【店長コラム】「スランプ」から救いだしてくれるコトやモノ。
店長 佐藤
文・写真 店長佐藤
料理スランプに陥ることがあります
暑さが本格的になってくると食欲も落ちてきて、自分が食べたいものが思いつかないから作りたいものも思いつかないという料理スランプに陥ることがあります。
わたしの場合、最近顕著だったのが、旅からもどった後のご飯づくりに難を感じるという現象でした。
沖縄への旅からいつもの現実にもどり、なんだか料理がものすごく面倒に感じられるようになってしまった…
「あれ?自分て何が作れたっけ?」くらいに。
そんな時はスーパーに買出しに出かけても、作りたいもの・作れるものが思い浮かばなくって、不必要にカートを押しながらグルグルしてしまう。
すると今度は自分のなかに変な焦りが出てくるんですね。「ちゃんと作らなきゃ」「子どもに栄養のあるもの食べさせなくっちゃ」なんていう具合にです。
もしかしたら、このコラムを読んでくださっている方の中にも同様の経験があるという方もいらっしゃるかもしれません。(いてくれたら心強い…)
この料理スランプのループにはまりかけている自分に気付いた時、必ず作るのがこれから書く『豆苗(とうみょう)の味噌汁』。
大袈裟でもなんでもなく、スランプの深い穴からわたしのことをヨイショと引っ張り上げてくれる救世主的なメニューです。
スランプから立ち直るのに、
なぜ「豆苗の味噌汁」なのか?
なんでまた、豆苗の味噌汁??
それは、作る手間がかからないのに確実に「作ってよかったー」「おいしかったー」に行き着けるから。
我が家は紀伊国屋の『かつをだし』を使っているのですが(しかもパックなので便利)、これでまずはお出汁をとって…
お味噌を溶かした後で、食べる直前に、ざくざく切った豆苗をたーっぷりドバっと入れて、さっと火を通す…
(ちなみにわたしはここまでの12年間、柳宗理の包丁を使ってますー)
と、これで出来上がり。
おいおい、野菜切っただけじゃ…という突っ込みも聞こえてきそうですが(汗)、たったこれだけでも料理スランプに陥っていた心にやさしく染みわたるような美味しさを感じられるんですね。
お味噌汁をすする時の「はあー、染みわたるわー」となる、あの感じ。
食べ終わった後は、なぜだかいつも「よし、次はあれを作ってみるか」と、食べたいおかずをイメージできるようになるから不思議です。
料理スランプをこの味噌汁が度々救ってくれるのは、どうしてだろう?ちょっと分析してみました。
・腰を上げるためのハードルが低い
(なにせ簡単なので)
・野菜を食べられた満足感
(豆苗は栄養価が高い野菜のひとつとよく言われているので単純ですが…)
・子どもが食べてくれる嬉しさ
(豆苗は息子の好物なので残さず食べてくれるだけで料理への意欲が復活しやすい)
自分にとって都合のいいことばかりですが、スランプから立ち直るためには少しばかり都合のいいことが必要なのかもしれないと思ったりしました。
料理だけじゃない。
色んなスランプがあるけれど…
料理だけでなく、日々の暮らしのなかでは色々なスランプがありますよね。
仕事へのやる気が減退してしまうことだってあるし、何をやってもからまわっているように感じてしまうこともある。
わたしの場合も、こうして文章を書くことも多いのですが「何を書いたらいいのやら」と急にテーマが湧き上がってこなくなったり、思うように書けなくなるというスランプが時折あったりします。
そんな時の救世主は料理家・高山なおみさんの『日々ごはん』という日記シリーズ本。
高山さんの正直な文章を読んでいると、自然と元気が出てきて「また書きたいなあ」となってきます。
「落ちるところまで落ちる。すると、自然と浮上できる」とも言うけれど、ご飯作りも仕事も落ちるとこまで落ちている間はお休み、なんてことができないのも現実。
なので、一見自分に都合のいいことでもいいから、もう一度自信や楽しさを取りもどして日常の責任を果たしつづけることに繋がる「救世主」的なコトやモノを見つけておきたいなと思うのです。
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