【今年の本&映画】前編:心に残った作品は? 読書好きスタッフが選んだ「今年の12冊」
ライター 瀬谷薫子
2024年も残りわずか。年末年始は久しぶりに、読書や映画に浸る時間をゆっくりとってみませんか?
今回は本好き&映画好きのスタッフに、心に残った作品を聞きました。
前編は本。漫画から小説まで、今年、特におすすめしたい12冊です。
『色と形のずっと手前で」(長嶋りかこ著 / 村畑出版)
「グラフィックデザイナーの長嶋さんが、妊娠期から子どもが3歳くらいになるまでの日々を綴ったエッセイ。タイトルの意味が中盤になってわかるのですが、終始共感に溢れています。私自身も同世代の子どもがいるため、妊娠期〜産褥期にぼんやり感じていたモヤモヤを言葉にしてくれた!と、頭をぶんぶん振りながら、ちょっぴり涙しながら読みました」(スタッフ田中)
『休むヒント。』(群像編集部編 / 講談社)
「作家、ライター、学者、画家など様々な人たちが『休むこと』をテーマに書いたエッセイ集です。今年、『(薄々わかってはいましたが)自分ってほんと休むのヘタだなぁ』と落ち込むことがあり、そんな時に手に取りました。休むヒントをもらいたくて読みましたが、寄稿されてる方々も『休むって難しい』と話していたので、逆に励まされ、みんなで休み休み生きたいな、と思いました」(スタッフ斉木)
『わからない』(岸本佐知子著 / 白水社)
「大ファンの翻訳家・岸本佐知子さんの新刊ということで、手に入れた日は小躍りして帰宅。過去20年ほどの単行本未収録の文章を、ジャンル別にエッセイ・本・日記の三つの章にして一冊にまとめたものです。とにかく文章がおもしろく、初っ端の『カルピスのモロモロ』から最高でした。ちょっとずつ読めるので、気になるタイトル・書き出しのものから読んでは少しずつ味わっています」(スタッフ津田)
『ライクライクキッチンの旅する味 予約のとれない料理教室レッスンノート』(小堀紀代美著 / 主婦の友社)
「料理家の小堀紀代美さんが主宰する料理教室『LIKE LIKE KITCHEN』のレシピブック。作りやすいものが多くて、日々のごはん作りの助けになっています。特に麻婆豆腐は何度作ったからわからないくらい。繰り返し作るうちにすっかりわが家の味になりました!」(スタッフ森下)
『とびきりおいしいおうちごはん 小学生からのたのしい料理』(野村友里著 / 小学館)
「今年一番開いた本だったなあと思います。野村さんのレシピがやさしくて、子ども向けだから本当に簡単! それでいて素朴なだけじゃなく味わいがしっかりしていて美味しいのです。わが家は一時期、毎週金曜日をナポリタンにすると決めていて、このレシピが大活躍しました。小川奈緒さんの文も分かりやすくあたたかで、写真・スタイリングもすてき。眺めているだけでも楽しめます」(スタッフ齋藤)
『水曜日はおうちカレー クタクタな日こそ、カレーを食べよう。』(長谷川あかり著 / 大和書房)
「カレー粉と日常調味料だけで作るカレーレシピ集。手軽にささっと作れて、しかもおいしくて、毎日の献立にとってもとっても役立っています。水曜日だけといわず、月水金で作りたいくらい! 同じカレーでも味のバリエーションがさまざまなので、まったく飽きません」(スタッフ井戸)
『雨の日の心理学 こころのケアがはじまったら』(東畑開人著 / KADOKAWA)
「臨床心理士・東畑開人さんの最新刊。職場で、家庭で、身近な人のこころをケアするための心理学入門です。身近な人の心に雨が降ってしまったとき、どのように寄り添うことができるのか、やさしく説いてくれる本。子どもと読みたくなりました」(スタッフ高尾)
「最近ケアについて関心があり、いろいろな本を読んでいるのですが、中でもすごく分かりやすくじんわりと心に響く1冊でした。専門家でなくとも、身近な誰かや自分のために気負いなくケアができるといいなと思いますし、背中を押してくれる一冊です」(スタッフ金)
『詩のこころを読む』(茨木のり子著 / 岩波書店)
「詩人の茨木のり子さんが、これまでに出会った数々の詩の中から、自身を豊かにしてくれた作品について語る一冊です。『ジュニア新書』シリーズですが、大人が読んでも面白い内容。 茨木さんが選んだ詩へのまなざしや、その詩がなぜ好きで、どう素晴らしいのかを語る言葉が美しく、はっとさせられます。冒頭に「いい詩には、ひとの心を解き放ってくれる力があります」という言葉があり、私もそんな詩に出会いたいと思いました」(スタッフ鈴木)
『深夜の、かけこみ横丁』(村上萌著 / カエルム)
「ウェブマガジン『NEXT WEEKEND』のお悩み相談企画『編集長がこたえます!』が1冊になった本。女性読者からの暮らしや仕事にまつわる悩みと、それに対する編集長の村上さんからの回答がのせられています。自分自身も悩むことの多い時期、同世代の女性の悩みと、村上さんの、問題に直面して混乱した感情を丁寧に紐解いてくれる冷静な姿勢に惹かれました。読むと自分の悩みも整理され、少し前を向ける気がしました」(スタッフ菅野)
『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(三宅香帆著 / 集英社新書)
「仕事と趣味(読書)はなぜ両立できないのか? 労働と読書の歴史を紐解くことから、日本人の『仕事と読書』のあり方の変遷を辿る本。私自身は読書が趣味なので働きながらも本が読めているのですが、とにかくめちゃくちゃおもしろいテーマだと思い、家族にもすすめました。本が読めなくなることの解決策として書かれている『半身社会』というあり方も興味深くて、刺さりました」(スタッフ斉木)
『軽いノリノリのイルカ』(又吉直樹著 満島ひかり著 / マガジンハウス)
「満島ひかりさんが生んだ奇跡の回文をもとに、又吉直樹さんが数ページ分の物語を書き下ろした掌編小説集。満島さんの回文がすごすぎて、『この長さで本当に?』と何度も確認してしまいます(笑)。 そこから編み出される物語も、日常みたいな顔をしながら、不思議な世界が広がっていて、毎話楽しいです。読み終わってからまた回文に戻るとさっきとは違う味わいがあって、短いページの中をぐるぐる行き来しちゃいます。 話ごとに差し込まれる写真やレイアウトも新鮮で、一日一編ずつ大切に読みたくなります」(スタッフ高山)
『いやはや熱海くん』(田沼朝著 / KADOKAWA)
「学年イチの美形で、毎日のように女子から告白される高校生の熱海くんは、男の人が好き。 モテる男子のままならぬ恋と日常を描いたコミックです。 穏やかな日常の中にある、ハッとしたりクスッとしたり、あれ?と思ったりする瞬間が丁寧に描かれていて、読んでいて癒されます。主人公や周りのキャラクターの空気感が良くて、ずっと読んでいたくなります」(スタッフ鈴木)
気になる1冊は見つかりましたか?
つづく後編では、今年特に心に残った映画作品を紹介していきます。
【写真】上原朋也
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