【春の夜に】明るいうちからお風呂に入って。「考えすぎ」から解放される夜の過ごし方

編集スタッフ 岡本

学生の頃から今もずっと、ちょっぴり春が苦手です。

自分自身に大きな変化はなかったとしても、よく顔を合わせていたご近所さんが引っ越したり、子どもの担任の先生が退職したり、否が応でも出会いと別れの季節であることを実感してしまうから。

それでも暖かくなってきたのは嬉しいし、春風にそよそよ揺れる草花を見ると心が浮き立つときもあって、なんだか気持ちがあっちこっちへ傾く感覚に戸惑っているのかもしれません。

考え事がぐるぐる頭を巡る、春のはじまり。特に夜は、予想外に深く暗い方へと思考が迷い込んでしまうときがあるから厄介です。

動画コンテンツ『夜な夜なキッチン』に登場する空間デザイナーの井手しのぶさんは、自身が設計した鎌倉の平家で犬1匹猫2匹とともに暮らしています。

終の住処のつもりで建てた7軒目のこの家は、自然と一体となった地面から生えているようなつくり。縁側に座る井手さんと大きく広がる鎌倉の空を見ていると、こちらまでやさしい風が吹いてくるようです。

「明るく照らすのは苦手だから夜の灯りは少なめ」と話す井手さんの、明日の自分のための夜習慣についてお話を伺ってみました。

 

夜の支度は、17時にお風呂を沸かすところから

Routine_01:犬猫のご飯を準備する

井手さん
「犬の小太郎のために、毎日スープご飯を作っています。家の畑から野菜を採ってきて、ローフードの馬肉と混ぜるのが定番。

一緒に暮らし始めたのが、この子が生後二ヶ月の頃で、私自身、子犬と暮すのは10年以上振りだったからはじめは探り探りでした。

好奇心の塊のような子犬だから意思疎通がうまくいかないときもあってね。お互いに努力中です。でもやっと最近、落ち着いてきたかな」

井手さん
「前は23時くらいまで起きてたんだけど、小太郎が朝5時半くらいに起きちゃうの。

だから夜は20時半には寝ちゃいます。寝るのが早いから、17時ぴったりにお風呂が沸くようにして、まだ明るいうちに入ってますね」

 

夕食は、旬の食材で10分以内でできるものを

Routine_02:夕食作り

コンパクトなアイランドキッチンで手際よくおつまみを作り始める井手さん。生協の即売所などを活用して、旬の食材を取り入れるようにしているのだとか。

井手さん
「今日は芽キャベツのオイル煮と、太刀魚のバターソテーを作ろうかな。庭でディルがたくさん採れるからバターソースに混ぜて。

おつまみみたいなものをいくつか作るだけだから、あまり時間はかけていませんね」

5〜10分でできるものばかりですよ、と話しながら出来上がったものは、こういうおつまみをささっと作れるようになりたい!と思うような気の利いたものばかり。

自分では思いつかない組み合わせに、家づくりだけでは収まらないない井手さんの光るセンスを感じました。

 

お酒に合うグラスを選んで晩酌タイム

Routine_03:動画を観ながら晩酌

井手さん
「お酒を飲むので、基本的に夕食では炭水化物を取らないようにしています。

最近は、焼酎と日本酒が多いかな。

音楽を聴いたりネットフリックスを見たり、ゆったり過ごすんだけど、なんだか今日は面白くないなと思ったらそのまま寝ちゃう。気ままに過ごしています」

小太郎と並んで縁側に座って、春の風を感じながら晩酌をすることも。だんだんと暮れていく空とともに、間接照明が中心の部屋の中も徐々に暗くなっていきます。

 

考えごとは、あえてしない。手元に集中する時間

石段をとおった先にある井手さんのご自宅。夜になると人の声も車の音もなくなり、静寂な時間が訪れます。

明るくするのが苦手だから、手元を照らす灯りが中心。部屋のあちこちで灯る小さなオレンジの光が幻想的で、どこか非日常なムードを感じます。

井手さん
「考え事をしてるとよく眠れないし、途中で起きてしまうこともあるから、なるべく夜は考えないように心がけていて。

夜考えたことを朝になって思い出すと、どうしてあんなふうに考えてたんだろうってことが多い。だからリラックスできることに気持ちを向けるようにしてますね」

井手さん
「手を動かすのが好きだからいろいろ趣味はあるんだけど、夜だと編み物をよくしています。うちは部屋が暗いから、夜になると遠くはよく見えないの。

でも編み物だったら手元だけを照らせばいいから大丈夫。マフラーを編んだり、犬や猫たちの洋服を編んだりね」

すべてを明るく照らさずに必要なだけの灯りにすること、目の前の細かな作業に集中すること。井手さんが自然としている習慣は、「明日の自分のために夜は考えごとをしない」という心がけに繋がっているように感じました。

§

今年の春は、子どもが小学校に入学するという大きな変化を迎える我が家。道に迷わないだろうか、クラスに馴染めるだろうかと、どうしたって考えごとが止まらない日々です。

ならばせめて夜だけは。どうなるか分からない未来の不安に思いを馳せすぎないように、心がけてみてもいいのかも。

井手さんのように縁側に腰掛けることはできないけれど、窓の近くに椅子を持ってきて座ってみると、ちゃんと夜風の気持ちよさを感じることができました。考えごとを手放す時間をつくることで、変化を前にそわそわしっぱなしだった春の迎え方が少し変わったように感じます。

井手さんのインタビューは動画でも見ることができます。ぜひこちらもご覧ください。

 

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井手さんの関連記事『終の住処』はこちらから

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井手しのぶ

空間デザイナー。専業主婦から独学で一般建築、店舗開発、リノベーション、造園を手がける(株)パパスホームを1996年に設立。2013年12月に代表を退き、現在はatelier23.を主宰。施主とのコミュニケーションを大切に活動している。


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