのですが、いまひとつ活用しきれなくて。子どもたちはリビングで勉強することも多く、机が荷物置き場のようになっていることも。半年前に思い切って一つを処分し、今のようなスタイルにしました。
その代わり、部屋の半分は3姉妹の荷物置き場に。教科書や学用品などをしまう棚と引き出しを3姉妹にひとつずつ置くようにしました。
棚には主に教科書類を、引き出しにはこまごまとしたものをしまっています」
▲教科書や参考書はブックエンドを多用して取り出しやすく。「どのブックエンドが一番使いやすいか試行錯誤しているので、違う種類のものが混在しています(笑)」
▲こまごまとしたものは引き出しの中に。ここでもやはりケース使ってジャンルごとに仕切って。
「みんなが使う机だから」、一人ひとりが片付けるように
▲誰も使っていない時の机は共有の文具以外は何も置かれておらず、気持ちのいい眺め。
岡本さん:
「共有の机になったことで、皆が気持ちよく使えるようにしようという意識が家族に芽生えたようで。それぞれ勉強や仕事に区切りがついた時点で、机の上を片付けて自分の棚にしまうようになったんです。
おかげで部屋全体が以前よりぐっとすっきりしました」
もうひとつ、部屋の中で気になるものを発見。壁の棚に漫画がずらりと並んでいるのですが、不思議なことにあまり目にうるさくないのです。
岡本さん:
「強い色味のものの背表紙に白のマスキングテープを貼ったんです。見た目の印象が少し和らぐと思って」
こうしたささやかな工夫が、 部屋のすっきり感をさらに高めているのでしょう。
何度も繰り返し試して、自分らしい “すっきり” を保つ
全4回にわたってお届けした岡本あつみさんの自宅。 “自分らしさ” を大切にしながら、柔軟な発想ですっきりした空間を作り上げているのが印象的でした。
岡本さん:
「日々、自分や家族がなるべく楽に片付けられるような仕組みを探っています。それでも散らかることはよくありますよ。家族全員が同じように片付け好き、片付け上手とは限らないですから。
だから片付けが習慣化するよう、家族への声かけも常にしています。時には一緒に片付けることも。それが仕組みを見直すためのよいきっかけにもなるんです。
仕組みを作って家族に働きかけて、うまくいかない時は仕組みを再考して、また働きかける。それを繰り返しているうちに、少しずつ自分や家族にぴったりの方法が見つかるのではと思っています」
岡本さん:
「 “すっきり” と一口にいっても、見た目や動きやすさなど、色々あると思います。心がすっきりしていることも大事ですよね。物が少なくて見た目がすっきりしていても、自分らしくないと感じれば、モヤモヤは残りますし。
自分に合わない方法やルールなどにとらわれず、自分にやさしくする。そうやって心をすっきりさせることが一番大事なのかもしれませんね」
何より大切なのは、自分も家族も心地よく過ごすこと。岡本さんのように、無理をせずにインテリアも整理収納も楽しむことが、 “すっきり” が続く部屋作りへの一番の近道なのかもしれません。
【写真】佐々木孝憲
もくじ
岡本あつみ
整理収納アドバイザー、ルームスタイリストとして「家が好きになる」片付けを提案。自宅は6年前にリノベーションした約80㎡のマンション。夫と小、中、高の3人の娘と5人で暮らしながら、家族それぞれの性格にフィットした整理収納を日々模索している。一方マクラメ講師の一面も。自宅には岡本さんの作品がすてきに飾られている。https://lit.link/atsumiokamoto
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