【スタッフの本棚】第4話:雑貨コレクションを飾る場所としても。マイワールドを詰め込んだDIY棚(スタッフ栗村編)

編集スタッフ 松田

インテリアの一部としても、そしてその中身も気になる「本棚」という存在。誰かの家を訪ねたとき、じっくりのぞいてしまう一角でもあるのではないでしょうか。

本棚の持ち主のことをより深く知れるような気がしたり、共通して好きな本を見つけた時には嬉しくなったり。

小説、エッセイ、雑誌に漫画、アートブックやビジネス書、そして絵本。ジャンルも形もさまざまな本の居場所からは、並べ方ひとつとっても、その人らしさが垣間見えるような気がします。

この連載では、不定期でスタッフ宅にお邪魔し、本棚まわりのインテリアや収納で工夫していること、読書習慣や大切にしている本など、「本棚」にまつわるアレコレについて、根掘り葉掘りきいていきます。

第4回は、スタッフ栗村の本棚です。

 


#04
スタッフ栗村の本棚


今回たずねたのは、当店の商品ページの制作を担当している編集スタッフ栗村の自宅です。

栗村が暮らすのは、間取り2DKの賃貸マンション。コンパクトながらも、白基調の北欧家具やユニークなデザインのポスター、可愛らしい雑貨が所々に散りばめられていて、栗村らしい遊びごころある空間が広がっています。

本棚があるのは、奥の和室とのこと。さっそく覗かせてもらいました。

 

高さを自由調整できるシェルフをDIYで

最近本や雑誌が増えて、これまで使っていた本棚に収まりきれなくなったという栗村。そこで、本棚を自分自身でつくることにしたのだそう。

栗村:
「新しく本棚を買うことも検討したのですが、いまは賃貸暮らしなので、この間取りに合わせて購入しても、今後引っ越しをするかもしれないと思うと踏み切れなくて。

それなら自分で作ってみるのも面白いかもと思い、今年のゴールデンウィークにトライしてみました。材料はすべてホームセンターかネットで購入できるもので、半日ほどで完成できましたよ」

▲ホームセンターで購入したツーバイ材に、ディアウォール(室内に柱を作れるアイテム)を取り付けて、柱を2本設置

▲高さ調整ができる棚柱を取り付け、棚板を4つ入れました

▲床部分を含めて全5段のシェルフに。重量のある雑誌類は床に並べるように。ハードカバーや文庫本は、著者ごとにまとめたり、高さをなんとなく揃えたりして収納しています

栗村:
「簡単なつくりなので、美しさの面ではイマイチかなと思いつつ、好きな雑貨や小物を飾っているうちに、自分だけの秘密基地のような一角になりました」

▲トートバックを見せながら収納する有効ボードも、棚の隣に設置

栗村:
「ちなみに以前つかっていた無印のスタッキングシェルフも、細々した小物類を書類ボックスにいれて収納するのに活用中です。クロスで目隠しすると、ごちゃごちゃした見た目にならず、空間がスッキリする気がします」

 

つい集めてしまう、雑貨コレクション。それらを飾る場所にも

本棚の一番上には、なにやら可愛らしいコーナーが広がっています。

栗村:
「本棚の一番上は、小さな雑貨や小物を飾るスペースにしています。

ポストカードやマッチの箱、旅先で買ったりもらったりした郷土玩具、祖母が毎年作ってくれる干支のぬいぐるみ、好きなお店のお菓子やお茶の缶など。かわいい!って思うと、つい集めてしまうクセがありまして……」

▲(写真左上から時計回りに)レコードのジャケットをポスターのように立てかけて。ブリキのブタのおもちゃは一目惚れしたもの/起き上がり小法師などの郷土玩具も気づいたら複数に/友人から譲り受けたスピーカーもインテリアの一部/吊り下げているのは自身が描いたイラストをシルク印刷したもの

栗村:
「置き方は特にこだわりはなくて、単純に好きなものを集めて置いている感じです。でも気づいたら、動物モチーフや、黄色がアクセントになっているものが多いですね」

▲お母さんから譲り受けたというブックブラシ。見た目も可愛いので、雑貨のように置いている

▲水玉もようの前掛けをしたトラは、おばあさんが毎年作って贈ってくれる干支人形

 

読書は気晴らし。読むパワーのいらない本を、よく手に取ります

どんなジャンルの本を読むことが多いですか?

栗村:
「学生の頃によく読んでいたのは、村上春樹さんや伊坂幸太郎さんなどの小説でした。ミステリーものも好きでしたね。

母が昔から本が好きで、実家はまるで図書館のように、さまざまなジャンルの本があって。母が読んだものの中から、気になるものを借りて読むこともあります。

この頃は、サクッと読めるエッセイや、料理にまつわるものなどが多いです。自分の興味関心も年齢を重ねるごとに変わってきて、以前より日常生活のことを綴った内容の本に惹かれるようになりました」

▲益田ミリさんの本は実家のお母さんの本棚でみつけて読んで以来、新刊が出るたびに集めて読んでいるそう

栗村:
「最近面白くて印象的だった本は、くどうれいんさんのエッセイ『うたうおばけ』です。

くどうさんの選ぶ言葉や文章のリズムが好きで、自分ならつい通り過ぎてしまうような日常の些細な、でも素敵な瞬間を丁寧に言葉にしてくれていて、永遠と読んでいたいなと思った本でした」

▲『うたうおばけ』くどうれいん 書肆侃侃房

栗村:
「思えば自分の本棚には、読むパワーがそんなに必要ないものばかりな気がします。自分にとって読書はインプットしてそこから何かを得たいという感覚よりも、気晴らしとしての時間にしたいからなのかもしれません」

 

持ち運びに便利な、電子書籍も活用中

栗村:
「これ以上、ものを増やしたくない気持ちもあって、雑誌や新刊はkindle版があればそちらを購入するようにしています。軽くて小さいので、電車移動をするときに持っていくのにも便利です。

とはいえ、紙をペラペラめくって読むのも好きなので、嵩張る雑誌も特集によっては紙版を買ってしまいますね」

▲今読んでいる本は、冷蔵庫に磁石でつけられるラックの中へ。kindleの定位置もここ

最後に、栗村にとっての大切な本を聞いてみました。

 


自分の好きなものの原点となった本


・菊池亜希子ムック マッシュ/小学館

栗村:
「菊池亜希子さんのムック本『マッシュ』は既刊10号すべて持っていて、一番読み返している雑誌です。大学生の頃に初めて読みましたが、それまで漠然としていた、自分が魅力的だと思うものや洋服のテイストなど、好きな世界観がこの雑誌に集約されている気がして衝撃でした。

自分の好きなものの原点という感じかもしれません。商品ページの編集で迷ったときも、毎回ここに立ち返ってヒントをもらうことが多いです」

 


もの選びの視点を学んだ本


・松浦弥太郎さんの本

栗村:
あと、松浦弥太郎さんの本からはかなり影響を受けたと思います。もの選びの基準や視点を、ここから多く学びました。

特に思い入れがあるのは、『日々の100』という本で松浦さんが紹介していた、山ぶどうのかごバッグ。ジャケットにかごバッグを合わせて仕事に行くスタイルに、なんてかっこいいんだろうと憧れて、数年かけて貯金をしてようやく手に入れました。

お買い物についてのコラムは、眺めるだけで楽しいので、今でもよく読み返しています」

******

栗村のマイワールドがそのまま形になったような、手づくりの本棚。

そんな本棚を覗いて思ったのは、本は自分の好きなものや世界観を、より明確にするきっかけをくれたり、手助けをしてくれるものでもあるということ。みなさんにもそんな本はありますか?

さて、次はどのスタッフの本棚をのぞきましょうか。次回の更新も、どうぞお楽しみに。

 

【写真】メグミ


 

もくじ

 


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