【45歳のじゆう帖】雨が運んでくる憂鬱
ビューティライターAYANA
梅雨と聞くと、気が滅入ってしまうけど
湿度が高い状況が苦手です。ゆえに、雨っていいよね、とはなかなか思うことができません。
特に梅雨時期のどんよりと重たい空気は最高に気分が滅入ります。荷物が増える、服やバッグが濡れる、髪がうねる、身体が冷える、自転車に乗れない、など頭に浮かぶのはネガティブなことばかり。
幼い頃、梅雨にもかかわらず雨がほとんど降らず、水不足による農作物の不作等が問題になったことがあります。あのとき「雨って降らないと大変なことになるんだ」と知りました。
以来、雨について憂鬱な気持ちになるときに、唯一そのネガティブモードに歯止めをかけてくれるのが「いやいや、雨はありがたいものだとあのとき学んだじゃん」という気持ちです。
幼少期の学びを40代になっても反芻している。もうカセットテープなら擦り切れているレベルです。でも他に雨に対してテンションが上がる条件みたいなものもないまま、のような気がします。
と言いつつも、雨というやっかいなものとどう付き合うか、という工夫(?)は私なりにしてきたように思います。そのかいあってか「雨だと憂鬱で何もしたくなくなる」「すべて台無しな気持ちになる」なんてことはなくなりました。
今日はその工夫について少しご紹介してみようかなと思います。
レイングッズにこだわってみる
まず月並みで恐縮ですが「雨が楽しみになるような仕掛け」についてです。たとえば素敵なレインコートであったり、長靴であったり、バッグであったりを手に入れておく。
私の場合、最初に投資したのは傘でした。FOX UMBRELLASの折り畳み傘。
かねてより「傘」というものの形状について、更新のされなさに疑問を感じている私ですが(21世紀になって久しい今、そろそろ画期的な雨よけの方法が発明されてもいいと思いませんか?)、ヴィンテージの腕時計みたいにクラシックなプロダクトとして楽しむのは一興だと思っています。
大きめの折り畳み傘だから、すでに降っているときも降りそうなときもこれ1本でOK。少し高いですが、持っていてサマになる雨具はうれしいもの。
それから雨の日のシューズ。長年愛用しているのがJ&M DAVIDSONのレインシューズです。
サイドゴアのラバーブーツはボトムスを選ばないスマートな形で、水たまりもへっちゃら。最近はここにSellenatelaのレザーブーツが加わりました。撥水加工されたレザーでできているので、晴れの日でも普通に履けてしまうデザインです。
そして、スタイリストの友人に教えてもらったCollonilの撥水スプレー。バッグや服にスプレーしておくと雨の日もダメージを気にせず使えます。
雨の日のストレスを軽減しつつ、少しウキウキする仕組みを作っておく。雨最高!とはいきませんが、気持ちが軽くなることは間違いありません。
雨との距離を縮めていく
もうひとつが「雨に親しんでおくこと」です。
3月まで息子を保育園に送り迎えする際は電動自転車を使っていました。電動自転車は子どもを乗せてどこへでも行けてしまう魔法の乗り物ですが、雨の日は憂鬱。レインコートで自分自身と荷物を包んで漕がねばなりません。
電動自転車に乗り始めたのは息子が3歳のときだったのですが、雨について心配する暇もなく、結構すぐに雨の日がやってきました。それがかなりの大雨で、面食らいながら登園したのを覚えています。
しかしその経験があったおかげで、後日雨の日が来てもマイルドに感じ、そこまで苦ではなくなったんです。レインコートも少し面倒だけれど、傘をさして歩くよりずっと早くて楽!といいところにフォーカスできたりして。
経験したことはないけどきっと大変なんだろうなぁ、と思っていると憂鬱さは増しますが、一度経験してしまうと心づもりができ、余裕が生まれます。
これは雨に限ったことではありませんが、経験があるほど想像力が鍛えられ、ものごとを把握する力も強まります。だから早めにある程度のことを経験しておくのは大切だなと思った次第です。梅雨も、始まる前や始まったときが一番憂鬱ですよね。
でも、もしまだひどいときを経験していないとしたら、これから経験できる、すなわち勉強の機会があるのであり、それは自分の器を大きくするためのこと……と思うと、ひどい状況を経験済であっても、未経験であっても、どちらもポジティブに捉えることができます。
晴れの日は、それだけで気分がいいです。降り注ぐ陽の光とそよぐ風が、気持ちを明るくしてくれます。だから受動的でいられます。
でも雨はそうではないかもしれない。だからこそこちらからあの手この手で歩み寄り、仲良くなる能動的な姿勢が必要なのだと思います。そして詰めた距離のぶんだけ心を開いてくれるのが雨、のような気もします。
【写真】本多康司
AYANA
ビューティライター。コラム、エッセイ、取材執筆、ブランドカタログなど、美容を切り口とした執筆業。過去に携わった化粧品メーカーにおける商品企画開発・店舗開発等の経験を活かし、ブランディング、商品開発などにも関わる。instagram:@tw0lipswithfang http://www.ayana.tokyo/
AYANAさんに参加してもらい開発した
KURASHI&Trips PUBLISHING
メイクアップシリーズ
AYANAさんも立ち会って制作した
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