【じゆうなカーテン】後編:手持ちのもので、今日からできる。お家のカーテンをお手軽アレンジ

編集スタッフ 糸井

インテリアのイメージを大きく変えるカーテン。買い換えるのは、お金や手間など大変だから、それを手頃な布で代用して、小さく楽しめる方法があったらいいなと思います。

そんなアイデアを教えてくれたのは、インテリアコーディネーターの小林夕里子(こばやし・ゆりこ)さん。

前編では、基本のシンプルなカーテン作りを実践いただきました。後編では、手持ちの布を使った楽しみ方や、タッセルなど、もっとじゆうなカーテンのアイデアを教わります。

前編はこちらから

 

IDEA.1
タペストリー風に楽しむ

小林さん:
「布を新しく買わなくても、柄がお気に入りの手持ちの布をカーテン代わりに楽しむこともできますよ。この場合、おすすめなのが腰高くらいの小さめな窓に、『タペストリー』のように垂らす方法。こうすることで、インパクトが強い柄でも、より手軽に楽しめます。

手持ちがいくつかある場合は、あまり分厚くないもののほうが扱いやすいですね」

小林さん:
「まずは、ガラッと雰囲気が変わるよう暗めの色の柄布で試してみました。光の遮光率も変わるので、部屋全体が落ち着いた空間になりますね。夜のトーンもぐっと変わりそうです。

タペストリー風に見せたいので、上部にマチをつくる必要はありません。カーテンクリップの個数も少なめでOKです」

▲白い布に比べて、一気にトーンが落ち着いた印象になりました

 

IDEA.2
「クリップなし」でラフに楽しむ

次に教えていただいたのは、より手軽なアレンジ。

小林さん:
「カーテンクリップを買い足さなくても、たとえば、カーテンレールにバサッとかけるだけでも。レールがなければ、突っ張り棒を取り付けるだけでも。

カーテンだからといって、必ずしも窓をすべて覆う必要はないと思っていて。段々と風が涼しくて気持ちよくなるこれからの季節には特におすすめかもしれません」

小林さん:
「ここに、エアプランツや観葉植物を合わせてもいいですね。かっちりとしたカーテンでないからこそ、小物とのバランスもグッと良くなりますよ」

こうしてみると、ひとつひとつの印象がガラッと変わるので不思議です。

カーテンを自分で仕立てるといっても、最初はあまり気負わずに、こんな風に、まずは家にあるもので楽しむこともできるのですね。早速試してみたくなりました。

 

IDEA.3
タッセルはあえて異素材で

小林さん:
「カーテンを自分で見繕うことで、楽しめるアレンジがたくさん生まれます。

たとえばタッセル。カーテンとおそろいの布で作らずとも、自由な素材を選んでみてください。違う質感のものを持ってくるとグッと雰囲気が締まりますよ」

小林さん:
「レザー素材を使ってみるとこのように。東急ハンズなどで簡単に手に入りますよ。

適度に長さを切ったら、カーテンにラフに巻きつけるだけで完成です。

他には、アパレル小物もおすすめ。こんなバングルも立派なタッセルになるんです。お気に入りのスカーフなどを使っても素敵に仕上がりそうですね」

▲カーテンの下からバングルを通すだけ。抜け落ちることもなく、安定したタッセルに

 

IDEA.4
ちょっとしたハギレで簡単アレンジ

続いては、白いカーテンをベースに楽しむアレンジ方法です。

小林さん:
「ベースがシンプルな分、アレンジは自由自在。カーテンクリップをうまく使えば、布を縫い付けることなく、手軽にアレンジできるんです。

こんな風にカーテンの上部にだけ柄のある布を持ってくるだけでも、窓辺の雰囲気がガラリと変わります。

夏であればギンガムチェックやストライプのもの。冬はタータンチェックなど、季節に合わせて楽しめます」

▲カーテンクリップに取り付けるだけ

小林さん:
「カーテンクリップの好みの一箇所にとめるだけでも、アクセントになります。こちらでは、IDÉEで見つけた民族帯をあしらってみました」

小林さん:
「布でなくても、ポンポンのついている毛糸などを使っても、さりげないアクセントに。

ループ上につけてみたり、数カ所に垂らしてみたり。気に入っていたけれど使い所がわからなかったハギレや、季節の変わり目にここだけ変えてみるだけでもおすすめです」

前後編でお送りしてきた「じゆうなカーテン」。

小林さんの話を聞くことで、「カーテンってこのくらい、じゆうでいいんだ」という気持ちが生まれ、かつそのコツも、これなら自分にもできそうなことばかりでした。

この方法をもとに、今年は秋冬の衣替えに合わせてカーテンも衣替えしてみたいな、そう思っています。

(おわり)

【写真】上原朋也

 

もくじ

 

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小林夕里子

こばやし・ゆりこ/大学卒業後、就職したのちインテリアコーディネーターの資格を取得。2007年に株式会社イデーに入社。ショップ副店長を経て、VMD(ビジュアルマーチャンダイザー)担当に。全国の店舗ディスプレイ監修や、ウェブやカタログのスタイリング、VMD講師も務める。個人名義の著書に『暮らしを愉しむお片づけ』(すばる舎)がある。
Instagram:@yuricook


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